外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ドルとランドを交えて外貨のお話-金利と差益について

2007-03-22 23:04:24 |   -【特集】ドルとランドで外貨の話

トウキョウフォレックス プレゼンツ
本日の「ランドル円相場」=278.88
(10ZAR=161.30)+(1USD=117.58)
 

昨日の「ランドル円相場」=275.66
(10ZAR=158.40)+(1USD=117.26)
 

先ず、更新が遅くなりましたことをお詫びします。

本日は各種ミーティングが目白押しでした。昨日はお休みを頂いた分は楽しめましたが、そのツケもかなりのモノでして、休まない方が楽に思える場合も多く、どうしたものかといったところです。

前回レポートの想定はあっていたようです。このままの流れを引き継ぐようならランド円相場は16.60円水準を達成する可能性が出てきました。20日にレポートを更新した時点の相場が15.90円だとしてランド円だけで中一日を置いて約40銭のフロー収益が発生しています。

1日あたりのスワップは0.33銭の受取として、100日以上の金利差分収益が出てしまいました。もし金利目的でランド円を15.90円で買っていたのなら、約3ヶ月分の金利収益は確保したことになります。16.10円辺りをストップロスとして暫くこのままランドの買い持ちを維持する環境が整いつつありますが、この20銭はフローによるお土産と考え、これ以上の水準を暫く維持するのであれば、その日にち分のスワップが利息的に積みあがるというわけです。

運悪く明日にストップロスがついても、約70日分の利息は確保できた計算です。もし今後100日間維持し続けることができれば、それだけで33銭の収益になっていますから、例え買った価格と同じ15.90円に相場が下がっても目標の金利差は確保できたことになります。100日たって16.10円に一度もなっていなければ、ストップロスを15.90円に下げて、正に金利だけを追求することは目的にかなっています。

このように考えると、如何にフローのインパクトが大きいかがわかります。難しいのはフローの損失はフローで取り返すことができ、単純に時間で全てを金利的に捉えることに疑問が残りますが、フローのインパクトを考えると意識せざるを得ないのが現実です。

決済をすれば、もらえるはずのスワップが途絶える恐怖心からマイナス運用を維持する傾向がよく見受けられますが、無計画に資金をつぎ込んでマイナス幅が許容できなくなった瞬間、その資金の多くが消えてしまいます。

このような場合の多くが、資金計画の無さから端を発する場合であり、レバレッジ取引のデメリットでもあります。ならば外貨預金のようにレバレッジさえ掛けなければ、その通貨が消えるまで半永久的に維持することは事実上可能です。

ただし、その場合は資金分の取引額となって金額が限定的になることから、損益額も少なくなるのは当然です。100万円の預金が金利だけで簡単に150万円になる訳はなく、その多くが為替差益によるフローによって発生していることを認識してください。

レバレッジさえ掛けなければ概ね外貨預金に匹敵する投資は為替取引でも可能ですが、実質金利や手数料などのコストメリットだけを考えても充分な優位性が為替取引にはあると確信しています。もしレバレッジを効かす場合は高いほどフローを重視すべきですが、どちらが欠落しても余り良い結果は期待できません。

どうせ始めから外貨を寝かすのであれば、開始価格はどうでも良いと考えがちですが、金利自体かなりミクロな世界だからこそ、1円の違いや相場トレンドによって結果が大きく異なります。

外貨預金は預金という名前がついていますが、為替取引と何ら違いはありません。従って特に定期などは満期時点の為替レートで収益が支配される部分がかなり大きいため、満期時点の「レート当てクイズ」並のリスクがあるとお考えください。預金は100%の資金が必要ですから、クイズ的なリスクがあったとしても、外したときのインパクトが小さく見えてしまう可能性は、現実問題としてありますね。

 
外為ガイドブック
TOPへ




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。