「ノーベル医学生理学賞受賞者グライダーさんは学習障害児だった。
グライダーさんが持つ「ディスレクシア(難読症)」とは、学習障害の一つで、正確に単語認識に困難さがあり、結果的に読解や読む機会が少なくなり、語彙の発達や背景知識の獲得を妨げるとなりうる、とされている。障害のため、学者である親を持ちながらも、勉強は不得意で、自ら「頭が悪い子」と思っていた。障害の壁を乗り越えるため、グライダーさんは様々な手立てを考え、記憶力を高め、取り組んでいることに集中する能力を身につけ、優れた記憶力の持ち主となった。グライダーさんはこの能力から大きく受益したという。「子供のときの、困難を克服するという経験のおかげで、成人後にやりたいことに集中できるという能力を持つようになった。何かをやり遂げようとするとき、困難という文字は頭の片隅にもなく、ひたすらその道を走り続けていく。障害を持つ経験は私を成功へ導いた。学者になってからも、いつも様々な難題とぶつかるが、くじけることなく、まっしぐらに前進してきた」