＃ 東長寺五重塔・・・ 「エルサレムのアイヒマン」の洞察とアーレントの受難 悪の凡庸さこそは全体主義の罪

 

 

　朱に染まる　　五重塔や　　寺の秋

　　　中村　梅士 Baishi

  

 

 

　博多駅前の東長寺に五重塔が完成したのは2011年5月だっ

た。

　五重塔建設を請け負ったのは清水建設だったと思う。

　巨大な心柱が手に入らないと建てられない構造だという。

　計画されてから完成するまで、37年を経た長年の夢だっ

たのだ。

 

　東長寺は、密教の伝播を願って空海が最初に開山した古刹

である。

　高さ１６ｍの木造の大仏も別棟に安置されているが、未だ

に拝観していない。

　むしろ、宇都宮正心館のエル・カンターレ像の神聖さに心

打たれたものだ。

 

　さて、早晩秋である。

　もみじの見ごろも、あと一週間ほどであろう。

　せっかくならば、小石原から秋月までの嘉穂アルプス縦走

をしたかった。

 

　しかし、小石原までのバスさえも廃止になり、英彦山駅ま

ではバスが出ているようだが、小石原で一泊できなければ無

理だろう。

　しかし、旅館はなさそうである。

　英彦山も難所だが、日帰りでゆけないこともない。

　英彦山も紅葉の名所である。

　このあたりにするか・・・。

 

 

 

　

 

　映画『ハンナ・アーレント』を観た。

　悪の凡庸さについて論じた「エルサレムのアイヒマン」の

著作がユダヤ人犠牲者をののしるものだとして大変な非難の

的になった。

　アーレントの受けた凡人による試練を描いた映画である。

 

　ユダヤ人をアウシュビッツに送り込んでいたアイヒマンが

逃亡先の南米で捕らえられてイスラエルで報復裁判にかけら

れた。

　ユダヤ人にとって、八つ裂きにしても飽き足らないほどの

憎むべきナチスの一味である。

 

　これを傍聴したアーレントは、よほどの悪党・悪魔かと思

いきや、凡庸な小役人として淡々と役割を果たしたというの

が実態だということを洞察したのだ。

　何処にもいるような凡人だったというのだ。

　そんな凡人でも、悪魔的な悪を遂行するものだと洞察した

のである。

 

　何と深い洞察であることかと驚く。

　悪魔は確信犯的に悪を行うから、悪の所在として分かる。

　しかし、凡庸な一般人は、組織的に思考停止した歯車とし

て悪魔の悪を遂行することがある。

　これは、何処にもいる人間だからこそ、恐ろしいのだ。

 

　確かに、悪魔的権力に仕える小役人たちは凡庸である。

　なぜ、凡人でありながら邪悪な組織活動をするのか。

　そこに、全体主義の恐ろしさ、思考停止することの恐ろし

さがあるということなのであろう。

 

　ユダヤ人捕虜のリーダーたちも、ナチスに協力的だったと

いう。

　それでユダヤ人を護ろうとしたのだろうが、妥協したこと

で600万人ものユダヤ人がガス室送りになって虐殺されたと

いうのは事実だろう。

 

　アーレントは、アイヒマンを擁護し、逆にユダヤ人を誹謗

したとして大変な非難と脅迫を受けることになった。

　思索のできない凡庸な人間たちによってである。

　ユダヤ人の選民思想もまた、全体主義の性質を持ってはい

ないか。

　アーレントを非難したユダヤ人たちは、偏狭でヒステリッ

クな暴力主義者のようだった。

 

　悪魔に突き動かされて、選挙偽装を繰り返してきたアメリ

カ民主党の犯罪は悪魔的である。

　しかし、これを遂行した者たちの大半は凡庸な人間が仕事

にしがみついて、善悪の判断さえも思考を停止した結果なの

ではないのか。

　そこに、共産主義の怖さがある。

 

　全体主義の悪魔はだれか。

　バイデンは小物である。

　中共の指導者なのではないか。

　トランプ大統領が戦っている相手である。

 

　トランプ大統領を非難しているNHKの論説委員やマスコ

ミ言論人は確信犯的な悪魔であろう。

　マスコミの悪魔は駆除しなければならない悪そのものだ

からである。

 

 

日本国独立宣言・神聖九州やまとの国

New Asia Happiness Party