◎前日の外国為替市場の動きについて、主要通貨の視点から考察します。
◆3月17日水曜日のトピックス
一点目は、意外にも英国の雇用統計が改善を見せたこと。
2点目は、米国PPI(生産者物価指数)が大きく下落したことです。
それでは、各主要通貨の推移を、30分チャートをご覧いただきながら、確認してゆきましょう。
◆ポンドドル相場
前日のほぼ高値圏で寄り付き、東京時間は同水準で揉み合いました。欧州時間に入り、前日高値をしっかり越えると上昇が加速し、1.5380付近まで急騰しました。米国時間は小幅な往来相場となり、結局レンジを狭めながら1.53台前半で引けました。
(ファンダメンタル)
久しぶりにポンド要因で相場が動きました。
発表された英国雇用統計は概ね改善となり、中でも失業保険申請数はマイナスと、雇用が失業を上回ったことを示唆する結果でした。前日から底堅かったポンドは特に対ユーロで買われる動きが市場全体に波及した形です。
◆ユーロドル相場
寄付きから前日の上昇を穏やかに伸ばす展開となり、欧州時間に入って直ぐに1.38の大台乗せを試しました。しかし、追随も無く反落すると売りを炙り出す形となって1.3724付近まで下落しました。米国時間の終盤で1.37台後半へ戻す動きもありましたが継続できず、結局安値圏で引けました。
(ファンダメンタル)
ギリシャ合意が評価されてこれまで底堅かったユーロも、英国指標の改善をきっかけに、ユーロポンド相場が下落を強めたことで、売りが顕著になった模様です。
米国の生産者物価が下落した発表で、
一時リスク回避のドル買いを誘った跡も見受けられます。しかし一方では、低金利維持姿勢を示した前日のFOMC発表を裏付けた形となり、企業の利息負担が増えない面を好感した株式市場が持ち直し、ドル売りが再開したと推測できます。上値では売りそびれた意欲が降りてきている模様で、ギリシャ対策への不透明感はくすぶっている印象です。
◆ドル円相場
前場の上値が重たい展開から一時90.01円付近の安値を付けたあと、後場は一転してドル買い相場となり、欧州時間中盤では90.70円の高値を付ける展開でした。米国時間でも上下したものの往来相場となり、結局寄り付きと同水準で引けました。
(ファンダメンタル)
日銀の発表で円買いを強めたあと、ユーロ買いとポンド買いで上昇。米国時間ではリスク回避の円買いのあと、リスクの低下で円が売り戻され、結局は寄り付き水準で終わるという、フローターに徹する展開でした。
◆その他の米国市場動向
株式市場は、総体的に堅調となり資源市場も上向きに引けています。一方、PPIの低下で低金利維持が現実的なものとなり、債券市場も上昇する結果となっています。
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