みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

ドイツ証券・深谷幸司氏のユーロ/ドル見通し -「1.15ドルを意識する水準なら購買力平価から割安感」

2010-05-23 | 注目投資対象・株価の推移
             ↑ EUR/JPY(infoseek)底を形成できるか??

先週はクロス円にとってはリーマンショックに近い急変動でした。
ダメージは深く、回復まで時間が必要です。

週末には機敏なスペックがNY株式で攻勢に転じて
ショートの買い戻しを狙ってきたので(結局125ドル高で終了)
月曜の市況によっては値幅の大きな急反発の可能性あり。

あの運命の2008年9月の後のクロス円の推移は、
大きな値動きの変動を伴いつつレンジ圏に移行、
徐々に底を形成するというものでした。

慌てさえしなければ好機はまだまだあると言えるでしょう。
ただ、どうも中国株主導の回復ではないと思われる。


直近1年の豪ドルの推移

 → 火曜に80円台を割り込み、
   週央にはドイツの空売り禁止でも急落、
   木曜夜に反発開始で漸く74円台に復帰。


私はクロス円急落が起きる際の動きの
一つのパターンが分かってきました。

30分か1時間チャートで、クロス円の動きが
移動平均線のラインでガシッと強力に押さえ付けられ、
下に崩れかかっている形態です。

私はそれを「悪魔の降りてくる波形」と名付けました。
先週、それが火曜・水曜・木曜の三度に渡って生じています。

豪ドルは、ショートを使いこなせなければ生き残れないと、
改めて実感させられる一週間でした。

今週もまた、クロス円と株式はユーロに振り回されるでしょう。
ポジションは決して大きく傾けず、
決済までのスパンを短縮する必要があります。


ユーロ下げ止まらず、根強いギリシャ債務再編観測(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201005170077.html

”為替市場ではユーロ/ドルが17日、リーマン・ショック後の安値を割り込み約4
 年ぶりの水準に落ち込んだが、依然、下げ止まり感は出ていない。7500億ユー
 ロまで積み上げたEUによる支援パッケージでもユーロ売りに歯止めがかからなか
 ったことで、ユーロの下値メドがたちにくくなっている。
 ギリシャ国債の債務再編リスクを否定できずに銀行間金利が高止まるなど、金融シ
 ステムへの波及リスクも視野に入れた取引になっている。
   <政策対応に手詰まり>
 ユーロ/ドルは17日に1.2234ドルまで下落。リーマン・ショック後の安値
 (1.2329ドル)を割り込んだ。10日にEU支援パッケージが発表されてユ
 ーロに買い戻しが入り、1.31ドル近くまで反発したあと、1週間で860ポイ
 ントを超える急落となった。しかし下げ止まり感は出ていない。
 EU支援パッケージは7500億ユーロと「十分な規模」(外資系銀行)。しかし、
 ユーロの買い戻しは一時的で、11日にはユーロ売りが先行した。「目先の資金繰
 りはついたものの、ギリシャの財政再建策のハードルは非常に高いうえ国内の反発
 も強い。ギリシャは本当に債務を返済できるのか不透明で、債務再編の可能性も否
 定できない」(大手銀行)。
 支援パッケージは政治面でもドイツなどの慎重論を抑え込んでぎりぎりの交渉の末
 に決めたもの。これでユーロ売りに歯止めをかけることができなかったため、市場
 では次の一手を期待しにくくなっている。
 国債の買い入れを決めた欧州中銀(ECB)は規模を明示していないため、ギリシ
 ャ国債などの利回りが十分に下がるまで買い入れを進めることはできる。しかし、
 一方的な買い入れはECBのバランスシートを不安定にする。政策金利が1%であ
 ることを考えれば「利下げは不可能ではない」(別の大手銀行)ものの、景気テコ
 入れにつながるには時間がかかる。また、ドイツなどとの景気格差が開けばギリシ
 ャなど南欧だけをにらんだ利下げは難しい。
 政策対応の手詰まり感が浮上しており、市場からは「次にどういう手を打てばいい
 かわからない状態になっている」(ステート・ストリート銀行金融市場部長、富田
 公彦氏)との声が出ている。

  <金融システムへの波及リスク視野>
 ユーロ安と平行して、銀行間金利が不気味に高止まりを続けている。3カ月物ドル
 LIBORは14日、0.44506%と今年最高水準を更新した。
 市場では、ギリシャ国債を中心とする債務再編リスクは、それらの国債を保有する
 金融機関のリスクと受け止められている。また、フランスとドイツの銀行を中心に
 ギリシャなど南欧向けの貸出も多いため、欧州の銀行を中心に手元資金を厚めに積
 もうとする動きが出ているとみる声が多く「金融システムに波及するリスクも視野
 に入る」(別の大手銀行)

 〔中略〕
 ファンダメンタルズの不安感は需給に反映され、ユーロ売りの裾野は広がっている。
 米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の取組(5月11日
 までの週)によると、ユーロの売り越しが前週から増加。ロイター・データによる
 と、ユーロの売り越しは過去最高となった。10日のEU支援パッケージ発表で、
 ユーロ/ドルにはいったん買い戻しが先行したが、11日にはすでに売りが優勢に
 なっていたことがわかる。その後、ユーロは急落しており「ユーロのショート・ポ
 ジションはさらに膨らんでいるのではないか」(外資系証券)との声が出ている。
 ショート・ポジションが膨らんでいることで、通常であればショート・カバーへの
 警戒感が強まる局面。しかし、ユーロの下げピッチが速かったこともあり「ショー
 トの持ち値がいいはずで、ショート・カバーを急ぐ必要がない。参加者は確信犯的
 にユーロを売っている」(三菱東京UFJ銀行金融市場部カスタマーグループ上席
 調査役、西井謙一氏)とみる声が上がっている。
 〔中略〕
 「ユーロは下げている最中で、押し目買いを入れられる状況ではない。足元の下げ
 トレンドが一服すれば水準感からの押し目買いも出てくるだろうが、下げ止まりの
 きっかけが見当たらず、下値メドがたてにくい」(国内銀行)。
 市場では、次の下値メドとして1.19─1.20ドル前後を上げる声が出ている。
 購買力平価の水準であり、また、ユーロ導入以来の平均レートにもあたる。
ドイツ
 証の深谷氏は「1.20ドルを割り込んで1.15ドルを意識する水準になれば購買
 力平価から割安感が出てくる」と話す。”

 → これが月曜昼の報道。
   実際には木曜に1.20ドル手前で反発しましたが、
   この時点でかなり的確に事態の推移が予見されていたのです。


東京外為市場・15時=ドル91円前半、ユーロ/ドルは反落(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201005200080.html

”午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点から下落した91円前半。
 前日海外で300ポイント近く上昇したユーロ/ドルが100ポイントを超える反落
 となった。世界的に株価の調整ムードが強まる中、豪ドル/米ドルは8カ月ぶり安値
 をつけた。
 東京市場ではユーロが軟調。ユーロ買い介入観測の高まりなどを背景に、海外市場で
 は一時1.2433ドルまで4年ぶり安値から300ポイント近い上昇となったもの
 の、ユーロ圏への懸念がくすぶる状況は変わらず「上値は戻り売りを狙う向きが大勢」
 (都銀)。東京市場で一時1.2321ドルまで反落した。激しい上下動で「流動性
 が依然として低下した状態」(外銀)といい、値動きの荒さが目立った。
 ユーロ/円も同様の値動き。東京市場序盤にかけて114円前半まで3.2円の上昇
 を見せたが、その後は伸び悩み112.29円まで1.8円反落した。
 〔中略〕
 午後の取引では豪ドルの下げが目立った。一段の豪ドル売りを誘発するストップロス
 を対円や対ドルで巻き込んだことがきっかけ。豪ドル/米ドルは0.8270ドルま
 で下落して8カ月ぶり、対円で75円前半と昨年7月以来10カ月ぶり安値をつけた。
 対円相場では、個人投資家のストップロスを巻き込んだとの声が複数出ている。JP
 モルガン・チェース銀行の試算によると、個人の証拠金取引参加者が保有する豪ドル
 /円の買いポジションは、18日時点でデータが利用可能な2007年1月以降で最
 大の規模に達していた
。〔以下略〕”

 → これは「ドイツ空売り禁止ショック」の翌20日。
   日本円の豪ドル買いポジションの売り崩しを
   狙っていた投資家がいたのではないでしょうか。

東京外為市場・正午=ドル90円前半へ反発、ユーロは全面高に(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201005210058.html

”正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点に比べてドル高の90円前半。
 ユーロは対ドルで1.25ドル後半まで反発したほか、対円、対スイスフラン、対豪
 ドルなどでも大幅に反発し、ユーロ全面高の展開となった。市場では、短期筋の買い
 戻しが一巡すればユーロの下落傾向が再び鮮明になるとの見方が大勢だが、一部には、
 ユーロが当面は下げ止まったとの見方も浮上している。
 ドル/円は朝方の安値89.03円から90円前半へ値を回復、ユーロ/ドルは安値
 1.2455ドルから1.2587ドル付近へ回復、ユーロ/円は前日につけた8年半
 ぶりの安値109.47円から113円後半まで急反発した。
 日経平均が一時300円以上下げ幅を拡大したにも関わらず、ドル/円やクロス円が
 「意外と底堅い」(邦銀)との声もあがっている

 「クロス円、ドル/円とも市場がショート気味だったとみられる。(ドルの)89円
 台では断続的に輸入業者の買いが入ったもよう。また、前日に米リサーチ会社が日本
 国債格下げの見通しを流したことも、円売りムードを誘っている可能性がある」(証
 券会社)という。
   <ユーロ> 
 この日はユーロ全面高となったが、ユーロの反発は一時的との見る向きが多い。「ユ
 ーロは反発しているが、これはショートカバーの動きに過ぎず、短期筋による買い戻
 しが一巡すれば、ユーロは再び下落基調に戻るだろう。昨今の株安現象は、ユーロ圏
 のソブリンリスクの問題が、金融システムの問題に飛び火するとの懸念を反映したも
 のだ」
とみずほコーポレート銀行・国際為替部のマーケット・エコノミスト唐鎌大輔
 氏は言う。
 今週後半のユーロ反発局面では、当局によるユーロ買い観測も広まった。
 唐鎌氏は「ユーロ反発の背景には、欧州中央銀行(ECB)によるユーロ買い介入の
 観測があるが、介入観測に支えられたユーロの反発は持久力に乏しいだろう」と述べ
 たうえで、ユーロ安に本格的に歯止めをかけるためには、ユーロ圏諸国による恒久的
 な欧州通貨基金の設立や、クロスボーダーで予算編成するシステムを導入するなど、
 ユーロ圏の財政統合に向けた取り組みが必要だ、と付け加えた。 
 前日の海外市場でのユーロ反発については、「数日前から株が落ちてきたので、短期
 筋がポジションを圧縮する方向に動いた。対スイスフランや対豪ドルでのユーロ・シ
 ョートポジションが巻き戻された」(大手銀)という。
 〔中略〕
 豪ドルは0.82米ドル後半。
 早朝の取引で、豪ドルの下げ圧力が強まり、一時0.81ドルを割り込んだ。豪ドル
 の対米ドルでの下げをきっかけに、豪ドル/円も一時72円を割り込んだ。豪ドル/
 円の下げ局面では、個人投資家による損失カットの豪ドル売りもみられたという。
 その後は「豪中銀によるレートチェックのうわさで、(豪ドルが)切り返したが、豪
 ドル/円では個人のロングがまだ大きく、下げ余地がある」
(前出の外為専門会社)
 という。
 一方で、豪ドル/円の下値では値ごろ感からの豪ドル買いも見られたという。”

 → これが金曜日の市況分析。
   ユーロをはじめとするクロス円急反発のすぐ後です。

   下値不安が依然として残るものの、
   意想外の反発で買い戻しに走りやすい市況でもある。


    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄、反撃の時は近い。

 丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
            542

 三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914 → 2,442
              2,287 → 2,442 / 2,129

 住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492

 マツダ(東証一部 7261)  232
               201

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
                  716 → 723 / 688

 SUMCO(東証一部 3436) 1,743 → 2,014

 コマツ(東証一部 6301) 1,842 → 1910

建機はちょっと様子見かな?
半導体関連をモニタリングしたい。


NY原油、大幅反落=8カ月ぶり安値(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-100521X104.html

”【ニューヨーク時事】20日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相
 場は、ユーロ圏諸国の債務問題がくすぶる中、欧米での株安などを受けて世界的な景
 気先行き懸念が強まり、大幅反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前
 日終値比1.86ドル安の1バレル=68.01ドルと、中心限月の終値ベースでは昨
 年9月29日以来約8カ月ぶりの安値で終了。電子取引では一時64.24ドルまで
 下落し、昨年7月29日以来約10カ月ぶりの安値をつけた。”

 → この後、クロス円反発と株下げ渋りを受け、
   バレル70ドル台に反発しています。
   先週比で意外に下げていないのに注意。





『会社四季報』2010年 04月号


    ◇      ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

余りにも強烈な崩落で唖然呆然でした。
良かった、ポジションをさほど傾けないで。。

週前半の急落前にロングを増やしてしまい、ロスカット。
その分、木曜にショートで少し取り返しました。
金曜に漸く「不良債権」の76円ショートを解消できました。

 2010/05/03 87.43 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/03/31 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)

    現在 > 74.90 豪ドル/円(損益127%)← 今年の損益率

 ◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%

  ▼ ポジション解消済み
 2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/21 86.74 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/23 86.88 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/04/13 86.28 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/01 86.40 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/12/03 81.69 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/12/28 80.92 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/10/29 81.10 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/10/07 79.54 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/10/07 79.58 AUD/JPY Lev ×2
 2009/09/10 79.92 AUD/JPY Lev ×2
 2009/10/12 81.36 AUD/JPY Lev ×2
 2009/09/25 78.88 AUD/JPY Lev ×2
 2009/09/19 79.40 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/09/10 79.38 AUD/JPY Lev ×2
 2009/09/11 78.08 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
 2009/09/02 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5
 2009/08/20 77.82 AUD/JPY Lev ×2.5
 2009/08/21 77.04 AUD/JPY Lev ×2.5
 2009/08/11 80.43 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
 2009/07/28 78.38 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
 2009/07/29 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)

 …以下省略…


「資源国通貨は底打ちしました。
 豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
 豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」

中長期的な見通しを変更します。

「82円から72円のレンジ圏を想定」

先週の急激な変動のため、
短期的な見通しも大きく修正します。

「豪ドルは依然としてユーロの動きに左右される、
 77~72円と75~68円の二様のレンジを想定」

ボラティリティは依然として高いでしょう。
但し急速な買い戻しの可能性も高まっています。
引き続き、ポジションを大きく傾けてはいけません。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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