山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

小仙丈岳~仙丈小屋☆仙丈岳@日本百名山№66

2024-07-23 | 66仙丈岳(初夏)
小仙丈岳からの仙丈岳は
小仙丈カールを抱いた優美な姿です。

深田久弥さんの
日本百名山より
その厖大な山容が少しも鈍重に見えないのは、
みごとなアクセントがついているからだろう。
アクセントとはその山頂部にある三つのカールである。
その顕著な刻みが山容を引緊めている。
三つのカールは、藪沢、小仙丈沢、大仙丈沢、
それぞれの源頭に大きく口を開いている。
甲斐駒から望むと、藪沢と小仙丈沢のカールが、
北岳からは小仙丈沢と大仙丈沢のカールが、はっきり見える。
この三つの窪みには一番おそくまで雪が残るので、
特に鮮明な印象を与えられる。

素晴らしい風景を30分ほど堪能して
仙丈岳に続く小さなアップダウンを

先に進みます。足元には
ミネズオウやコケモモなどの
小さな花が見え始めました。


小仙丈カールが
視界いっぱいに広がった後

鎖のついた岩場を少し下ると
八合目の標柱がありました。

振り返ると小仙丈岳が
きれいな山の形に見えます。

お昼を過ぎて
ガスで霞んできましたが
左手には、北岳と富士山が
並んで立っています。

小仙丈岳から40分で
仙丈岳山頂と仙丈小屋の分岐に
着きました。

山頂まであと20分・小屋まで10分。
振り返ると5合目から登ってきた道が
全部見渡せます。

ここから、お花畑になります。
ミヤマキンバイ

イワウメ

イワツメクサ

ミヤマシオガマ

オヤマノエンドウ

ツガザクラ

山頂まであと少しというところで
雨がポツリと降ってきました。

天気予報は当たりです。
小仙丈岳から1:10は
ちょっとだけタイムオーバーでした。

お花畑で写真を撮るのに
時間がかかったので
しかたがありません。
西側は雲に覆われて
何も見えません。
本降りにならないうちに
仙丈小屋に下りることにしました。
西側の近道を
急いで下りて15分です。


仙丈小屋は
藪沢カールの底にあり
標高2886mです。
この高さの山小屋で寝るのは
富士山以来で、今回もやはり
軽い高山病の気配がありました。
もっとゆっくり登ればよかったのですが
午後の天気予報が悪かったので
しかたがありません。
後から小屋に入った方たちは
しっかり雨に降られていました。
夕方まで雨は降りやまず
食事の後に雨が止んで、外に出ても
ガスで何も見えませんでした。
食事の時、管理人さんが
味噌汁に使っている味噌は
いくつかの山小屋でまとまって作った
自家製ですと紹介があり
お代わり自由だったので
2杯いただきました。
昔の懐かしい味がしたのは
山小屋という場所のせいでしょうか?
翌日につづく