11月10日の24時間を通して、外国為替市場の流れを、主要通貨の視点からお伝えします。
前日のドル安相場から明けた昨日10日は、材料に欠ける中、概ね揉み合い推移をしながらも突発的なニュースイベントで乱高下した挙句、結局寄り付き水準で引ける展開でした。
◆ドル円相場
先週末の円高を引きずるように、上値が重い展開の中、東京時間の後場引け際に、クロス円での円買いに影響を受け、安値89.68円辺りまで下落しました。その後、欧州時間に入り、90.15水準まで反転上昇しましたが、直ぐに89円台後半へと沈みこみ、そのまま米国時間を引けました。
◆ポンドドル相場
前日の下落から、調整気味に反転し1.6785水準まで上昇しましたが、東京時間の引け際にポンドが急落し、対ドルで1.66丁度付近の下値をつけました。しかしその後は欧米時間をかけて揉み合いながら急落前の水準へ戻す展開でした。
◆ユーロドル相場
ポンドが急落した影響で、ユーロポンド相場が上昇した結果、一時ドル売りユーロ買いとなる上昇を見せました。その後のドル円上昇時にも、ユーロ円の買いを受ける形で、高値となる1.5020水準まで上昇しました。米国終盤にかけての乱高下で、1.4940辺りまで下落後、調整気味に買い戻される中で大引けとなりました。
◇変動要因の考察
東京時間引け際のポンド下落要因について、大手格付け機関が英国の格下げ懸念を表明したことが原因との見方で一致しています。また、その後の円安反転背景については、藤井財務大臣がガイトナー会談後の会見で、為替水準の協議はなかったとした上で、現状はドル安との見方を示したことがドル売りを誘い、クロス円の上昇が円安を牽引したとの指摘がありました。他にも、前出の格付け機関が、日本財政の債務にも懸念を表明した背景を指摘する声もありました。
◇その他市場
米国株式市場は、ダウが僅かに上昇して引けたものの指標によりまちまちな展開。債券市場はまずまずの入札結果を睨んで、期間が短いものを中心に上昇基調で引けましたが、長期債は下落して利回りは上昇。需給懸念がくすぶっているとの報道がありました。金相場は調整下落後に新高値を伺う動きもありましたが、更新できずも、なお高値圏で引けています。
本日11月11日、午前の東京外国為替市場の動きです。
明確な方向感が無い中で、昨夜から早朝にかけて、米国の各地区連銀総から聞こえてきたコメントの内容は、ドル安に対してハト派的な内容が多く、米国市場引け際のドル安への調整相場を支援していた観があります。
東京市場に移っても、ユーロドルを中心にドル安の流れが継続した結果、ドル安圧力がドル円相場にもかかり、暫く底堅かった89.70を割り込み、50銭を僅かに下回る下落を見せています。ユーロドルはドル売りとユーロ円でのユーロ売りに挟まれ、1.5000に載せた相場は1.4975水準まで急落するなどやや荒い展開です。一方、ポンドドルは1.6720から50の間で小動きとなっています。
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本日の通貨フォーカスはポンドドル相場ですが、ここで一旦ページを改めます。
お急ぎの方は、動画「FXフラッシュ1400」で視聴できます。
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