外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ユーロドル今後の展開- 2009年春

2009-04-01 18:21:08 | ☆相場分析-ユーロドル




右側のチャートはユーロドルの日足です(日曜日にアップしたものと同じ)。

8月上旬には1.5750ドル水準だったユーロドル相場は、8,9,10月の3ヶ月で、途中小さな戻しを入れてほぼ一気に1.2500ドル水準まで下落。その後12月では大幅な戻しで1.4750ドルに迫りました。しかし、相場は同日中に反転となり、再度1.2500ドル水準まで下落後、3月に入って急上昇して1.3750ドル水準まで上昇し、昨日の下落までは一段の上昇も可能性がありました。

ユーロ上昇予想のキーポイント

垂直のグラフ線(破線の目盛です)で、7月29日辺り、12月5日過ぎ、そして今回の上昇によるこれまでの高値で上値線が形成されており、頭を抑えられている状況から脱出できていません。また赤く囲んだ部分では概ね1.3500-1.3750ドルの吹き溜まりが確認できており、今回の上昇ではその上限まで確認に行きましたが超えられず、逆に1.3500ドルを割り込んだ下落をしています。上昇を予想するためには、これら上値線および吹き溜まりの上限を越えてゆく必要があり、少なくとも吹き溜まりで一本下髭が伸びている安値1.3250ドル水準は、下回りたくないところです。金曜日の安値は1.3257ドルと首の皮一枚でつながっている状況です。
もし、前述の状況が実現すれば、9月過ぎの戻り高値または12月の戻り高値となる1.4700-1.4800ドルあたりがターゲットとなりそうです。

下落予想のキーポイント

上値線を抜け切れていないこと、吹き溜まりで折り返したことは、まだ下落の要素を含んでいます。
また、一目均衡表の雲の上に出られなかったことや、遅行線が当時の雲の下に出てしまったことは、下落派には心強いところです。雲の上限は暫く1.3615ドルで水平推移することから暫くの上値限界水準となり、その下では吹き溜まりの下限となる1.3500ドルも上値抵抗となりそうです。
ただし、下落ターゲットは雲の下限となる1.2836-70ドルですが、その前に基準線となる1.3100ドル水準は、底値圏でもみ合っている1.2500-1.3000ドルのレンジ上限でもあり、結局は雲の中での推移を想定しておく必要がありそうです。
もし、現在の下落が当面の底となっている1.2500ドル水準をしっかり下抜けるようだと、5波動目ということもあって、極端には1.2000ドル水準も視野に入ってきそうです。

対ドル対円でのユーロ比較

チャートで見える範囲に限っても、昨年の夏以降のユーロは下落をしており、ここまでの円買い、ドル買いが平行して発生する根拠を示しています。いずれにしても、ドル円は円安へ振れにくい状況は続きそうな気配であることから、対ドルで下落の色を強めると、ユーロ円は必然的に下げざるを得なくなってしまいます。

今週初、ユーロ円は添付のチャート(日曜日アップと同じものを使用しています)でいうグレーの水準である127.50円を付けたあと上昇し、再度130円台に乗せ返してきました。この戻しはやや意外な展開となっていますが、明確なトレンドが出てくるまでは、ユーロドル待ちという感じがしています。