Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

関西一人旅2023冬 3日目

2023-09-02 | 旅に出た
旅行最終日は滋賀県南部の観光。
主に要予約の施設・寺院を見学。
旅行前に電話掛けまくってた。

京都駅前のなか卯で朝食、
鯖ほぐしたまかけ朝食に納豆を
付けて500円。出費変わらないし
コンビニ朝食よりこの方がいいかも。
たまには納豆食べんと。たまかけなの
忘れてゆで卵みたいに割って失敗。

南草津駅前に小さい庭というか灯籠。
滋賀県は京都より寒いね。暖かい予報
だったけどセーターにしてよかった。
雪の比良山系。守山からバスに乗ったら
車窓からSGH中谷選手のポスター発見!
大庄屋諏訪家屋敷は江戸後期の建築。
壁がピンク系なのが印象的でした。
土間を見上げると大きな梁のほかに
茶葉を保管する屋根裏の収納スペースが
(滑車付き)。偉い人が駕籠から直接
下りられる入口があります。仏間の隣の
部屋の組子細工の窓飾りが素敵。
茶室くらいの広さの従者用控えの間も。
書院は複数あり、奥座敷からは枯山水、
中座敷と主屋からは池泉回遊式の庭園が
見られます。池泉庭園は回ってOK。
雪が僅かに残ってた。あいにく川の
水位が下がって今は涸れた池ですが、
昔は川から舟で入れたそうな。
琵琶湖をかたどった池らしい。
江戸前期の茶室は大津圓満院から移築、
明治天皇が使ったため瓦や欄間に
菊があしらわれ上段の間もある。
茶室は本来身分が高い人もにじり口を
潜ったものなのに、上段の間がある
なんて時代とともに変わるなあ。
仏教関係の集まりで一部の部屋が
貸し切られててお経が聞こえてきた。

バスで琵琶湖大橋を渡ったら浮御堂が
遠くに見えた。堅田に入り、予約済みの
居初家庭園。居宅のチャイムを鳴らして
個人情報記帳して入ります。居初氏は
中世は水軍も保持し近世は船運を仕切る
大庄屋に。茶室を天然図画亭と言います。
庭園は17世紀後半の江戸期の作庭。
サツキの刈込と松を使っているけど、
あられ敷の敷石が素敵という意味では
出雲風。蓬莱山水として鶴亀の島を配置。
松以外も常緑広葉樹が多く落葉樹が
少ないので年中楽しめますね。
春になればアシビが咲くとか。
漁港の建造物が目に入るけど、冬枯れの
葦生える琵琶湖と近江富士が本来の借景。
鳶が目の前を飛び、野良猫も庭を横切る。
茶室に入ると柱や障子で額縁効果。

手前の城山三郎文学碑のあるところで
浮御堂と琵琶湖大橋を横からチラ見したら
湖族の郷資料館でレンタサイクル…の
つもりが自転車全部借りられてしまってた。
早足で美登路へ行き昼食。すでに親子連れで
混み気味。12:00までには店を出たくて
迷う暇ないのですぐ近江牛他人丼900円を
即注文(もち入りみそ煮込みうどんも
気になったが餅を早食いは危ない)。
阪神の選手のサイン飾ってる。
天ぷら付きの客よりは早く来ました。
近江牛うまい。蕎麦入り汁と漬物付き。

おごと温泉駅からバス、急坂を上って
梅咲くのどかな集落を抜けて東光寺。
ここに自転車で行くつもりしてた。
門を入って左手に池泉庭園。
生垣をバックに、幹を伸ばして
刈り込んだ木や苔やシダの築山、
手前に小さな島のある池。
春の陽気だけどここも雪が残る。
門の瓦屋根に龍や魚に乗った神様、
塀の瓦屋根に兎を発見。
ところでコロナ禍以降バスに乗ると
乗客みんな頑なに自分が降車ボタン
押すの拒んでるよね(笑)。
触りたくない気持ちは分かるけど、
誰も押さなくて誰かが降参して
押すのが通過ギリギリになったら
運転手としては嫌だろうなあ。
おごと温泉駅のトイレ、案内板だけ
綺麗にして中は古い和式だった。
案内板なんか新調してくれなくて
いいから洋式トイレ用意してよ…。
温泉目当てなのか外国人多いのに
和式ばかりは困るんじゃない?

比叡山坂本駅前に庭っぽいの発見。
唐崎で下車、こちらも予約済みの
盛安寺。門の前に穴太衆積み石垣。
やはり雪が残ります。寺務所で
声を掛けたら本堂から入るよう
言われました。お参りと志納を
したら少し開けてある扉の先へ。
斜面に石とサツキ・ツツジの刈込を
配し、斜面上には生垣、手前には
杉苔が生える。生垣の向こう、
ソテツの頭だけ残った葉がまるで
鳥みたい。お寺の方が来られて
説明いただきました。石は仏
(二十五観音って仰ってたかな)、
刈込は雲を表す聖衆来迎曼荼羅
庭園。雪が積もるともっと
雲っぽいかもしれません。
ツツジの咲くGW頃に特別公開
予定。朝顔や菊の花の襖絵があり
桃山御殿の遺材と伝わる客殿書院は
上段の間(非公開)があり、
そこからの眺めがいいように庭が
作られてるということです。
雨戸がないので台風が来ると障子が
濡れる、昔は雑木林に囲まれて
雨風を防いでいたが今はなく庭から
マンションも見えてしまうと。
屋根も昔は瓦ではなかったらしい。
日差しが強くて体感温度高くなる。

京阪線で穴太から瓦ヶ浜へ。
やはり予約済みの記恩寺蘆花浅水荘。
電話で15:20と伝えたはずが15:00と
誤解されてしまってたようで、
門から入ったところで電話を
いただいてしまった。
最初45分と聞いてた気がするけど
丁寧に説明いただいたのとこちらも
キョロキョロしながら質問してた
ので80分滞在してしまった。
建築と庭園をともに楽しむ目的が
あったようで、あちこち趣向を
凝らしてて面白かったです!

山元春挙が故郷に近いこの地に
建てた別荘。画家だが襖には絵を
あまり描かず(欄間も華美ではない)、
引き具を卵型や楕円や満月、半月、
茶室の三日月、竹の間の千鳥にしたり
高さを変えたりして趣向を凝らした。
また名木やその木目や切り方(角を
丸くした付書院の窓も)にこだわる。
障子の下に松葉の絵。最初に案内
された部屋は床の間が広かったです。
縁側の内側は狭い廊下ではなく、
見上げると船底をひっくり返した
ような天井、北山杉を一本通すが
屋根を支えるものではなく、柱で
庭が見にくくならないよう上から
引っ張る工法。池大雅や頼山陽の
書を飾る。歪みガラスから一望できる
庭は元はもっと琵琶湖が迫ってて
借景になってたのが、道路ができて
埋め立てられ(それでも遠ざけて
もらったとか)、周囲や琵琶湖の
向こう岸にビルやマンションが
建ったので様変わりしてしまい、
道路を隠す木を植えたので琵琶湖は
あまり見えなくなりました。
名称「蘆花」の由来でもあるアシは
毎年4月に切っているそうです。
後で回遊させてもらいましたが
築山の向こうは元々琵琶湖で、
石段があって舟着場になっていて
舟から眺める屋敷がよかったと。
書院撥雲亭は雲を掻くほどの高さの
イメージ。庭の左右に独立した
茶室があり、右側の記恩堂は持仏堂
兼茶室で、待合(にじり口の反対側)
も石仏もあり、屋根付きの渡り廊下で
屋敷に設けられた茶室に繋がる。
屋敷の茶室にはにじり口はなく、
網代天井に雪見障子の下も網代、
槇の柱は装飾、枯れた白梅の枝が
面白いので蹲の近くに飾ってる。
膳所城の鯱も飾ってました。
反対側の莎香亭にはさらに狭い
梅の間があり、「閑」や「静居」の
書があるように集中したい時に入室。
襖や棚など梅の絵が多いです。
曲がった竹で区切った壁と神棚との
間にスペースがあり結界と。
ここの下から琵琶湖まで昔は水が
流れ、支柱が石の上に立ってます。
中秋の名月が映る位置に水。
左側の茶室近くに木の灯籠らしきもの。
竹の間は竹だらけ。柱も飾りも照明も
襖絵(1セットだけ本人の絵)も
書棚の取手も窓飾りも床の間に置いた
香器もぜーんぶ竹!竹と伸びた枝を
そのまま使った柄杓も見せていただいた。
中庭も竹があり、襖の千鳥が飛んできた
ような効果を狙ってます。
中庭には鶴亀が隠されていて橋の欄干が
あります。玄関にも瀬田の唐橋の欄干。
「融」の字を書いた人面木の飾り。
2階は洋間、応接室。1階の照明もだけど
家紋の桔梗入り。桔梗は天井にも。
テーブルとチェアは薔薇っぽかった。
3本の瓢箪にそれぞれ松竹梅と狂歌を
描いたのを飾ってました。
隣の広いアトリエには余った竹による
楽器や画材を展示。弟子を富士山などに
写生旅行に連れて行っては弟子に自分と
名乗らせて宿の主人をからかったとか。
富士山に見える木目に登山者や木を
描き込んだのを展示。練習台では
得意とした青の表現を練習、岩絵の具も
残るが青は輸入品で貴重だったと。
北以外の三方に窓があり光を取り入れて
絵を描いたそうです。お寺なので
釈迦の絵を本尊にしてアトリエ北側の
休憩室だった場所に祀っています。

京都駅新幹線改札内の土産屋で残りの
全国旅行支援クーポン1000円消費。
クーポンで時間が掛かるのか長蛇の列。
夕食はロースカツ弁当でもないか
探したけど全体的に売り切れ間近で
選択の余地がなく、志津屋のカルネと
焼鯖鮨(朝も鯖だったのに…)にした。
しかしこの焼鯖鮨が駅弁に適さず失敗。
まず包んでる笹を広げると新幹線の
座席テーブルの幅をオーバーする。
通路側座れたからなんとかなったけど
真ん中席だと辛かったですね。
次に切れてなくてナイフで切らないと
いけない。シェアなんかしないから
最初から切っておいてくれ。それと
笹の上に醤油垂らしたらこぼしそうに
なった。自宅で食べるならいいけど
駅で駅弁として売るもんじゃないよ…。
カルネは安定の味です。
旅行前に9000円くらい突っ込んでた
Suicaの残額が1000円切った。

京の冬の旅は毎年は行かなくても
いいけど、今回の西本願寺みたいな
大物の特別拝観ができるようなら
また行くかもしれません。
関西の要予約庭園に結構行けたのは
よかったかな。でもまだまだ関西は
未踏の庭がいっぱい残ってて
ディープな底なし沼の様相。
来年の冬は久々に南の島に行きたい
けど仕事忙しいかなあ。


《写真ブログ記事》
滋賀県・守山 大庄屋諏訪家屋敷
滋賀県・大津 居初氏庭園
滋賀県・大津 東光寺
滋賀県・大津 盛安寺
滋賀県・大津 記恩寺蘆花浅水荘
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