福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

五輪九字明祕密釋・・24

2018-07-24 | 諸経
五輪九字明祕密釋・・24
(眞言行者の往生極樂)
問。眞言行者の往生極樂は九品の中の何品耶 
答。多くは是れ上品上生。經に云はく「現世證得歡喜地」(「金剛頂經瑜伽修習毘盧遮那三摩地法」に「若有衆生遇此教 晝夜四時精進修 現世證得歡喜地 後十六生成正覺」)と。龍猛菩薩は既に初歡喜地を証す。

(往生の正業)
問。極樂に往生するに幾くの業あり耶 
答。三歸五戒は是れ往生の業なり。六行(六波羅蜜)四禪・十善・無我觀等、往生の業なり。四諦十二因縁觀、往生の業なり。他縁の行者は護法・戒賢、往生の人也。覺心不生の行者は樹那(なーがるじゅな)・提婆(あーりやでーば)、往生の人也。一道無爲の行者はam@rta(あみりた)の三字觀において空・假・中を觀ず。南岳(陳の智師禪師)天台(智者大師)往生の人也。極無自性法界の行者は香象(華厳宗第三祖賢首大師法蔵)清涼(華厳宗第四祖証観)往生の人也。祕密莊嚴は内證三密の行者往生の人也。謂はく實慧(東寺二世)・眞然(金剛峰寺二世)は先に極樂に生じ後に都率にいく。雜學心を惑わして一生をして空しく過ごさしむるなかれ。唯し雜學の善根を以て極樂に廻向すれば定めて懈慢の淨土(懈慢界という弥陀信心の薄いものが生まれるところ)に生じて娑婆に還らずして進んで極樂に生ぜん。自の善根において疑惑の心を生じて極樂に回向すれば又た邊地の淨土に生じて進んで極樂に生ぜん。
(十住心の正業と兼意)
 問。大日經所説の住心品の十住心は諸經論の淺深の義を以て擬屬せんがための故か、復た眞言次第の行者の漸次轉證の所經の位のためなり耶。
 答。正しくは眞言漸次行者の所經の位のため、兼ねては能く經論の淺深の義を摂せんがためなり。覺心不生心の行者、八不の猶ほ暗きを捨て一道の轉た明かなるを求め無爲の寂光を見て本地常心を証す。靈山常住にして劫火にも不燒、曼陀曼殊晝夜に雨ふる。淨行菩薩の地より涌出 するを見ると、云云。 轉證次第所經顯然せり。求覺の薩埵、永く疑慮することなかれ。天台の別教の有教無人の如くにはあらず。若し經ずんば是の處(ことわり)あることなき已。次第の行者必ず住心を経ること初地に住して二地の位に転ずるが如し。
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