外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

GBPJPY 235.00は当面の目標 232.50の下値確認は必要か

2007-04-04 22:22:56 |    -ポンド円

ドル円は3度目の戦略でようやく陽の目を見そうですが、3連敗のリスクは依然としてありそうです。


これと言った円安要素は確認できないまま、キャリートレード再開とばかりに、クロス円でも円売りとなっているのでしょうか??
機関投資家の新規買いが段階的に出ていても不思議はありませんが、ユーロドル、ポンドドルの底堅さの理由が、クロス円の買いとするなら相当の実需が出ていると言わざるを得ません。


ドル円が底堅い理由はそれでも納得はできますが、他のストレートにまで底固い影響を及ぼすようなら、“為替相場は局地的な需要によってトレンドを変えられない”と言う発想も要変更と言うことになります。

これまで通りドルを基準に考えれば、ドルが高いのは対円通貨だけなので、ドル自体は相対的に弱目(下落)に推移している事実を考慮したいところで、ドル円の上昇が個人的に落ち着かない理由もそこにあります。

ポンド円に関して、あまりにドル円に素直に追随してきましたが、当面の目標値を達成した感があり、少なくとも頭が重い状況であることは言えそうです。

本日のTFnsでは、235.00円の重さを後ろ盾にしたシナリオを占ってみます。

続きはTFnsの「テクニカルクリップ」で占っています。よろしければおすすみください。もちろん、無料コンテンツです。


 
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ドルとランドを交えて外貨のお話-要約(2)[最終回]

2007-04-04 20:30:43 |   -【特集】ドルとランドで外貨の話

トウキョウフォレックス プレゼンツ
本日の「ランドル円相場」=284.47
(10ZAR=165.40)+(1USD=118.93)
 

これまで、外貨取引の一般論を説明してきましたが、南アフリカランドを高金利通貨という立場で、幾つか注意事項をお話します。

以前の記事でも説明しましたが、高金利通貨はインフレリスクと表裏一体といえますので、通貨安からいつ何時売り込まれても仕方ない状況にいます。しかし、金利を高くすることでキャピタル・ゲインを目的とした資金が高金利通貨を買う行動に出るため、通貨売りの下支えをする効果が期待できます。

ただ、高金利を維持することで一方的に南アフリカランドのような通貨が買い進められ続けるか…という疑問に対してNOと言わざるを得ません。つまり一定の金利差だけで低金利通貨から高金利通貨へに資金シフトが継続し続けると仮定した場合、再利上げという選択肢が南アフリカ政府には必要ないことになります。

また、通貨価値が実勢より高すぎる状況まで膨張した時は調整するような動きが発生し、ある水準以上のロングポジションが手仕舞いとなるまで投機売りに見舞われたりします。

南アフリカランド円取引で特に注意が必要なのは、ランドが強くて南アフリカランド円相場が上昇しているのか、円安によって南アフリカランド円相場が上昇しているのかが見えづらくなります。このコーナーでドル円相場を盛り込んだ趣旨はここにあります。

残念ながらこの特集を行ってきた約1ヶ月間は、円が主役であったため、円高になればランドル円相場は下落し、円安になれば上昇するという単純な結果に終っています。
僅かですが月後半では、一時的にドルが主役になるステージもあり、ドル円が下落しても南アフリカランド円がさほど下落しない状況がありました。つまりこの現象はドル安でドル円相場が下がり、ドルランド相場も下がれば南アフリカランド円は釣り合うような形(フローター)となる現象です。

ドル円相場が下落する状況に直面した時、恐らく皆様が先ず円高を想定するのは自然なことです。しかし、同時に南アフリカランド円がさほど下落しないなら、ドル安を想定しやすくなるでしょう。どちらもドル円が下落することは同じですが意味が違います。ドルランドを計算してドル安が確認できれば想定が確信に近づくのではないでしょうか。ランド円が大きく売り込まれないという確信が持てれば、高金利通貨を買うメリットも出てきます。
少なくとも、ドル円が下がっているのをみて慌てて決済をしてしまったり、南アフリカランド円が動かない不安から開放されると考えられます。

金利差が大きな通貨ペアで、高金利側通貨を売る取引はなかなか難しいことは事実です。つまりこの圧力こそが通貨売りを阻止するように働き、インフレ通貨を更に弱くする勢力を抑制しています。

南アフリカランド円相場を下落、揉み合い、上昇と分ければ、売り取引での収益チャンスは下落相場だけに限定されますが、反対に買い取引は揉み合いと上昇相場で収益チャンスがあります。ですから、確率論からも、やはり金利差の大きい通貨ペアは、下げ相場には関わらない戦略が大切であることが判ります。

最後に、相場は上がるにせよ下がるにせよその流れを永遠に継続することは、概ねあり得ないことだというのが一般的です。しかし、だから待てば戻るということを肯定しているのではありません。
戻るまで待つために要する資金量と期間が見えない選択をすること自体が投資からは程遠く、幸運なケースで100%戻しを実現できたとして、多額の資金をつぎ込んだ挙句、損益なしといった結果が関の山なのです。

為替取引を行う上で、為替差損益と金利差損益は必ず発生します。

従って金利差損益だけを目的に取引をすることは基本的にはあり得ません。どちらを無視しても良い結果は得られませんが、少なくとも取引する通貨ペアの性格によって取引スタンスを変える必要はありそうです。南アフリカランド円相場が下落している時、いちいち決済をする勇気がないとすれば、ランドル円相場を見てきた意義が発揮できます。

つまり、今回は円安相場でランドル円が爆騰したわけですが、一部の収益はドル円取引から発生しています。ならば円高でランド円相場が下落して収支が悪化している時にドル円を売ってみれば、少なくともフローの損失を小さくしてくれる場合がありそうです。いわゆるヘッジ取引ですが、あくまでランド円の金利差が目的であれば、下落相場が落ち着きましたらドル円を決済する勇気は必要になります。

必ずヘッジが成功するとも限りませんが、こんな風に為替相場を見てゆくことも可能だということをお伝えいたしました。

だらだらと書いてしまいましたが、お付き合いありがとうございました。どこかに皆様にとってのヒントが、一つでもあれば光栄です。1万通貨でどのペアがいくら動くと、いくらの損益になるか、計算できれば、漠然としたFXへの疑心暗鬼から少しは開放されるのでは無いでしょうか。(了)

 
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コメント (2)
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