山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

中道登山口⇒御座石☆鳳凰山10月上旬@日本百名山№56

2022-01-14 | 56鳳凰山(秋)
1年に1度は
日本アルプスの空気を吸いたい山好きとして
今年は新型コロナでどうしようと悩んでいたところ
ワクチンが効いてきたのか
新規感染者が急激に減少傾向となり
出かけることにしました。
南アルプスには足を踏み入れたことがなくて
思い切って、南アルプスのなかでも
アクセスのよい鳳凰山を日帰りで登ります。

青木鉱泉からドンドコ沢経由の1泊2日の
周遊コース(青色)が基本ですが、累積標高差1859m
標準タイムで上り7:40、下り4:50は
普通の人には日帰りが不可能です。
それで
中道コース(赤色)を往復で、累積標高差1589m
標準タイム上り5:50、下り4:10に挑戦します。
すなわち、地蔵岳をあきらめました。
深田久弥さんの
日本百名山より
その時私たちは韮崎でガイドを雇って、青木湯からドンドコ沢を登った。
手を使って攀(よ)じ上るようなこの急坂は、
山に初見参の今君(今日出海)には少し残酷すぎるようであった。
「初っぱなからひでえ所へ連れて行きやがった」と彼はその後よく述懐したものである。
ドンドコ沢とはどんな意味か知らないが、何となくこの急峻な沢の感じが出ている。
その夜は北御室小屋で明かし、翌日地蔵仏の下まで行ったが、巨岩へは登らなかった。
小林君(小林秀雄)はそれが山の病みつきとなって、
その後屡々(しばしば)私と山行を共にするようになった。
小林秀雄さんは、高校の国語の教科書で読んだ
「無常という事」しか知りませんが、
勝手にインドア派と決めつけていました。
意外な発見でした。
韮崎の街は初めて訪れます。
サッカーの中田英寿さんの出身高校があること
くらいしか知りませんでした。
食べログで調べると、もつ煮とうどんが上位にあり
個人的に、お店を探して時間を合わせて食べに行くほど
の好物ではないので、
全国チェーンの牛丼屋に入りました。

店の大きなガラス窓から、すぐそこに
黒々とした山並みが見えたので
お店の人に聞くと、わからないとのこと。
たぶん、右側の三山が鳳凰山だと思います。
駐車場からは北に、八ヶ岳が見えました。

韮崎からは八ヶ岳がほぼ縦位置に
かたまって堂々としています。
翌朝5:20、
中道登山口を日の出前に出発します。

暗かったので写真は帰りのものです。
薬師岳山頂まで4:30とあり
ガイドブックより短い時間に…
喜んでいいのか?

登山道は沢路でも尾根道でもなく
カラマツの林の中を、
真っすぐだったり、九十九折だったり

ゆっくりと高度を上げていきます。

登山口から1:40ほどで、右前方に
日差しを受けた地蔵岳のオベリスクが
林の隙間からのぞきます。

同じく右にある
御座石温泉からの尾根道に高さで近づきつつあり

あれは燕頭山2105mの辺りでしょうか?
案内板はすべて距離ではなく、
時間で表示されており

長丁場ですので抑え気味のペースで来ましたが
私にはちょうどいい・わかりやすいものでした。
少しずつ、登山道に石が多くなり

そして大きくなっていきます。

樹木の高さが低くなり

黄色い広葉樹も見られるようになると

登山口から3時間で大きな石が現れました。
御座石です。


ひたすらカラマツ林を登るので
同じような写真ばかりですが
歩きやすい道で距離と高さを稼ぐのは
帰り道が楽そうで安心です。
つづく


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