山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

ブナ林を6合目まで@巻機山 日本百名山№5アゲイン

2013-10-07 | 05巻機山(夏・秋)
巻機山登山口のある桜坂駐車場は
この日は車が7割ほど埋まっていました。

巻機山の山頂は見えませんが
割引岳と天狗岩は姿が見えます。
 
割引岳はワレメキダケ(又はワリメキダケ)と読みます。
深田久弥さんの
日本百名山より
この描写から察して
私は牧之の指す破目山(ワレメキヤマ)とは
今の巻機山前峰の天狗岩に相違ないと思う
中略
割引山とはワレメキ山の聞き誤りに違いない
清水から仰ぐと天狗岩とその三角点の山は重なって見える
中略
誤ってその背後の山がその名を負ったのだろう
のんびりした時代と
方言に悩まされた測量担当者が
思い浮かびます。
ほとんどの皆さんが登る
井戸尾根コースですが
単純標高差1200m以上
累積高低差は1500mくらいです。
 
スタートは7:37
桜坂駐車場は3合目付近で
しばらくは
ブナやミズナラの林の中を
大きな石が
ゴロゴロと露出した登山道です。
こういう道は
上りは問題ありませんが
下りで疲れが加速します。
30分ほどで4合目の標柱です。
 
花の出迎えは
アキノキリンソウでした。
 
そのほか
ムラサキシキブの実が
色鮮やかで
弥彦山でよく見かける
クルマバハグマ
オクモミジハグマ
なども咲いていました。
豪雪地帯のため
大木はありませんが
太さがそろったブナの美林が
目の保養になります。
 
登山口からずっと
このくらいの角度で登りましたから
最初の休憩をとりたいなと思うころ
前方が明るくなり
5合目に到着です。
 
登山口から55分かかりました。
ガイドブックには1時間とありましたので
今日は長丁場ですから
いいペースでしょう。
出発時間が中途半端だったのか
下る人3人とすれ違っただけで
登る人や休んでいる人は見かけませんでした。
静かです。
5合目からは右に
山頂の稜線から下りる大きな谷に
米子沢を見ることができます。
遠眼鏡をのぞけば
岩肌に滝のような水が流れ
涼しげです。

この日は稜線に雲がかかり
青空なのに展望がないという
悪い予感が浮かびました。
5合目からの展望を満喫したら
再び
ブナの美林を楽しみながら
30分で6合目になります。
 
今度は左側に
ヌクビ沢・割引沢の間に天狗岩が

そして割引岳がその奥に見えます。

すみません
両方が入ったいい写真がありませんでした。
こちらの沢は
流れる水が少ないようですが
沢でこれだけの傾斜があれば
上級者向きというのは理解できます。
 
行程の節目節目で
山の大きさを感じることのできる風景が
長い道のりを分割してくれて
疲れをリセットできるのが
この山の優しさかもしれません。
つづく


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