本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

予告的副詞

2018-12-21 09:26:14 | Weblog
 新聞の投稿欄で、若い人の日本語に苦言を呈していた。
 例えば「全然」の後は否定語なのに「全然おいしい」と話している。たしかに全然は、思ったほど、決して、まったくなどと同様に、「打ち消し」の予告的副詞である。正しく呼応させるには「全然おいしくない」となる。「断然(又はとても)おいしい」ならばよいが。
 ただし、話し言葉では認める方向にあるようだ。目くじら立てることもない。
 
 ついでながら、「打ち消し」のほかの予告的副詞を挙げる。
 断定 きっと、必ず、絶対に
 希望 どうか、ぜひ
 推量 多分、おそらく、
 仮定 もし、たとえ、万一
 疑問 なぜ、どうして

 日本文は話の判断が文末の動作によりかかる。そのため最後まで読まないと内容が判断できないのだ。それで予告的副詞が文末を暗示する効果になる。
 「彼は昼飯を」だけではどうしたいのか判断ではないということ。「食べた」、「食べていない」の文末まで待たねばならない。「必ず彼は昼飯を」とすれば、ほぼ食べたと断定できそうだ。

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