本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

寒梅忌

2017-01-26 09:06:23 | Weblog
 今日は寒梅忌という。藤沢周平の祥月命日によるようだ。亡くなって20年になるとか。
 私にとって愛読した作家である。『蝉しぐれ』や下級武士を中核とした作品も好きだが、江戸の市井の人情話のほうがより好きですね。
 
 どの作品もそうだが、くり返し符号の「同の字点」(「々」のこと)がない。よほど嫌いなのですかね。だから「方方」、「少少」、「家家」、「長長と」などの表記(綴字というべきかな)になっている。

 これがとても目障りである。どの文庫本の後ろにあったか忘れたが、解説のなかで評論家がこのことに触れていた。やはりうっとうしいとあった。
 私もただ一つ、これが気に入らない。

人の性格

2017-01-25 09:27:37 | Weblog
 山田風太郎の随筆に「金と口の出し方」というタイトルのものがあった。
 「去る者は追わず、来る者は拒まず」の言葉を下敷きにして次のように述べている。

 「去る者を追わず、来る者は拒まない人」は人生の達人としている。
 「去る者を追い、来る者を拒む人」は生母に死なれ、継母を拒む子供に似た思いの人だとある。
 「去る者を追い、来る者を拒まない人」は好色漢や政治資金源に対する政治家とある。
 「去る者を追わず、来る者は拒む人」は厭世病者としている。

 すべて納得したわけではない。いかにもくノ一風の作者の発想だ。常人にはあまり該当しませんな。
 
 こんな言い方もある。
 「自らは善をなすが、人には善を勧めない」これがNO1
 「自らは善をなすが、人にも善を勧める」これがNO2
 「自らは不善をなすが、人に善を勧めない」これがNO3
 「自らは不善をなすが、人には善を勧める」これが最低のNO4
 どれに該当しているかといえば、NO3あたりかもしれない。


タダ乗り

2017-01-24 09:10:10 | Weblog
 昔々、ローマの路面電車である観光スポットに向った。しばらく乗っていたが、どうもおかしい。やっと反対方向の電車に乗ったと気がついた。なにしろ方向音痴ですからね。
 
 運転手に地図で行きたいスポットを指さして間違ったことを理解してもらった。次の停車場で降りる時、カネを払おうとすると「いいよ、いいよ」と言われた。いや、そう言ったかどうかイタリア語がわからない。態度からそう言っただろうと思った。
 
 これに味を占めてというか、この好意に乗じて(電車に乗るのですから)、3度この手を使った。
 このタダ乗りと一致しないが、新宿御苑のただ入園の話で思い出したことでした。

夫婦の共同割合

2017-01-23 09:25:47 | Weblog
 ある本からのヒントで、我流ではあるが、結婚は夫婦対等のとき力が最大値になるという話にまとめた。
 10の和(足し算の答え)は1+9、2+8、3+7、4+6、5+5である。この算式の掛け算はどうか。1×9=9、2×8=16、3×7=21、4×6=24、5×5=25となる。

 夫婦生活において、その暮らしの共同の割合が夫8、妻2の場合の掛け算の効果はせいぜい16に過ぎない。その反対の夫2、妻8の場合も同じだ。以下3:7では21、4:6では24だ。
 効果が最大値になるのは、夫婦が対等の5:5である。つまり、夫婦が平等に協力することが大事だという教訓というわけ。
 結婚式のご指名にはこんな話でもどうか。

うどん屋の味

2017-01-22 09:32:23 | Weblog
 おいしいそば屋があるとか、うまいうどんを喰わせる店があるとか、そんな評判を聞いて食べにいく。なるほどうまかった。
 
 東京から友人が遊びにきたので「うまいうどん屋があるよ」と、しばらくご無沙汰の店に連れて行った。ところがご無沙汰前と違っておいしくない。
 友人は何も言わなかった。うまければ同感と応じるだろう。黙っていたのは、きっと私を味覚音痴と思ったに違いない。
 
 馬齢を重ねるうちに老化で舌も衰え、味覚が鈍感になることはあるかもしれない。
しかし、あのうどん屋は無沙汰しているうちに代替わりしたため味がおちたか。それともたまたまその日のめんつゆを手抜きしたか。