トウキョウフォレックス プレゼンツ
本日の「ランドル円相場」=279.93
(10ZAR=162.10)+(1USD=117.83)
いよいよ新年度が始まりました。桜も満開ですし、新入社員の姿が目立つとおり、本格的な春の訪れを感じる一方で、急に花冷えとなり、空の色や空気の色は11月の匂いがするのは私だけ?でしょうか・・・
さて特集として、ドルと南アフリカランドを交えて外貨のお話をここまでお送りして参りました。3月末で綺麗に終了しようとした本企画でしたが、こんな形で新年度を迎えてしまいましたので、本日はデータの更新ができなかった先週のデータを公開し、南アフリカランド円を運用するに当たり注意点などをまとめて終了いたしたいと思います。
日々の各詳細データは、チャートで調べていただければ判明しますが、グラフに落とし込むとこのような感じで、ランドル円相場は一週目を安値圏に最終週で高値圏となりました。ランドル円価格はざっと10円の上昇となっており、もちろんこの数字には金利差収益は入っていません。あり得ないシナリオではないですが、明らかな円安相場が持続するとしても、このまま毎月10円ずつ値上がりすることを想定するには無理があります。
この特集の始めに、りんご1個(ドル)とみかん10個(ランド)を買い続ける想定をしました。今となっては非常に良いタイミングであったことは結果論ですが、1ランドルの平均購入価格が276.40円ということはわかっていますから、本日の現状価格281.70(USD118.20 ZAR16.35原稿作成現在)で全てを売り払っても、1ランドルにつき5円30銭のフロー収益が確定できます。つまり21ランドルの購入費用が5804.39円ですから、売却によって5915.69円となり、111.3円の収益となります。
例え正反対の取引をしていても、金利差収益は加味していませんから、5804.39円-111.3円=5693.09円が戻ってきます。
これが100,000ランドルの取引となると、平均価格を活用して2764万円の元手を要し、53万円の損益が発生したことになります。収益となった53万円は単純に元手に上積みされ2817万円が戻ってきますし、損失となっても2711万円が戻ってきます。割合が同じなのに21ランドルと10万ランドルのように数量が違うと、ここまで景色が変わってくるのだということが実感できると思います。
証拠金の話を少し致しますと、この取引で言えることは53万円の損益結果を得るために2764万円の資金が必要だったことであり、損をした場合でも2700万円余りが単純に出入りをしたに留まります。最大損失額を53万円と定めておけば2700万円余りの資金は必要なかったとも言うことができます。
この53万円に当たる部分が究極的には証拠金であり、証拠金は損失した時に支払えるという信用を先に提出するものです。取引している額はあくまで10万ランドルであり、金利差損益もこの10万ランドルから発生するからこそ毎日でもそれなりの金額にあるのであって、証拠金の53万円から発生するモノではありません。
ランドル相場にはあまり当てはまらないかもしれませんが、買っても売っても自由な取引ができる外国為替証拠金取引は、結果と証拠金の関係であるからこそ可能であり、持っていない通貨を売りで開始できる理由もここにあります。
ここまでの説明で53万円で何倍の取引ができるかという話は一切ありませんでしたが、このように考えると話はややこしくなる場合があります。
証拠金額と取引額は、基本的に自由であるべきですが、ただ、あまりに少ない資金で見合わない額を取引するということは、損失方向に動いた場合あまりにはかない時間で証拠金分の損失を計上してしまい、それ以上の支払信用がないならば取引を止めていただくほか無いわけです。
証拠金率(レバレッジの逆数)とは、実際の取引額に応じた最小の割合を預けなければ取引できないように定めたルールに過ぎないことを自覚され、最少額の割合が少なければ少ないほど、それだけの証拠金で取引をすれば少しのマイナス変動で予算を使い果たすことになります。
基本はあくまで取引数量であり、その数量で相場がどのくらい動くといくらの損益になるのかは常に把握したいところです。数量がまとまれば金利差益も大きくなりますが、為替損益も考慮しておかなくては、運用が中止された時点で金利差益も止ってしまうことを理解してください。
言い残す部分がありましたので、あと一回だけ当コーナーをお送りする予定です。