衣替え まぶしくもあり 皐月花
馬糞 Bafun
旧暦の4月1日が、宮中伝統の衣替えのころだという。
今年は、新暦4月25日がそれにあたる。
季節感としては、適切だと思う。
花の衣替えを感じさせるのは、桜が散って、新緑がまぶしくなり始
めたころである。
そのまぶしさを一番感じさせてくれるのが、皐月花(つつじ)である。
街路に植えられた皐月でさえも、明るい日差しを一段とまぶしく感
じさせるように、うれしそうな花をぎっしりと咲かせ始めた。
もうすぐ五月、旧暦の新年度が始まる。
さあ、スイッチを切り替えて、日差しに負けない花を咲かせるとしよ
う。
※ 衣替え参考⇒ http://www.echizenya.co.jp/mini/colum/koromogae.htm
【不況の根本原因】
不況風は、公務員、教育、マスコミという権力から流れ出す社会
主義的な嫉妬に大きな原因がある。
しかし、もうひとつ、大きな原因があるということに気がついた。
大川隆法著 幸福の科学出版刊 『日本の繁栄は、絶対に揺るが
ない』を、パケットな10分読書時間に読んでみた。
難しいことを書いているわけではないのだが、ひらめきや本質的な
示唆に満ちた不思議な著作である。
一流の知性とは、そうしたものなのだろう。
その中で、今の不況は、根本的には、「インターネットと携帯電話
のバブル破裂不況」なのだという。
インターネットに貴重な時間を奪われているという不安を感じては
いたが、不況の原因だとまでは考えたことがなかった。
ネットは情報洪水の濁流である。
そこに飲み込まれるのは、良質の情報と、思考し創作する時間で
ある。
あるいは、花鳥風月を楽しみ、人生を味わう時間かもしれない。
人と対話し、新しい仕事を推進する時間もまた、濁流に飲み込ま
れる。
その結果、情報操作され、大衆心理に健全な経済を見失い、文化
的な豊かさや、創作的で多様な時間の消費と投資機会失ってきた。
ブラックホールに引き込まれるように、世界が一様になり、リスク源
に引き込まれ、経済の活力を弱めた。
たしかに、不況とは、いつの時代にも、知性と思考力を見失った結
果であるといえる。
現代においては、携帯やインターネットによる知的貧困こそが、貧
困救済を使命とする経済の役割ということになる。
たとえば、読書環境、思考環境を生み出すサービスを提供するビジ
ネスである。
ゆっくりと読書を楽しめるところは、都心にも、観光地にも、意外と
失われているのである。
出版不況というが、読書環境が失われていることに気づかなけれ
ばならない。
文化の豊かさも、経済の豊かさも、多様性をもっている。
個性的で多様であるということは、一人考える時間の作品が多く
生み出されているということである。
では、どうすれば、不況を反転することができるのか。
結局、知的生産力が落ちたことによるバブル崩壊ということであ
るから、限られた持ち時間を有効に使い、考えるという創造的な知
性を確保することが必要だということになる。
時間の消費以上に、生産性を高めなければならない。
かといって、インターネットや新聞・テレビの有用性も否定できない。
適材適所の時間配分が必要である。
ネット情報をろ過し、適性規模に蛇口を調整し、適切な距離をとる
ことである。
四六時中、携帯でつながっていなければ不安だというのは明らか
に病的な携帯依存症というべきである。
そのような子供や若者が増えている。
携帯の鎖につながれ、思考停止した携帯奴隷は、自分らしさを見
失い、文化の豊かさを見失う。
同様のことが企業の中でも蔓延している。
その最大の時間浪費が、メールの濁流である。
確かに、一堂に会し難い職場で、情報を共有する方法としてメー
ルは便利である。
しかし、適性距離を見失うと、共有する必要のないメールであふ
れかえる。
具体的な提案も、目的を明らかにした情報提供もなく、無責任に発
信される垂れ流しメールは、迷惑メール以外のなにものでもない。
管理職や経営者までが、メールチェックだけで仕事をしているよう
な気になっている。
深く考えもせず、「なんかの役に立ちませんか」という安易な発信
と返信のガラクタメールを見るにつけ、これで業績があがるわけが
ないと思う。
その結果、生産性のある仕事時間が見失われているのだ。
報告にしても、だから何なのか、といいたくなるような思考しない
メールである。
われわれは、情報の濁流から創造的、文化的な時間を見失わな
いように、倫理観と思いやりをもたなければならない。
大半がガラクタであることを踏まえて、適性距離を保ち、あるいは、
良質な情報だけを取り込むためのろ過装置と蛇口を備えなければ
ならない。
良質な情報はコストがかかる。
安易な情報には、安心、安全、信用がない。
そのことを、再認識すべきである。
雑多な情報の物知り人には、知的生産能力が欠けているもので
ある。
静かな時間、連続する時間を取り戻すだけで、経済は再び活性
化し、豊かさを生み出すようになるに違いない。
そういうことを呼びかけることも、政治家が果たすべき経済復興活
動なのではないのか。
政治家よ、死に甲斐に生きる、武士(もののふ)であれ!
梅士 Baishi