本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

土地所有権移転

2019-04-22 09:03:05 | Weblog
 降って湧いたような土地の所有権移転の話。

 何年か前のことだが、突然、ある時、町長名の文書が届いた。その町は郷里の県内ではあるが縁もゆかりもない。
 文書には「公共用地に係る登記承諾の依頼について」というタイトルがある。附属書類として相続関係説明図、登記簿の写し、該当する土地の図面等々の資料が添付されていた。

 文面によると、道路や公園など公共用地にしたいので、相続人として所有権移転を承諾してほしいということだった。

 相関図を見開くと、私から数えて5代前の先祖の名義の土地である。その相続人の祖父が3度結婚していたため、存命の相続対象者は、私たち兄弟4人を含め10人もいる。オヤジと異母兄弟の一族など誰も知らなかった。しかもいろいろな県に住んでいた。各自にこの文書が送付されたわけだ。

 固定資産税の納付義務者がいるはずだが、土地所有者は不明のままだったか。町役場はよく調べたものだ。

 早速、依頼どおり登記承諾書と印鑑証明書を送った。
 それから10カ月後、「所有権移転登記完了の報告」の文書が届いた。文面に「皆さんの同意が得られ完全に所有権が移転できたのはまれかもしれません」とある。
 手続に日時を要しているが、ごねた人はいなかったようだ。