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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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19年目のファースの家…北斗市

2007年02月06日 19時10分40秒 | Weblog
平成元年に生まれたファースの家が間もなく19歳の誕生日を迎えます。
その誕生日を目前にして化粧直しを行いました。
ノンガス、ノンオイルの電気のみで全館の冷暖房、給湯やクッキングを行うオール電化住宅専用工法の誕生でした。
この家は当方の親族の家ですが、この家でファースの家の施工マニュアルをつくりました。

温めた空気を直接、住む人の身体に当てるのではなく、壁の中の空気を循環させて輻射熱(遠赤外線)を内壁の表面から放射させて暖房します。夏は同じ仕組みで冷房します。
また外部から取り入れた新鮮空気と、室内を循環して床下のスカットールで洗浄、調湿された空気が天井裏で混合され、家屋内全体に行き渡ります。

室内の湿度を一定に維持するため…家屋内の温度を一定にするため…洗浄した空気をそのまま家屋内に供給するためなどの都合で換気量を必要最小限に保持します。
この機能を維持するために国内では始めてのオール電化住宅の専用工法となりました。
また、この超高気密、高断熱の層を形成するために、やはり国内では始めてとなる住宅用、樹脂スプレー発泡と言う施工法が確立いたしました。

このような魔法瓶のような完全密閉の住宅空間を構築する動機は、茅葺屋根の水分管理と言う神秘的な機能を目指す事でした。家屋内の湿度も木材の含水量も季節を通じて一定にキープする事です。茅葺屋根のように完全な開放構造にするのか、超密閉構造にするのかの選択に苦悩した時期を経て現在のファースの家へと成長しました。
現在も多くの方々の協力によって日々、進化を続けております。

お客様の第一号棟は平成2年に同じ北斗市内、渋谷様邸で実現しました。
現在はファースの家、累積数で二千数百棟になりました。建築地も北は北海道、流氷のオホーツクから、椰子の木がそびえたつ南国の九州、宮崎にまで及びます。

写真はファースの家、第1号実験棟ですが、19年の歳月でさすがに外壁がくたびれたようなので、塗装補修を行いました。
当時、この家をモデルにして多くのリーフレットを作りましたが、当時、このような樹木など全くありませんでした。
家屋内の温熱環境は新築時と変わりがありません。

外壁の汚れは目立つのですが、塗装で瞬時に綺麗になります。しかし、温熱環境の性能は施工時のままで、その家の特性として保持するため改善補修には相当の期間と費用がかかる事になります。
建主さんの施工時の決断選択が生涯に影響するのです。

今日も社内業務で技術的な研究開発に没頭できた一日でした。
今日の午前中は汗ばむような天候…やはり天気が異常ですね…低温実験が出来ません。
毎日更新「一日ひと知識」をどうぞ参考に
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