○モーツァルト 大ミサ フリッチャイ/ベルリン放送交響楽団他 1959年9月30日、10月4、10日
○ハイドン テ・デウム フリッチャイ/ベルリン放送交響楽団他 1961年9月30日、10月1日
モーツァルトの大ミサは、1959年9月、自由ベルリン放送の放送会館大ホール完成を記念して開かれた演奏会に続いて、このホールを使用して録音されたもの。この当時、ドイツ・グラモフォンがベルリン・イエス・キリスト教会以外の場所で録音したのはめずらしいのではないかと思います。もっともこの録音途中の10月5、6日には、イエス・キリスト教会でベルリン・フィルと「新世界より」を録音していますが。
さて、演奏ですが、厳格で研ぎ澄まされた中、清らかで、敬虔深い音楽が奏でられます。並行して録音された「新世界」とは対極にあるように思えます。特にグローリアの第2曲「ラウダームス・テ」でのシュターダーの歌唱は清らかでかつ伸びやかで、大変魅力的です。
テ・デウムは、最晩年に録音された曲で、スケール感の大きい演奏です。