福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は天皇陛下の一代一度仁王法会がはじめて修された日

2024-06-01 | 法話

旧暦五月一日は一代一度仁王会の始まりとされます。(以下、性霊集・ウキぺデア・「平安時代前期の即位儀礼の変化・大原眞弓」の論文等を参照しました。)

『日本書紀』斉明天皇六年( 660 )に「夏五月辛丑朔戊申・・・是の月、司つかさ勅を奉じて、一百高座を造り・一百袈裟を衲め、仁王般若之會を設く」とありこれが最初の一代一度仁王会とされます。一代一度大仁王会(践祚仁王会)は天皇の践祚に際して行われる法会で即位式・大嘗会とともに天皇の代替わりとして位置づけられたといいます。鎌倉末期成立の『濫觴抄』聖武天皇のころ一代一度仁王会が恒久化されたとしています。そして
平安時代になって御大師様が密教的にも仁王会を重視されました。淳和天皇天長二年( 825 )閏七月庚寅(十九日)、仁王会の際の大師の呪願文に「宮中および五畿七道に一百獅子座を設け、八百怖魔の人を延いて一日両時に仁王護国般若経を演べ奉る。・・あまねく幽明を潤して広く動植に及ぼさん・・」と述べて密教の立場から国家の安寧を切に願っておられます。

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