トラッシュボックス

日々の思いをたまに綴るブログ。

納豆ダイエットに右往左往する美爾依さん

2007-01-22 01:22:03 | ブログ見聞録
 「カナダde日本語」の美爾依さんが、1月15日の記事「納豆ダイエット」で、とあるサイトの納豆ダイエットを紹介したところ、読者から納豆ダイエットはインチキであるとの指摘を受け、さらに日本ではこれを紹介したテレビ番組「あるある大事典2」での捏造が発覚したことも教えてもらい、21日に「納豆ダイエットはニセ科学だったって?」との記事を載せている。
 「ニセ科学」・・・美爾依さん意味わかってます?

 美爾依さんは、関西テレビの謝罪文を全文引用した上で、

《とにかく、ニセ実験、ニセデータ、御用学者のニセ発言、ニセ科学。
 ここまで見事にニセニセ番組を見せられたら、視聴者は何も信じられなくなっちゃうじゃないか。これからは、「あるある大事典」じゃなくて「ニセニセ大辞典」ってことで、いままでのも全部やらせだったと思われてもしかたないよね。》


と述べている。
 テレビなんて所詮そんなものだろうと思うが、それはさておき、美爾依さんが引用している関西テレビの謝罪文はこちら。

《2007年1月20日
 視聴者の皆様へ
 関西テレビ放送

1月7日(日)午後9時~9時54分放送の「発掘!あるある大事典II」第140回「食べてヤセる!!!食材Xの新事実」におきまして、番組内容に事実とは異なる内容が含まれていることが判明いたしましたので、お詫びを申し上げます。視聴者の皆様の信頼を裏切ることとなり誠に申し訳ございませんでした。
事実と異なる内容につきましては以下のとおりでございます。

1.  アメリカのダイエット研究の紹介におきまして、56人の男女を集めて、実験をしており、被験者がやせたことを示す3枚の比較写真が使われておりますが、この写真について被験者とは無関係の写真を使用いたしました。

2. テンプル大学アーサー・ショーツ教授の日本語訳コメントで、「日本の方々にとっても身近な食材で、DHEAを増やすことが可能です!」「体内のDHEAを増やす食材がありますよ。イソフラボンを含む食品です。なぜならイソフラボンは、DHEAの原料ですから!」 という発言したことになっておりますが、内容も含めてこのような発言はございませんでした。

3. 番組で実験を行った8名の被験者について、放送では「中性脂肪値が高くてお悩みだった2人は、完全な正常値に!」とコメントし数字をスーパーしておりますが、コレステロール値、中性脂肪値、血糖値についての測定は行っておりませんでした。

4. あるあるミニ実験として、納豆を朝2パックまとめて食べた場合と、朝晩1パックずつに分けて食べた場合の比較実験ですが、血中イソフラボンの測定は行っておらず、比較結果は架空のものでした。

5. 番組で実験を行った8名の被験者について「体内で作られるDHEAは20代をピークに減少、食べ過ぎや運動不足によってDHEAの量が低下している可能性があるのだとか!20代から50代の男女8人の血中DHEA量を測定。さて結果は?」として22歳OL、25歳会社員、37歳会社員のDHEA量を測定し年齢の基準値と検査結果をテロップ表示で比較をおこなっておりますが血液は採集をしたものの、実際は検査を行っておらず、数字は架空のものでした。また、ここで使用している「DHEA分泌は加齢とともに低下する」ことを示したグラフは許可を得ずに引用いたしました。

また、アメリカのダイエット研究の紹介部分について、あたかもテンプル大学のアーサー・ショーツ教授が行った研究と受け取られる構成になっておりました。この研究はワシントン大学のデニス教授の研究であります。

尚、1月21日(日)放送につきましては休止いたしますのでご了承ください。

以上 》


 「ニセ実験」「ニセデータ」はいいとして、「御用学者のニセ発言」とは何だろう。アーサー・ショーツ教授なる人物が何故御用学者なのだろう。謝罪文のとおりなら、この人物は発言を捏造された被害者だろう。それを御用学者とは何事か。
 そして「ニセ科学」・・・。「ニセ科学」ってのは、科学に見せかけた疑似科学のことだろう。血液型占いとか、超能力とか、UFOとか・・・。
 関西テレビの謝罪文は、納豆のダイエット効果まで否定しているものではない。ただ、番組中に事実と異なる箇所があったことを認め、謝罪しているにすぎない。

 しかし、美爾依さんは次のように述べている。

《私がその記事を書いた直後から、このダイエットはインチキなので、気をつけた方がいいってTomoさんからアドバイスいただいていたんだけど、なかなか信じられなかったんだよね。でも、昨日、Tomoさんがコメント欄に関西テレビがやらせを認めた下の謝罪文のリンクを送ってくださって、やっと100%やらせだったんだと信じることができた。Tomoさんやその他に納豆ダイエットが嘘だったことに関連した記事をTBしてくださったみなさま、ありがとう。》

 どうして、読者からの指摘には半信半疑で、この(ダイエット効果は否定していない)謝罪文を読んだだけで、100%インチキだと信じることができるのか、不可解だ。
 こうした人物は、何にでも飛びついて、何度でも騙されかねないのではないか。
 現に、この「納豆ダイエットはニセ科学だったって?」の終わりにはこう述べている。

《今回は、たまに書いたダイエットの記事で墓穴を掘ってしまったんだけど(汗)、こういった誰でも簡単にできるダイエットに出合ったら、あまり信用しない方がいいかもね。でも、私としては、これからも、安くて、楽にできて効果的なダイエットを探求していくつもりだけどね。》

 あまり信用しない方がいいけど、自分は探求していくのだそうだ。
 美爾依さんの読者は、信用しないことを前提にこの人のブログをお読みになることをお勧めします。これはダイエットに限らず、政治系の記事でも同様だと思います。

阿部知子衆院議員のメルマガが問題になっている件について

2007-01-22 00:30:43 | ブログ見聞録
 よく訪問するいくつかのブログで、阿部知子という社民党の衆院議員のメールマガジンでの記述が問題になっていることを知る(「カエルニュース」第253号 2007/1/19 「国民保護は地方自治から」)。

《阪神大震災は12年目を迎えたが、国民を災害から守ることを任務とされているはずの自衛隊が、国による命令を受けて救援に向ったのは、数日を経て後のことであった。日本の場合、自衛隊は軍隊ではないし、国土保安隊として出発し、防災のたねにも働くことを任務としてきた特別な生い立ちがあるのに、である。》

 この箇所について
・自衛隊は「数日を経て」ではなく当日には出動している
・社民党の前身である社会党出身の村山首相の当初の対応が遅れたことが被害を拡散させた
といった点を指摘する批判が相次いでいる(もあいさん加賀もんさんmiracleさんkkk333hhhさん)。
 その点については確かにそのとおりだし、おそらく阿部知子(かそのゴースト)は、実情をよく知らずに、うろ覚えの記憶を元に書いたのだろう。当時関東にいた人間の感覚とはこんなものかなとは思う。

 ただ、阿部のこの記事は、要は、小児科医という自分の経験から、軍隊や警察は国民を守らない、地方自治にゆだねられている消防・救急こそが国民を守るものだとして、軍隊や警察の役割を否定するとともに消防・救急を賞賛することこそに主眼が置かれているように思える。私はこの点を重視したい。

《安倍晋三政権になってから「国を愛する」・国防の強化などの言葉が氾濫し、あたかも外敵から国民を守るために国家の力=軍隊が必要であるかのように宣伝されるが、実は「軍隊は国民を守らない」という事実は戦争を通して如実に示されてきた。軍隊はもちろんのこと警察も、戦闘のためあるいは犯罪に対しての対処を第一とするため、国民保護は二の次、三の次となる。》

 しかし、それは当然の役割分担というものではないか。
 軍隊は敵軍と戦闘すること、警察は犯人を捕まえることが第一の目的なのであり、国民や犯罪被害者をガードすることが二の次、三の次になってしまうのはしかたないだろう。
 軍隊や警察がガードを第一に考えれば、誰が敵軍と戦い、犯人を捕まえるのか。「専守防衛」では犯人は捕まえられない。犯人を捕まえること、敵軍を撃退することもまた、結果的に国民保護に貢献するのだ。言わば、災害の元を絶つことなのだから。
 国民保護をそれほど重視したいのなら、軍隊や警察とは別に、国民保護隊とでも言うべき別組織を創設するよう社民党として訴えればよい。阿部の、

《住民・国民を守るためには、

第1は、まず国の役割としての平和外交、すなわちこれからも
    平和国家として歩むことを世界に意思として示すこと
   (戦争を引き起こさない)―憲法9条堅持

第2に、環境破壊の進む今日、津波や地震などの予期せぬ大災
    害に対しても自治体主導のしっかりした防災の取り組
    み(その足らざる部分を県や国が支援)とネットワー
    ク体制の確立。

第3に、人間関係が疎遠となる中で、地域での共生力を取り戻
    すこと

 につきると思う。》

という主張は、空疎な語句を並べただけで、せっかく阪神大震災の例を出しているにもかかわらず、はっきり言って何も言っていないに等しい。

 あと、冒頭に引用した箇所の「国土保安隊」とは何だろうか。私の記憶では自衛隊の前身は「保安隊」で、「国土保安隊」なる名称は聞いたことがない。
 Googleで「国土保安隊」で検索してみると12500件ヒットしたが、この阿部議員のこの記事が2件と、「ワーカーズ」なる左翼団体のサイトの文章が1件、あとは全て「国土」と「保安隊」が別れた文章のようだ。やはり、「国土保安隊」なるものはないと思える。仮にも衆院議員のメルマガなら、もう少し慎重に記事を書いていただきたいものだ。

続報あり

(以下2007.1.27付記)
上記の阿部のメールマガジンのリンク先には最新号が出るので、問題の号の号数と日付とタイトルを追記しました。