『人類学雑誌』は、『人類学会報告』第1巻第1号が、明治19(1886)年2月10日に出版されて創刊されました。第1巻第1号から同第4号までは、『人類学会報告』という雑誌名でしたが、前号から雑誌名を『東京人類学会報告』に改名しています。また、前号から、裏表紙が追加されて英文表記が行われており、雑誌名は『The Bulletin of the Tokyo Anthropological Society』となっています。本号は、『東京人類学会報告』第1巻第6号として、明治19(1886)年7月23日に出版されました。編集出版人として、神田孝平の名前が記載されています。また、幹事として、坪井正五郎と神保小虎の名前が記載されています。
本号の内容は、以下の通りです。
記事[第二十一回]
談話
- 福岡県下古墳ノ談(澤井 廉)
- 東海道地方ニテ人類学ニ関する略報(細木松之助)
雑録
- 古代の考(松山高吉)
- 兩羽四郡ニ於テ古物捜索経歴略記(羽柴雄輔)
- 但馬方言(河本庚之助)
- 伊予大洲方言(堀 悌三郎)
- 光明寺石の棒(若林勝邦)
- 婚姻風俗集
抜粋
- 人種学上アイノノ研究(Heinrich Von SIEBOLD:神保小虎抄訳)
雑記
なお、巻末には119名の会員名簿が掲載されています。