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『週刊エコノミスト』7月8日号 - カナダ、原油高騰で空前のオイルサンドブーム

2008-06-30 | 『週刊エコノミスト』より
今週の特集は「熾烈 資源争奪」でした。
『週刊エコノミスト』の内容案内

最新号の内容の確認は、こちらの毎日新聞のサイトの方が正確で早いです。
(定期購読は方式によりディスカウント率が複雑なので御注意下さい)
http://www.mainichi.co.jp/syuppan/economist/

最近世界が固唾をのんで見守っている資源価格。
週刊エコノミストも続けざまに資源関連の特集を組んでいます。

最近の資源高が、決して投機資金の独り舞台ではなく
世界的な実需の裏付けを伴っているという事実は、
よくよく確認しておくべきところです。

例えばP39の佐藤眞住 神戸製鋼所顧問の談話では、
世界的なモータリゼーションの進行により
鍍金鋼板用の亜鉛、排ガス浄化触媒の白金、
液晶モニター用のインジウム、配線用の銅と、
様々なメタルへの需要が高まることが指摘されています。

異様なペースの資源価格上昇が続いた場合、
資源貧困の日本が選択できる道はどんどん狭まってきます。

今回の特集のP32「巨大化・寡占化が進む資源企業」、
(編集部の「資源メジャー再編図」は素晴らしい労作です)
P34からの「資源大国の戦略」は必読と言えるでしょう。

… 日本が豪州や南米とのパイプを強化する必要があると
心底から感じる記事です。
(他の資源大国はみなカントリーリスクそのものですから)

   ◇     ◇     ◇     ◇

環境関連では、P88の岡田幹治氏の記事が素晴らしかったです。
岡田氏にはぜひ欧米と日本の環境政策の比較を纏めて出版し、
「日本は環境大国」と過去の栄光にいつまでもすがって寝言を言う
時代遅れの人々を覚醒させて欲しいところです。

" 見逃せないのは、環境関連産業への好影響だ。再生可能
 エネルギーに力を入れてきたドイツは既に、風力や太陽
 光発電の分野で世界一の座を占めている。今回の包括提
 案が欧州議会を通って指令(法律に相当する)となり、
 実行に移されれば、域内の環境産業の競争力を高めるの
 は間違いない。"

と氏は記されています。
「相応の温暖化対策を実施していない主要貿易相手国から
 の輸入品に関しては、輸入者に排出枠の提出を求める」

という革新的なアメリカのLW(リーバーマン・ウォーナー)法案
に関してもその概略が記載されており、
さすがは「戦略の国」アメリカだと感心させられます。

環境分野の「抵抗勢力」である経済界・電力会社だけでなく
日本は本当に悲しいほど戦略が貧困です。やれやれ。

   ◇     ◇     ◇     ◇

他にも、P46のチアン・チアルイ監督へのインタビュー、
(最近上映された『雲南の少女 ルオマの初恋』の監督です)
P92の「日本のゴルフ場に殺到する韓国人」、
P95の「飼料高騰で経営危機に陥る畜産・酪農業」。
今週のエコノミストは見所が多いです。

投資家はP18の「原油高騰で火がつくオイルサンド」も忘れずに。
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