みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

OPEC議長が「原油は今夏170ドルにも」とKY発言 - 意外な方面からゴールドマン援護発言

2008-06-29 | 注目投資対象・株価の推移
最近の原油先物の値動きを見ていると、不吉な予感がします。
原油価格が高値で推移するのは日本にとって悪いことではありませんが、
急騰してしまうと国際経済の不安定要因になります。

もしかすると世界経済は原油高の重みに耐えかねて、
沈んでしまうかもしれません。
石油ショック時の経済情勢やチャートを研究する必要性を感じます。

直近1年のカナダドルの動き
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=cadjpy=x&d=c&k=c3&h=on&z=m

 → 一時107加ドル/円に達しましたが、
   週末には米ドルの急落を受けて105加ドル/円前後に。
   上昇基調にブレーキがかかりつつあります。
   そろそろ転換点が近づいているのかもしれません。

直近1年の豪ドルの推移
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=audjpy=x&d=c&k=c3&h=on&z=m

 → 予定通り103豪ドル/円台に突入しましたが、
   こちらも米ドルの急落に耐えられず後退。
   完全に外部要因です。

先週は碌なことがなかった週でしたが、
最も驚いたのはOPEC議長発言です。

まさかOPEC議長がゴールドマンの肩を持つかのような
予測を公言するとは。意図が読めません。

原油:今夏170ドルにも OPEC議長が予測(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/money/news/20080627k0000m020119000c.html

” 石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長は26日、原油相場が今夏1バ
 レル=150~170ドルに達するとの見通しを示した。フランスのニュ
 ース専門テレビ局、フランス24に対して述べた。
 議長は原油高の原因はドル安と指摘、欧州中央銀行(ECB)が利上げす
 れば、米国と欧州の金利差が広がってドル安ユーロ高が進み「石油価格は
 上昇する」と述べた。”

 → 私は、OPECとしては国際世論の反発を避けるために
   極端な原油高を避けたがっているものだと思っていました。
   FRBやECBの金融政策への牽制でもなさそうです。

   ユーロ建てでの原油取引を狙う深謀遠慮なのでしょうか。
   それでもOPEC加盟国に格段のメリットがあるとは思えませんし。。

   いずれにしても、思いもしない味方を得て
   ゴールドマンのシナリオが実現する可能性が高まりました。

三井住友FGが英バークレイズの増資引き受け、海外業務で提携検討(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200806250115.html

” 三井住友フィナンシャルグループは25日、英銀大手バークレイズが公表
 した総額45億ポンド(約9500億円)のうち5億ポンド(約1075
 億円)を引き受けると発表した。
 両社は業務提携の検討開始で合意し、三井住友はバークレイズが得意とす
 るアジアや中東、アフリカなどで業務提携するほか、日本国内の富裕層ビ
 ジネスなどでも協業する。
 三井住友は、1株296ペンスで1億6900万株の新株を引き受ける。
 24日終値に対するディスカウント幅は4.7%となる。バークレイズの議
 決権に占める割合は約2%。三井住友銀行幹部は25日、記者団に対して
 「バークレイズは、インドやパキスタン、南アフリカなどにネットワーク
 があり、地域補完ができる」とし、今後、具体的な提携内容を詰めていく
 とした。三井住友の業務展開が弱い地域での投融資の機会を得たい考えだ。
 そのほかの業務提携として、バークレイズの金融商品を顧客に提供するな
 ど国内の富裕層ビジネスでも協業する。
 同幹部は、成長余力を海外に求める必要があるとし、「自社で海外展開す
 る選択肢もあったが、他のグローバルプレイヤーと組んで一緒に展開する
 選択肢を取った」と述べた。
 投資銀行ではなく商業銀行業務が強いバークレイズを相手に選んだ理由に
 ついて、「グローバルな戦略を考えると商業銀行をベースにした成長モデ
 ルがふさわしい」との考えを示した。また、追加的に出資をする考えはな
 いことを強調した。
 バークレイズとの提携は今年1月から両社で検討を開始。当初は、資本関
 係を結ぶ予定はなかったが、バークレイズの増資に合わせて出資すること
 が決まったという。
 バークレイズは、第三者割り当て増資で約40億ポンド調達するほか、公
 募形式で14億0700万株の新株を1株282ペンスで発行する。24
 日終値から9.3%ディスカウントされた水準となる。増資の引き受け先は、
 カタール投資庁が最大17億6400万ポンド、チャレンジャーが5億3
 300万ポンド。チャレンジャーは、カタール・ホールディングのSheikh
 Hamad Bin Jassim Bin Jabr Al-Thani会長およびその家族による投資を示
 す。また、シンガポールのテマセクが、最大2億ポンドの出資で合意した
 と明らかにした。テマセクと並ぶ既存大株主の中国国家開発銀行も、1億
 3600万ポンド出資する。〔以下略〕”

 → 投資にはダイレクトに関わりませんが、良いニュースです。
   さすがにカタール投資庁には及びませんが、
   テマセクと並ぶ額を三井住友が出していますね。

   記事を見る限り受け身の出資のようですが、
   これは非常に良い投資であると私は考えます。
   もしかすると数年後に、額が少ないのを後悔するかもしれません。

   気になるのは商業銀行路線を選択していることです。
   マッコーリーのように得意分野を持つようにし、
   投資銀行業務を排除すべきでないと思うのですが ……

   投資銀行の企業文化や人事制度が異質なのは分かりますが、
   日本の国内経済には今後、縮小懸念がありますので。

米シティ、第2四半期に90億ドルの評価損計上の可能性=ゴールドマン(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200806260095.html

” 米ゴールドマン・サックスのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏はシティ
 グループが第2・四半期に90億ドルの評価損を計上し、追加増資をする
 可能性がある、との見方を示した。
 メリルリンチについては、第2・四半期に42億ドルの評価損を計上する
 と予想。1株あたり損益予想を0.25ドルの黒字(訂正)から2ドルの赤
 字へと大幅な悪化修正をした。
 同氏は、シティグループを米国の「コンビクションセル」リストに加え、
 第2・四半期の1株あたり損益予想を0.25ドルの黒字(訂正)から0.7
 5ドルの赤字に修正した。
 同氏はリポートで「シティグループには、追加評価損計上、個人向け金融
 事業の急速な悪化による引当金積み増し、追加増資の可能性、減配、資産
 売却といったさまざまな逆風が吹いている」と指摘した。”

 → 先週ひどい状況になった主因はこれです。
   これはまあ説明不要でしょう。
   NYが2年ぶりの安値となったのも仕方のないところです。

   第3四半期に損失が縮小してゆけば特に問題ないので、
   次の焦点はそこでしょう。

   余談ですが、サンスポが「日興がシティを逆転支配」との
   面白い記事を出していました。
   スポーツ新聞らしからぬ(?)本格派の記事で、
   興味のある方は検索してみてはいかがでしょう。
   (週刊ダイヤモンドあたりで掘り下げて欲しいところ)

   もしかしたらマツダとフォードのように、
   本当に立場が逆になる可能性もあると思います。

    ◇      ◇     ◇     ◇

注目銘柄。
そろそろ大きく跳ねてもおかしくない水準になっています。

  【日立建機(東証一部 6305)の株価推移】

 [4月30日] [6月27日]
 3,280円 → 3,030円 ▼ 250(-7.62%)

  【森精機製作所(大証一部 6141)の株価推移】

 [4月30日] [6月27日]
 1,915円 → 1,832円 ▼ 83(-4.33%)

  【竹内製作所(JASDAQ 6432)の株価推移】

 [4月30日]  [6月27日]
  2,515円 → 2,610円 △ 95(+3.78%)

  【SUMCO(東証一部 3436)の株価推移】

 [5月9日]   [6月27日]
 2,745円 → 2,285円 ▼ 460(-16.7%)

  【マツダ(東証一部 7261)の株価推移】

 [6月9日]  [6月27日]
   573円 → 549円 ▼ 24(-4.19%)

我慢が続きます。

いずれにせよ3月中旬の異常事態ほどには至りません。

バブル崩壊期の日本と違ってアメリカは金融界を本気で守るつもりであり、
原油が高騰すれば米金融を救うオイルマネーも増えます。

東証の反発は、きっかけ待ちであると考えています。

国内生産好調、販売は低調=輸出が牽引―5月の自動車8社(時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080626-00000145-jij-biz

” 国内自動車メーカー8社が26日まとめた5月の生産・販売・輸出実績によ
 ると、国内販売はスズキとダイハツ工業を除く6社で前年実績を下回り、
 国内の新車需要の低迷が一段と鮮明になった。特に、三菱自動車は前年比
 18.7%減と落ち込みが大きかった。国内生産はロシアやアジア向けなど
 の輸出が好調で、ホンダを除く7社で前年実績を上回った。日産自動車が
 40.3%増えたほか、マツダ、富士重工業も2割近い伸びだった。”

 → 時事通信の報道は自動車業界を俯瞰していて助かります。
   日産が最も好調というのは驚きですが、
   マツダも想定通り好調ぶりを見せています。

   ユーロ高が進んでいるのも相対的にマツダを有利にします。
   これから米経済が落ち着いてくれば、
   再度注目されるようになるでしょう。

    ◇      ◇     ◇     ◇

次は為替市場関連です。

円軒並み安でも強まる選別色、対NZドルでは円売り伸びず(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200806260119.html

” 外為市場では円が対ユーロで最安値を更新するなど、円の下落が目立って
 きた。過剰流動性の下で再び低金利の円を売る投機筋の動きが活発化して
 いる。ボーナスシーズンを迎え、国内からの資金流出が目立ち始めたこと
 も一因。
 ただ今回の円安局面では、個人を中心に人気を博したNZドル/円など利
 下げ観測のある通貨に対する円売りは伸びず、ユーロや豪ドルなど追加利
 上げ期待の強い通貨に対してのみ円安が進んでいるのが特徴だ

 〔中略〕
 主要国の経済対策や流動性供給、経営難が指摘された大手金融機関の資本
 増強などを通じて、市場では「金融システム危機に発展する可能性がある
 との見方はかなり後退」(外銀の外為担当責任者)したと受け止める参加
 者が増えている。米住宅価格は下げ止まらずサブプライム問題への懸念は
 依然としてくすぶるが、過剰流動性相場の下で投資先を求めた資金が再び、
 低金利、低成長の際立つ円を売る動きを強めている。
 日本政府のスタンスも、円安を後押する一因とされる。原油価格が引き続
 き最高値圏で強含むなど「世界的にインフレ圧力を高めるおそれ」(大阪
 開催の8カ国財務相会合声明文)が強まる中、バーナンキ米連邦準備理事
 会(FRB)議長やトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は相次ぎインフ
 レと通貨安に対する懸念を表明。自国通貨高によるインフレ抑制姿勢を明
 確にしたが、財務省も日銀も為替に関して目立ったコメントはほとんどし
 ていない。額賀財務相も為替について「コメントは控える」と繰り返して
 いるため、市場では「インフレ懸念が高まっても自国通貨高に誘導しない
 のは(主要通貨で)日本だけ
」(バークレイズ銀行のトレーディング部デ
 ィレクター、小川統也氏)として、円売り安心感を誘っている。
 6月のボーナスシーズンで個人投資家を中心とする、投資信託や為替証拠
 金取引を通じた「円売り需要の高まり」(三井住友銀行の市場営業部直物
 為替グループ長、高木晴久氏)も円安の背景にある。日本経団連が25日
 にまとめた2008年大手企業の夏季賞与・一時金の妥結状況(第2回集
 計)によると、回答のあった146社のボーナス平均額は91万9042
 円と、3年連続で過去最高を更新した前年夏の91万0286円とほぼ同
 水準を維持している。
 米国を中心とする信用リスク懸念が一服となり、外為市場全般の予想変動
 率(インプライド・ボラティリティ)が低下したことも一因だ。「株や債
 券など他市場に比べたボラティリティの低さを手掛かりに資金が流入、金
 利差狙いの動きが活発化している」(邦銀)側面を指摘する声が上がって
 いる。〔以下略〕”

 → 今週はこの記事が最も良質だったと思います。
   予定通り豪ドルにスポットのあたる展開となってきました。
   (ただ私は、原油高と連動したユーロ高は予想できなかった)

   米経済が回復してきさえすれば、
   ボラティリティの大きい加ドルも注目されるでしょう。
   為替市場でも「資源」が依然として大きなテーマです。

   この記事は、日本政府の通貨政策スタンスだけでなく
   円キャリートレードをじわじわと再開させている
   金融市場の側の要因(ボラティリティ+信用リスク後退)と、
   国内要因をともに鋭く捉えておりレベルが高いです。
   熟読されることをお薦め致します。


  【 いとすぎの為替ポジション 】

107加ドル/円に迫った水曜日に
すべて加ドルロングを決済し、ショートに転換しました。
思ったよりも早く加ドルが急落したので、
再度105加ドル/円からロングに戻しています。

 2008/06/27 105.10 CAD/JPY Lev ×2.5
 2008/06/26 105.34 CAD/JPY Lev ×2.5
 2008/04/01  92.06 AUD/JPY Lev ×2.5

    現在 > 104.96 加ドル/円
        101.95 豪ドル/円 (損益 155%)

 ※ このレバレッジはやや高めです。経験の浅い方は注意して下さい。

週央からショートで獲得した分は、面倒なので省略します。
また、売却差益がかなり出ているのでレバレッジが低下してきました。

  ▼ ポジション解消済み
 2008/06/04 104.46 CAD/JPY Lev ×3
 2008/06/02 105.58 CAD/JPY Lev ×3
 2008/05/22 106.83 CAD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/05/23 104.46 CAD/JPY Lev ×4
 2008/05/22 105.16 CAD/JPY Lev ×3
 2008/05/16 104.06 CAD/JPY Lev ×3
 2008/05/05  99.44 AUD/JPY Lev ×3
 2008/05/07  99.41 AUD/JPY Lev ×3
 2008/04/18  96.97 AUD/JPY Lev ×3
 2008/04/18 103.44 CAD/JPY Lev ×4
 2008/04/23 102.27 CAD/JPY Lev ×2
 2008/04/01  92.06 AUD/JPY Lev ×1
 2008/04/04  93.68 AUD/JPY Lev ×2
 2008/04/09 100.12 CAD/JPY Lev ×4
 2008/04/02  94.36 AUD/JPY Lev ×4
 2008/03/28  98.18 CAD/JPY Lev ×10 (ショート)
 2008/03/20  98.08 CAD/JPY Lev ×5
 2008/03/20  96.16 CAD/JPY Lev ×5
 2008/03/14  94.02 AUD/JPY Lev ×10
 2008/03/07 103.58 CAD/JPY Lev ×5
 2008/03/07  95.54 AUD/JPY Lev ×5
 2008/02/26 100.08 AUD/JPY Lev ×4
 2008/02/29  97.18 AUD/JPY Lev ×6
 2008/02/22 105.54 CAD/JPY Lev ×5(ショート)
 2008/02/16 107.08 CAD/JPY Lev ×5
 2008/01/31 106.30 CAD/JPY Lev ×10
 2008/01/15 106.84 CAD/JPY Lev ×2(ショート)
 2008/01/11 106.92 CAD/JPY Lev ×2(ショート)
 2008/01/10 107.97 CAD/JPY Lev ×4(ショート)
 2007/12/11 110.81 CAD/JPY Lev ×2
 2007/11/22  94.49 AUD/JPY Lev ×2
 2007/11/17 114.10 CAD/JPY Lev ×2
 2007/10/18 119.40 CAD/JPY Lev ×2

加ドルはあと1円ほどは下落する可能性があると見ています。
(すべては米ドル次第です)
現状では加ドル豪ドルとも上方トレンド継続との視点、
予想外の信用不安再燃をリスク要因と考えます。


 ↓ 先々週からの記載 ↓

加中銀の政策金利据え置きにより、
俄然有利な展開となってきました。

加ドルは107~108加ドル/円、
豪ドルは103~105豪ドル/円を目指す展開を想定しています。

 ↓ 先月からの記載 ↓

世界経済が落ち着きを見せるとともに、
コモディティ価格の高騰を背景に資源国通貨が
円や米ドルをアウトパフォームする可能性が高まっています。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログのこちらのカテゴリーも御覧下さい。)

~~~~~~~~(2008年の注目銘柄)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【インテリックス(東証二部 8940)】 [5月21日] [6月9日]> ショート
                   81,000円 → 66,900円 ▽ 14,100(+17.4%)

【インテリックス(東証二部 8940)】 [4月30日] [5月21日]
                   103,000円 → 81,000円 ▼ 22,000(-21.4%)

【サンフロンティア(東証一部 8945)】[4月30日] [5月9日]
                   55.700円 → 68,500円 △ 12,800(+23.0%)
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