-写真の部屋-

奥野和彦

Mosquito 2017

2017-06-20 23:40:30 | 写真


夜中に蚊に食われる。
足やら腕やらやられて痒くてとうとう起きる。
まずはトイレにでも行って頭を整理する。
蚊取りマットやら線香やらすぐにあれば良いのだが
季節の終わりにどこへ片付けたか
寝ぼけた頭ではすぐに見つけられない。

大体いつもこの真夜中のイライラで
明日こそ蚊取り器具を探し出しておこうと思うのだけれど
朝起きていつもの日中が始まってしまうと
夜まで後回しと思っているうちに忘れてまた夜中に後悔する。
マンションの4階でそんなに蚊が飛んでくることはない。
が、今年はマンションの改修工事をしていて
ベランダの網戸が取り外されているので
蚊が入ってくるようだ。

刺されたところにキンカンを塗ろうと思っても
灯りをつけて救急箱の中から出すのも面倒臭い。
まあそのうち眠るだろうと
真っ暗な中、布団に横になるが
ぷ〜んと羽音が聞こえてきて
よし、やっつけてやろうと思うからもう眠れない。


170619

2017-06-19 23:36:03 | 写真


子供達にスクワットをさせようと
見本を数回見せて
太もも筋肉痛なり。

感覚的な話だが
今、自分の身近にあることばかりに
気を取られていると、身動きが取れなくなってしまいそうで
なるべくそれからは目を遠くにそらして
そう、遠くの漠然としたものを見るようにして
遠くにある漠然としものなど
実は見えてやしないのだけれど
見えてるような風をして往来を歩いている。


梅雨の車窓

2017-06-13 19:26:21 | 写真


雨降り。
仕事、車で行く日で良かった。

上野動物園にパンダが産まれて
赤ちゃん育ての難しさを飼育員もわかるだろう。
私の方が数週間先輩である。
てバカなことを言ってるんじゃないわよ。
と、一番そばにいるうちの人から
赤いシャツを着たお母さんたちから
「そーよ、そーよ。」と怒られるだろう。
育児日記と簡単にタイトルしたが
世の中に悩んでいるお母さんがいることも思うと
簡単に言えないねぇ。 洒落ですからね。

さて、大きくなったものをどうするか。
魚の話だ。
誰かに飼ってもらうのも方策だ。
難しそうに書いているけれど
普通に飼うのは簡単。金魚やメダカと変わらない。
貝に産卵させようとかしなければね。
熱帯魚のような温度調整も海水もいらない。

でも、親を天然の川から採ってきたものなら
種を絶やさないよう、そこへ放せば良いが
ホームセンターのペットコーナーから買ってきたのであり
この界隈に住んでいる種ではないので
もういいや、と言ってそれが住んでいない川に放す事は出来ない。
種の保存法という法律がある。
だからむやみに人にも勧められない。

お世話になっているショップに
引き取ってもらうことになるかな。

子供水槽の中で今まではボーッと
中層に固まって浮いていただけの塊が
音や人影に反応して少し隠れたり逃げたり
するようになって来た。
はじめに生まれたにいちゃんねえちゃん達から
そういう反応が出始めるのだろう。



育児日記

2017-06-12 22:57:11 | 写真


暇かと思っていたけど
徐々に動き出して
夜が遅くなってもまだ帰れずにいる。
魚の子供達は帰るまで食事はお預けである。

毎朝5〜10匹が
「おはよございま〜す。あの〜僕たちはどこに行けば…」
とキョトンとしたような目で
肩寄せ合って漂っている。

間をとって毎朝7匹が
二枚貝の中から泳ぎだしてきたとして
一週間で50匹近い子供が誕生する。
赤ちゃん用のプラケースはもうすぐ満員。
赤ちゃんたちも今のところ死んでしまうこともなく
成長している。

妻は
毎朝大変ですなぁ などと茶化しながら
それでも「あーちょっと大きくなってるじゃん」
と覗き込んでいる。



ポラ

2017-06-09 23:16:25 | 写真


写真サボり気味。
モノクロフィルムの買い置きも
とうとう冷蔵庫で使用期限を過ぎている。
このブログの何年か前までは印画紙がどうだの
デジタルがどうだのと言っていたが
もうどうでもよくなった。
というか、印画紙やらフィルムがデジタルに席を譲り
勝手に消えていった感じだ。

今思うのは
ポラロイドフィルムでもう一度写真を撮ってみたい。
チェキはあるけれど、大きいサイズの方を使っても物足りない。
ポラロイド社が作るのを辞めた後出来たインポッシブルの
フィルムはあまりにも画像が安定しない。
それをアーティスティックなことと語っている節もあるが
ポラロイド並みに台頭しないのは、
ポラロイドのように手軽に像が得られないからだと思う。
当時からポラロイドの写真なんて変な色で
すぐに手っ取り早く手に出来るから使っていたようなもの。

デジタルカメラになって
はい、自分で好きなように出来るんですよ。
いじれるんですよ、となって結局は皆んな同じカメラで
同じ教科書読んで
同じパソコンでソフトでアプリでやるんで
だいたい同じようなものが出来上がるのだ。
偶然が無いというのか事故が無いというのか。
とはいえ、フィルムや現像や暗室はもう面倒臭いし
商品を作ることさえ面倒臭いのだろうから
だったらインスタントフィルム、カメラはどう?って感じなのだ。
2枚続けて同じものを撮っても多分全く同じにはならない。
そもそものポラロイドの現像の仕組みがそうだから。偶然そうなる画像だから。
そこらへんをもう一度味わってみたい。


映画

2017-06-08 22:19:35 | 写真


どこへ向かっているのか分からない中年男性とその妻が
映画を観に行く。
「美女と野獣」のチケットをもらってあったので
シネコンに向かったものの野獣はこの次にしよう、
なんとなく見ることになったのは

山田洋次監督の「家族はつらいよ2」で
まるでその世代の人たちが観客のほぼ全員で
映画を観て爆笑してはいるが、多分自分たちの普段が
そのまま映画になったものを観て笑っている。
映画の中で夜寝ている間に年寄りが一人死ぬが
映画が終わった時にこの劇場の中で誰かが
死んで動かなくなってるんじゃないかと思った。

妻曰く、「この中で私が一番若いな。」

スクリーンを出た私以上の初老の人たちが
ぞろぞろとトイレに入り
危なっかしいおじさんがやっぱり便器の横におしっこが飛んで
「ああっ!」なんて声を上げる。
その人がそこを離れて手を洗い始めた頃
次のおじさんが入って来て、こぼれているおしっこを靴で踏んで
「ああっ!汚ねぇなもう!」なんてキレている。
全く映画の中のそのままで笑いをこらえた。

主人公の役者さんも笑わせてはいるが
最近、その息子が警察のお世話になって
息子の出ている映画は上映中だったのに間も無く打ち切りになる。
お父さんも仕事自粛などとネットニュースに出ているが
それはそれで「家族はつらいよ」そのままのお話みたい。

何か山田監督は無難な優等生の喜劇を作っているイメージで
昔お仕事で手伝っていた頃を過ぎてからは映画を観ていなかった。
ところが、昨今の作品があちこちに気を遣って問題にならないように
怒られないように作っているのに対して
その隙をついて山田さんは飄々と好きなように作ってる。


Where are you going?

2017-06-07 22:48:50 | 写真


毎朝、10匹ぐらいずつ
二枚貝からタナゴの仔が浮上してくる。

あの〜おはようございます。
僕たちはどうしたら…

てな感じで貝だけ入っている水槽から
はい、じゃ皆さんこちらですよ と声をかけながらネットで掬い
子供達が入っている水槽に移してやる。
そのあと、スポイトで餌をやる。

魚のお世話が一通り終わると
ガタガタのギターを引っ張り出してきて
高校の頃から変わらぬレパートリーを弾いている。
YouTubeのおかげでいつでも昔のバンドの動画が
見られて、手元が見られて練習に丁度いい。
急に何か思いついたように
パソコンを開くと
フォトショップで写真をいじり始める。
何枚かプリンターから写真が出てきて
そのままポンとプリンターの上に乗っけて
次に何か思いつくまでそのまま。
仕事が無ければ一日こんな感じだ。

「あなたは一体どこに向かっているのですか」

と妻がボソッと呟いて
本当だよなぁ、と思う。