○ドヴォルジャーク 交響曲第8番
○ショパン ピアノ協奏曲第1番
○アンコール(2曲)
中村紘子(Pf)、現田茂夫/群馬交響楽団
ドヴォルジャークの8番、どう表現したらよいでしょうか?
とても素晴らしい演奏でした。現田さんは、遅めのテンポで丁寧に指揮していて、過ぎゆく時間がひと際ゆったりと感じられました。そしてよく練られた演奏と思いました。特に3楽章は美しかったです。
この2年間で群響のドヴォルジャークの8番を聴くのは4回目ですが、今回が一番充実した演奏ではないかと思います。
しかし、どこか物足りないのです。一昨年4月に飯田で聴いたときの熱い思い、興奮がないのです。
表現が合っていないかも知れませんが、まるでフランス音楽を静かに聴いているような雰囲気でした。
ちょっと考えさせられたドヴォルジャークの8番でした。
余談ですが、この交響曲、以前は「イギリス」と呼ばれていました。これは曲がイギリス風というわけではなく、ただ単にこの曲の出版が、これまでドヴォルジャークの曲を専属的に出版していたベルリンのジムロック社とトラブルになって、ロンドンのノヴェロ社で行われたというだけの理由です。
最近ではイギリスと呼ばれることは滅多にありませんが、私はこの場違いな副題が結構好きです。
ショパンはよく分かりませんので(苦手なので)、コメントはいたしません。
中村紘子さんを聴くのは35年振りでした。
(ベイシア文化ホール)