宋仏も 今はやまとの 花見して
馬糞 Bafun
博多東頂寺の桜は見事である。
博多貿易に一時代を築いたのは,謝国明に代表される鎌倉時代
の宋の商人、博多綱首たちであった。
博多の寺も、宋の商人が寄進したものが多い。
その代表が、日本最古の禅寺、聖福寺や山笠の起源ともなっ
た承天寺である。
日宋貿易は、元寇による宋の滅亡によって終焉するが、博多の
仏は帰化して残った。
宋の仏も、安らかに花の季節に瞑目していることであろう。
それにしても、博多の商業は、往時の繁栄をみない。
やはり、文化文明を伴わない貿易は繁栄しない。
ならば、高僧を得て、博多仏教を盛んにし、世界に発信するほ
どの気概がなければなるまい。
仏教に目覚めたものがあるならば、それほどの気概を持たなけ
ればならない。
いつまでも伝統ばかりにしがみついていては発展はない。
仏陀もまた、東の国に生まれ変わると言い残して入滅したのだっ
た。
宋寺であっても、新しい仏教理論を求めるべきである。
宗教なき文明はない。
宗教者は文明イノベーションの責任を深く自覚すべきである。
梅士 Baishi