29日アジア・欧州市場
28日の朝早い時間に円高が急伸した後は、目先の売り需要が一巡した模様で、その後は概ね戻し相場となった流れを受け、29日の為替市場はドル円相場を中心に、緩やかな円安相場となりました。藤井財務大臣からは、急激な円高には対処する旨の発言もあり、円の売り戻しを支援していた模様です。
円安はクロス円相場でも進行した結果、ユーロやポンドの対ドル相場は緩やかなドル売り相場を継続しながら欧州市場を迎えました。
欧州市場では、株式市場が軟調に推移するなか、発表された経済指標がさえない内容となると、一時はリスク回避が目的とみえる、ドル買い円買いが強まる局面もありました。しかし下値も堅かった様子で、その後ドル円相場は、穏やかな円売り相場を再開しました。
特徴的だったのがポンドとユーロの動きです。
イギリスの経済指標が一部改善されたことが支援材料になったのか、ポンドは堅調に推移する一方で、ユーロは下落を継続。背景には、ユーロポンド相場でも、これまでの調整売りが先行していた模様です。
29日米国市場
米国時間に入っても、これまで行過ぎた相場の戻しが中心となり、買われ過ぎていたユーロは対ドルで一時、1.4530水準まで下落。一方、売られ過ぎていたポンドは、対ドルで1.5990水準まで上昇。
買われ過ぎていた円は、対ドルで90.35水準まで上昇しましたが、この水準は90円を割り込む円高相場の時でも、かなり底堅かったことから、戻り相場では反対に上値が重くなっている印象でした。
株式市場は底堅く始まったものの、経済指標の内容がさえない結果となり、終盤にかけて投資ムードは向上しないまま引けたようです。
本日9月30日午前の東京外国為替市場
月末に半期末が重なった本日でしたが、特に激しい乱高下も無く、無事に仲値時間が過ぎたようです。
一部、対円通貨ペアが上下したあと、結局は円買い圧力が強かった模様で、ドル円相場は90.40円の高値から、89.65円水準へと下落。90円台前半の重さを前にして、一旦は上値をあきらめた形となっています。
ポンドは終始買い戻される流れを継続しており、心理的節目とも言われていた1.6000を上に抜け、1.6020水準まで上昇。ユーロドル相場は、これらのドル売り圧力を受けた格好となり、調整売りを一旦あきらめ、ポンドドルに歩調を合わせるように上昇しています。
この2日間は、これまでの中期トレンドを伸ばし過ぎた相場が、短期的に反転調整される流れでした。
ユーロは高値を更新するトレンドから、これまで特に大きな調整も無かったことで、このところの調整相場の展開では、短期的に下落トレンドを刻んでいます。
本夕には、ユーロ圏に関係する指標が多く、高官筋からも多くのコメントが発せられる可能性が高そうですから、弱気な指標や発言が聞こえると、ユーロの投げが強めに入る可能性もあり、充分に注意してください。
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