英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

順位戦C級2組 波乱の6回戦

2012-12-07 18:05:14 | 将棋
【携帯電話で、対戦結果が上手く表示されない方はこちらをご覧ください】
【東京】
▲澤田真吾四段(5勝0敗)-△松本佳介六段(1勝4敗)0時8分
▲佐々木勇気四段(5勝0敗)-△藤森哲也四段(1勝4敗)0時41分
▲横山泰明五段(4勝1敗)-△高見泰地四段(3勝2敗)23時55分
△佐藤和俊五段(4勝1敗)-▲佐藤紳哉六段(3勝2敗)23時47分
▲及川拓馬四段(4勝1敗)-△岡崎洋六段(2勝3敗)21時48分
△神崎健二七段(4勝1敗)-▲門倉啓太四段(1勝4敗)23時33分
吉田正和五段(3勝2敗)-△阿部光瑠四段(2勝3敗)22時1分
△佐藤慎一四段(3勝2敗)-▲中村亮介五段(1勝4敗)18時0分
中座真七段(3勝2敗)-▲遠山雄亮五段(0勝5敗)23時6分
△勝又清和六段(2勝3敗)-▲長岡裕也五段(2勝3敗)22時41分
▲田中魁秀九段(2勝3敗)-△村中秀史六段(1勝4敗)19時10分
△小倉久史七段(1勝4敗)-▲上野裕和五段(0勝5敗)21時48分
瀬川晶司五段(1勝4敗)-▲川上猛六段(0勝5敗)17時47分

【大阪】
▲菅井竜也五段(5勝0敗)-△斎藤慎太郎四段(5勝0敗)23時50分
阪口悟五段(5勝0敗)-△中田功七段(3勝2敗)20時34分
西川和宏四段(4勝1敗)-▲村田智弘六段(4勝1敗)1時0分
矢倉規広六段(4勝1敗)-▲伊藤真吾四段(2勝3敗)23時15分
八代弥四段(4勝1敗)-▲伊奈祐介六段(0勝5敗)1時7分
▲田中悠一四段(3勝2敗)-△村田顕弘五段(3勝2敗)0時29分
△永瀬拓矢五段(3勝2敗)-▲藤原直哉六段(3勝2敗)0時31分
▲大石直嗣四段(3勝2敗)-△牧野光則四段(2勝3敗)0時39分
西尾明六段(3勝2敗)-△西川慶二七段(0勝5敗)1時3分
▲石川陽生七段(1勝4敗)-△増田裕司六段(0勝5敗)23時25分


 対局日から、かなり日が経ってしまいました。
 対局組み合わせの左側は、両者を比べて成績優秀者、同成績の場合は席次上位者を配置してある。なので、順当にいけば左側の棋士が勝つと予想される。
 しかし、結果は左側棋士の8勝15敗。(黄色でマークされている棋士が勝者。うまく表示されているだろうか?)
 これを詳しく見ると、大阪はほぼ順当。成績上位棋士(全勝、1敗棋士)は順当に勝ち星を挙げている(全勝の菅井五段が敗れたが、相手は全勝の斉藤四段)。2敗棋士が3人敗れているが、相手もほぼ同星である。
 これに対し、東京は大波乱と言ってよい。全勝の2人、1敗の4人がすべて敗れてしまった。

 5人いた全勝者のうち、阪口五段と斉藤四段だけが全勝を守った。阪口五段は、次局が永瀬新人王(五段)と手強く、残り3名の対局相手(1敗の西川四段も含む)も粒が揃っている。斎藤四段の相手の方が緩やかである。ただ、次局の牧野四段は現在3勝3敗ながらかなり手強い。永瀬五段は1敗の澤田四段とも当たっており、牧野四段は1敗の佐々木勇四段と当たっており、この二人がカギを握っている。
 1敗の最上位の菅井五段はこのまま行きそうである。その他1敗者では、牧野戦を残しているものの佐々木四段が星を伸ばしそうだ。

 ここで気になったのは、対局内容。同じような戦型ばかり。数も多いせいか、観ていてもつまらない。東京は大波乱だったが、終局時刻も早いものが多かった。戦型、内容、気持ちの点で、A級やB級1組とかなり見劣りがすると感じた。
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2012年紅葉 その1 ~11月8日撮影~

2012-12-06 18:03:42 | 歳時
 今年の冬の訪れは早く、当初の気象庁の予報を見事に外しました。
 11月下旬から、気温の低い傾向が続いていましたが、12月に入った先週末から、さらに寒気が南下して、落葉もほぼ終了、河原や空き地も枯れ色に変わりました。福井は今日、初雪が降ったそうです。

 冬が来る前に、アップしたかったのですが………

 春の桜でおなじみの堤防です。その河原には3本の落葉樹があります。一番大きく写っている樹の向こうにあと2本見えますでしょうか?(写真左下部分です)
 何の樹かはわかりません。一応、葉のアップはこちらです。


 移動して、2本目の樹です。

 おそらく、1本目と同種だと思います。こちらの方が葉が残っていますね。

 3本目の樹です。

 こちらの樹だけ、葉が赤いです。

 対岸にも、同様に落葉樹が見えます。


 曇天なのが残念ですが、晴天を待っていると、落葉が進んでしまうのが悩みです。

 近くの山です。

 近くの山と言うより。この山の麓に川が流れていると言ったほうが良いです。
 この堤防沿い(山側)の紅葉がきれいです。




 この付近は、昔の別荘地だったと思われ、庭園が立派です。

 ここは、2年前にもご紹介したことがあります。(昨年は撮る機会を逃してしまいました)さらに、3年前もご紹介していますね。
 2年前は11月27日、3年前は11月26日で、今年とは20日ほど後です。
 この写真はまだ時期が早かったのかもしれません。紅葉も薄いです。しかし、落葉し始めている樹もあるので、20日後に一昨年、3年前のようになるかは疑問です。
 今年は葉が色づく時期が暖かかったので、紅葉が例年より薄かったように思います。さらに、晩秋が冬のように寒くなったので、色付き切れずに落葉し始めた樹が多かったように思います。

 「その2」では、ほぼ10日後の11月19日の写真をご紹介します。
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あいたた

2012-12-05 23:53:24 | ドラマ・映画
 今夜の『相棒』、録画し損ねました。
 将棋が題材なだけに、痛いです。
 でも、福井では土曜日にもオンエアがあるので大丈夫です。(録画予約しました)
 ただ、土曜日は荒天なので心配です。荒天だと電波が乱れて録画できない事があるからです。

 というわけで、今週のレビュー記事は遅れます。
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女流名人位戦

2012-12-05 16:49:43 | 将棋
 第39期女流名人位戦A級リーグ戦プレーオフ(7勝2敗同士)は、上田初美女王が105手で、清水市代女流六段に勝ち、挑戦権(初)を獲得。来年1月、里見香奈女流名人・女流王将・女流王位・倉敷藤花に挑む。
 対清水戦は1勝13敗であったが、4年8か月ぶりに破っての挑戦権獲得だった。


 今期のA級リーグは混戦で、最終局前で清水(順位1位)と上田(6位)が6勝2敗、甲斐女流四段(4位)岩根女流二段(7位)石橋女流四段(8位)本田女流三段(9位)が5勝3敗で、6者によるプレーオフの可能性もあった。(3敗の4人は、清水、上田がともに敗れるのが条件で、苦しい状況ではあった)
 最終局は
○清水(7勝2敗)- 甲斐(5勝4敗)●
○矢内(5勝4敗)- 中村(2勝7敗)●
○石橋(6勝3敗)- 斎田(1勝8敗)●
○上田(7勝2敗)- 本田(5勝4敗)●
○岩根(6勝3敗)- 室田(1勝9敗)●
 2敗対3敗の直接対決の2局とも、2敗者の清水と上田が勝ち、両者によるプレーオフとなった。(リーグ表はこちら

 残留争いはシステム変更により、6人が降級という厳しいものとなった。
 順位2位で5勝4敗の矢内、また、挑戦権の可能性のあった甲斐と本田も敗れて5勝4敗で降級することになってしまった。
 来期は1リーグ制(10人)となり、A級残留組の上田(あるいは里見現女流名人)、清水、岩根、石橋と、B級から昇級した村田女流二段(7勝2敗)、香川女流1級・現初段(6勝3敗)、千葉女流四段(5勝4敗)の7名に、一斉予選で3名がリーグに参加することになった。
 このシステム変更は、今期のリーグ戦が既に始まっている中で発表された。急遽変更による不合理が感じられる。
 矢内は今季の成績は5勝4敗で5位に相当する。B級から昇級する千葉は5勝4敗でB級3位である。A級5位とB級3位で、B級3位が格が上というのは不合理だ。しかもA級で5勝4敗、B級で5勝4敗という観点から見ても不合理である。


 矢内ファンとしては、納得がいかない残念な結果であるが、そもそも、5戦目の清水戦に勝って4勝1敗のトップに立ちながら、上田、本田、岩根戦の3連敗が痛すぎる。最終局勝ったものの次点で陥落となってしまった。(斎田、室田に意地を見せてほしかった)
 倉敷藤花戦も里見四冠に敗れたのも残念だが、女流王位戦、女王戦で巻き返してほしい。女流名人位戦も、予選からリーグに参加できる(今までは、B級に陥落すると、A級に復帰するにはB級リーグを一年掛けて勝ち抜く必要があった)のをプラスに考えて、がんばってほしい。
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【補足】 『平清盛』第43話「忠と孝のはざまで」

2012-12-04 20:34:39 | ドラマ・映画
ひと月前の記事、『平清盛』第43話「忠と孝のはざまで」で、
 これまでに、重盛が言う海よりも深き法皇の慈悲って受けましたっけ?
と、のたまいました。
(「宣う」というのは、元来、「言う」の尊敬語、「おっしゃる」ですが、からかい半分のふざけた言い方として、「いかにも、もっともらしく言う」「大きな態度で言う」などの意味の現代的な用法です)

 それに対して、くうさんから、

「単なる私なりの解釈です。
気が向いて暇だったら読んでみてください(_ _)
(いえ、別に英さんに反論しようと思って追記したわけではなくて、元々後で追記しようと思っていた内容なのですよ^^;」


というコメントをいただきました。

 それに対し、

 追記を読みました。なるほど、時代考証的にはそうだと思います。ただ、このドラマ的には疑問を感じます。
 ここら辺り、みなさんの記事も読み、客観的視点も取り入れ、もう少し考えたいと思います。
 多忙でこの『平清盛』の記事もまだ3件しかトラックバックを飛ばせていない状況で、少し遅くなると思います。


 「少し遅くなる」と言ってひと月経ってしまいました。どこかの国の総理みたいです(笑)


で、ここからが本文です。と言っても、コメントレスの繰り返しみたいなもので、たいそうなことは書けません。

 通常、トラックバックをすることもあって、その際、他の方の記事を興味深く拝見しているのですが、この時は、特に注意して読みました。他の方の考えを知ってから、再度考えようと思ったわけです。
 私は、くうさんのところを含め、いくつかのお気に入りのドラマブログがあります。
 平清盛に関しては、『平成エンタメ研究所』が深くて鋭いなあと、1目も2目も置いています。そして、やはり鋭くて面白いなあと思うのが、~ Literacy Bar ~です。コメントの数も凄いです。(ご存知かもしれませんね。一応、第43話もリンクを張らせて頂きます)

 で、やはり、コメントレスで申しましたように、「時代考証的にはそうだと思います。ただ、このドラマ的には疑問を感じる」という考えは基本的に同じです。あ、くうさんに反論するという意志ではありません。
 他のブロガーさんやコメンテイターさんも書かれていましたが、史実的には、後白河院の近臣である重盛は、院から恩恵を受けていた、あるいは、まじめな性格の重盛が、通常の主従関係を海よりも深い恩と受け取っていたように思います。
 しかし、これはドラマなので、やはり、重盛が海よりも深い恩を受けていた、或いは、感じていたということを描いていなければならないと思います。
 脚本家さんは、伏線の回収は非常に優れていると思いますが、ドラマとしての肝心な登場人物の心の動きに一貫性がないのが非常に残念です。

「朝廷は…つまり法王は、畏れ多くも平家にそれを許された。
それだけでも平家にとっては海のごとく深いご慈悲なのです。

重盛くんは生真面目頭の持ち主なので、そこを心得ています。
それ以上に上ろうなどと露ほども思っていなかった。」


は、当時の思想としては、常識だったと思いますが、

 鳥羽院を見舞いに来た崇徳院に刀を突き付けるシーンを書いた脚本家さんに、こういう思想があったとは思えません
 窪田さんの演技や、1話単独で観た場合は凄く面白かったので、「忠」や「恩」を強調した点は、非常に残念でした。



 くうさんに反論する意志はまったくありません。御理解下さい。
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TOKYO エアポート ~東京空港管制保安部~ 第8話「飛行機トラブルで試される管制官の絆」 

2012-12-04 17:15:48 | ドラマ・映画
 管制(管制塔、レーダー室、東京コントロール、ディスパッチャー)、パイロット、整備、消防が一体となって、航空の安全を確保する様子、さらにグランドスタッフの乗客に親身になる様子も絡めて描かれていた。
 個人的には、グランドスタッフのエピソードは不要に感じたが、乗客がトラブルに気付かなかったということを表現したかったという点もあったのかもしれない。
 主人公の香織が搭乗訓練でコクピットに居たことも、多面的な視点となり良かったのではないだろうか。


 搭乗訓練の意義を管制官・山下が語った時は、「お前が言うな」と突っ込みたくなった
 相変わらず、主任管制官・岡本が東京コントロール勤務にこだわっているが、羽田空港に勤務している者に対して失礼ではないか?(遠距離通勤ということもあるが、あの憧れぶりはどうかと思う)それに、あまり役に立っていない。…マイナス意見を言い、視聴者への解説をしているという点は評価できる

ディスプレイが表示されないトラブルについて
1.表示機能だけのトラブルのようだが、それだと、エンジン出力の数値が降下してから消えるというのは変。
2.空港で実際にシミュレーターで検証していたが、ディスプレイがブランク状態での飛行が可能かどうかの検証はできても、ディスプレイがブランクになる原因やその他に異常がないかを把握できるとは思えない
3.高度も位置も方角や傾きが表示されないのかと思ったが、なぜか高度は分かるみたいだ。さらに、方位磁石によりおおよその方位(方角)は確認できる
4.エンジン状態は、エンジン音などから推測できるらしい。

トラブルへの対応や対策についての疑問など
Ⅰ.トラブル機を優先させるが、他機への待機の指示などのシーンもあった方がリアル感や緊迫感が増す。(他のスタッフが傍観しているシーンが多い)
Ⅱ.ローパス後、旋回して戻ってくるまで、機の位置を把握できないのはおかしい。視界が悪いのだから、管制側からのより細かい情報や支持が必要なはず。
Ⅲ.着陸の際、管制から機体の高度を細かく知らせてあげればいいのにと思った(実際、管制が機体の高度を把握できるのかは知りません)

主人公・香織について
 ローパスの際、霧の状況を考えたアドバイスで活躍。ただ、無理やり活躍させた印象もある。
 コクピットと管制をつなぐ役割、あるいは、その繋がりを感じさせる視点となった方がいいように思った。

【ストーリー】番組サイトより
レーティング試験に合格した篠田香織(深田恭子)が、パイロットと同行してコックピットでフライトを経験する搭乗訓練を行うことになった。羽田・福岡間の航空機に乗ることになり、コックピットに挨拶に行った香織を出迎えた副操縦士は、元同僚の西川俊一(忍成修吾)だった。

香織が乗った航空機が羽田から離陸した。コックピットで、パイロットと矢野元治(梶原善)や酒井真奈(佐々木希)などの管制官との会話を聞いてメモを取りつつ、思わず笑みがこぼれる香織。また、飛行中のパイロット同士の会話から、パイロットがどのようなことを意識してフライトをしているのかを知る。一方、JAL社内を歩いていたパイロット候補生の飯田博之(浅香航大)は、廊下で本上圭介(平岡祐太)を見かけて声をかけようとするが、パイロットたちを黙って見つめている本上にかける言葉を失う。

翌日、ブリーフィングに東京コントロールに勤務していた中島ハル(野波麻帆)がやってきて訓練生と紹介される。来月ICAOに出向になる竹内裕美(瀬戸朝香)の代わりに羽田勤務になるという。そんな中、香織を乗せた航空機が福岡を飛びたった。しばらくすると、突然コックピットにアラーム音が鳴り響いた。モニター画面を見ると、エンジンの回転数はどんどん落ち、やがてエンジン計器が止まってしまい…。
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『MONSTERS』 第7話

2012-12-03 19:52:01 | ドラマ・映画
 細かい疑問の検証の積み重ね、悪女と対決する平八、少し役に立つようになった西園寺、変人ぽいが不快感を感じさせなくなった平八など、バランスが良くなったかな……と思ったら、次回でおしまい。
(先週からレビューをやめようと思いましたが、成り行きで前回も書くことになり、次回は最終回なので、ここまで来たら全話書こうということにしました)
 上記で評価したが、やはり既視感は拭えない。一番の原因は、平八と犯人とのやり取りだろう。特に、ラストシーン、犯人をやや婉曲的に糾弾し、犯人が負け惜しみや後悔の言葉を言って退場するパターンに強くそれを感じる。
 また、犯人追及の際や平八が容疑者に疑問を持つ着眼点など、ほとんどの推理にも既視感を感じるのは、私の気のせいだろうか?

 既視感はともかく、細かな推理が多かった。
①平八が五円玉をネコババしていようとしたのを知っていた
 「平八が五円玉を拾おうとした」と言うべきところを「五円玉を取ろうとした」と言った美紗子。おそらく、平八はネコババする意思はなかったと思うが、それを利用して、「盗ろうとした」と解釈して、美紗子に揺さぶりをかけたのだろう。
 美紗子も言葉のアヤと言えばいいのに、「なんとなく」と歯切れが悪い。凄腕弁護士とは思えない。
②金庫の中に容疑者・沢村に容疑が向けられる資料が残っていたのは、あからさま過ぎる
 殺人の罪を犯してまで書類を手に入れようとしたのに、それが金庫に残っているのは、容疑を沢村に向けようとする意図が見え透いてしまった。

③平八が用意した鍵を偽物だと知っていた
 これも簡単に尻尾を出し過ぎ。無敵弁護士にはあるまじき迂闊さである。

④植物の茎の負の屈地性(背地性)
 これで犯行時刻を限定したのは面白かった。意外に早く茎が曲がるものだ。

⑤着信音の『新世界から』
 金田一や検察官はともかく、管理人への聞き込みの際、スルーするのは不自然。裁判の際、あれほど被告の着信音にこだわったのに。……「美紗子が恐れていたもの」=「管理人の視聴証言」という流れにしたかったと推測できるが。
 犯行時に、マナーモードにしておかないのは迂闊である。

⑥光るキーホルダーが決め手
 気のせいかもしれないが、既視感がある。
 もしかしたら……着信音といい、暗いはずの部屋で目立つべきキーホルダーが見えなかったという証拠が、バレバレだったのが、既視感につながるのかもしれない。

 平八が、相手を手強いと見て、「彼女が何を恐れているのか」そして「何をしようとするのか」を様子を見るという「平八VS美紗子」の駆け引きは面白かったような気がする。
 しかし、上に記したように、肝心の美紗子自身が低レベルだった。



疑問点など
1.事件発覚直後、目撃者として事件にかかわっている平八が裁判まで動かないというのは、脚本の都合としか思えない

2.このドラマに限らず、証人の言葉や態度を、検事や弁護士が都合のいいところだけ引き出して、裁判を有利に展開するシーンが見られるが、実際もこうなのだろうか?なにか、公正な判決とはかけ離れているように思える。
 そもそも、人を裁判所まで呼びつけて宣誓までさせておいて、話そうとした瞬間、「質問を終わります」なんて打ち切られたら、私だったら切れる。

3.美紗子は何度か事務所で被害者と会っている。なのに、事務員に見られていないのはおかしい。

4.水野美紀さんの演技、少し悪女を匂わせ過ぎのような気がした(平八と美紗子の駆け引きが見せ場の一つだったといういう理由もあるが)。
 正体が明らかになってからの悪女ぶりもわざとっぽい。本当の悪女は、ギリギリまで尻尾を出さない。


5.藤本隆宏さん、この日は大活躍だ。

6.美紗子にトドメを刺した証言は、また嘘!二階堂の存在意義を持たせるためかもしれないが、不必要


【ストーリー】番組サイトより
自称ジャーナリストの 二階堂太 (榊英雄) が殺害された。第一発見者は若手政治家の 沢村誠一 (大沢健)。沢村は次回の選挙で初めて国政に進出することが噂される、政界期待の新人だ。事件の直前、二階堂は沢村が都議会議員時代に建設業者から賄賂を受け取っていた疑いがあるとして、沢村と接触していた。殺害現場からは沢村が事件の犯人であると思わせる証拠が次々と見つかり、警察に拘束されてしまう。

やがて公判が開かれるが、そこには検察側証人として 平八 (香取慎吾) の姿が ―。平塚は偶然にも、沢村が殺害現場から逃げ出した際に近くの路上で鉢合わせになっていたのだ。公判では沢村の恋人でもある辣腕弁護士の 藤川美紗子 (水野美紀) が弁護を担当するが、沢村には不利な流れで裁判は進む。

果たして沢村は本当の犯人なのか、それとも他に真犯人が存在するのか ―。
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『平清盛』 第47話「宿命の敗北」

2012-12-02 22:48:37 | ドラマ・映画
「平家はもはや、武門ではござりませぬ。
 殿御自身、もはや武士ではございませぬ。
 殿が目指した武士の世は、武士のままでは掴めぬものにござりました」


忠清の命懸けの言葉が清盛に突き刺さる
 今回、清盛も頼朝も「武士の世を創る」という言葉を口にしていたが、皮肉なことに、清盛が創ったのは武士の世ではなく、公家・平家の世であった。武士の世を作ろうとした本人が武士ではなくなっていたのだ。
 忠清に激怒し、首を刎ねようとした清盛の心は既に腐っていたが、刀の重さに負け尻もちを突く清盛の身体も宋剣も錆びていた。父・忠盛が言った心の軸を失っていたのだ。
 ………………宋剣にも拒否された清盛


 忠盛・清盛親子、そして義朝が目指していた武士の世、その志を受け継いだのは頼朝だった。
 富士川の戦い、頼朝・義朝の兄弟の対面、上総広常らの合流、さらに義経・弁慶のウイリアムテルと源氏の上昇気流。崩壊が顕著となった平家とは対照的だった。


               ………………いつ、爆発するんだ、盛国!


【ストーリー】番組サイトより
 1180年、源頼朝(岡田将生)が打倒平家を掲げて挙兵。武士の心を取り戻した清盛(松山ケンイチ)は、すぐに孫の維盛(井之脇海)を総大将、忠清(藤本隆宏)を軍師に任命し、頼朝追討を命じる。
 頼朝たちは石橋山に陣を構えて援軍を待っていたが、平家の追討軍である大庭景親(木下政治)と伊東祐親(峰竜太)から攻撃を受け大敗を喫する。逃亡した頼朝たちは洞窟に身をひそめ、隠れていると、敵方の武将・梶原景時(浜田学)はあえて頼朝たちを見逃し、九死に一生を得る。
 頼朝挙兵の知らせは奥州平泉の義経(神木隆之介)へも届いた。義経は義兄・頼朝のもとへはせ参じたいと藤原秀衡(京本政樹)に願い出るが、その身を案ずる秀衡は猛反対。そのとき、弁慶(青木崇高)が自身の頭上の的を射よと義経に命じ、自分たちの運と度胸を試してみよと言いだす。そして義経は見事に的を射ぬき、ついに秀衡が折れることになった。
 各地でも次々に源氏武士が決起。平家一門も追討の準備をすすめ、福原の清盛の前に集まった。清盛は戦のかたわら福原の内裏建築も進めていたが、一門の誰もが、未だ遷都に疑問を感じていた。しかし、清盛は国づくりを成し遂げることこそが真の勝利だと言い放つ。
 下総(今の千葉県)で態勢を立て直していた頼朝のもとへ、二千騎という大軍を率いた上総広常(高杉亘)が参じた。しかし頼朝を侮るような高飛車な態度の広常に、頼朝は去るよう命じる。その毅然とした態度に広常は感服し、こうして頼朝は東国の名だたる武士たちの心を捉えていった。そして父・義朝(玉木宏)の悲願であった武士の世をつくるため、義朝が居をかまえた鎌倉を源氏の本拠地とし、平家軍に備えよと一同に話す。
 京の六波羅では平家軍の総大将・維盛と忠清が出陣をめぐって口論していた。日柄が悪いため出陣を延期しようとする忠清を押し切り、維盛は強引に出陣をした。
 鎌倉に入った頼朝のもとを政子(杏)が訪ねてくる。すると平家軍が駿河へ入ったという報が届き、くつろぐ暇もなく頼朝は出陣を命じる。
 富士川をはさんで頼朝の源氏軍と維盛の平家軍が対峙した。甲斐源氏の二千騎と合流し、数を増した源氏軍とは対照的に、平家軍は兵糧不足に悩み、四千騎の大軍が半分に減っていた。また平家軍に合流するはずの軍勢たちは源氏に阻まれていた。追いつめられた維盛は兵の士気をあげるため、遊女を連れてこいと命じる。
 一方、清盛は内裏の速やかな完成を祈願するために、厳島神社を訪れていた。戦況を心配する佐伯景弘(温水洋一)に清盛は、自分は父の悲願である武士の世をつくらねばならないと告げる。そして福原に内裏をつくり、自分の血を引く帝をたてて政をおこなうことを、友である義朝の子に見せてやるという思いを語った。
 一方、富士川では酒宴に興じていた平家軍は、水鳥が飛び立つ音を敵襲と間違え慌てふためき、総崩れとなってしまう。圧倒的勝利を手にした頼朝は逆に平家のあまりの弱さに失望するものの、清盛と対峙すべく京に兵を進めるように命ずる。だが、時政(遠藤憲一)たち重臣から、鎌倉に戻り、足元を固めることが先決であると進言を受け、聞き入れる。そこへ義経が奥州から参上、頼朝は運命の対面を果たす。
 六波羅に逃げ帰った維盛と忠清の前に現れた清盛は激怒した。維盛を殴りつける清盛に、忠清は自らの死をもって責任をとりたいと言う。そして首をはねられる覚悟で忠清は、「平家はもはや武門ではござりませぬ。殿ご自身が、もはや武士ではありませぬ」と痛烈に清盛を批判する。
 忠清の言葉に衝撃をうける一門と清盛。激情にかられた清盛は宋剣で忠清を斬ろうとするが、剣の重さに振り回され尻餅をついてしまう。一門が絶句して見つめる中、清盛の心の中には父・忠盛(中井貴一)のある言葉がよみがえっていた。「おのれにとって生きるとは何かを見つけたとき、心の軸ができる。心の軸が体を支え、心を支えるのだ」清盛は今、心の軸を失っていた。
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『結婚しない』 第8話

2012-12-02 16:42:27 | ドラマ・映画
今回のテーマは選択(決断)
 結婚と仕事どちらを選択するか、あるいは両立させるか……

春子の決断
 元上司で不倫相手の樋口からの、仕事と男女のパートナーの申し出を断り、本社のデザイン部副部長からのデザイン部復帰の話も断る。
 この決断は、春子の性格なら予想は出来た。しかし、ここで気になるのは、樋口の場合は母の助言(懇願)、副部長の場合は教授の提案があった。多分、この二つがなかったら春子はどういう決断をしただろうか?多分、これらがなくても決断は変わらないと思うが、気になるところだ。

純平の決断
 再び絵筆を握るか、そしてパリに行くかの決断。結婚(恋愛)はまったく意識していないが、最後の千春のキスシーンで自分の気持ちに気がつく。次回、真に悩むのだろうか?

千春の決断
 後輩に「結婚か仕事か」の問題を突き付けられて、悩む。
 しかし、実際のところ、結婚どころか恋愛もあやふやな状態、そのうえ、契約社員という事もあるが、仕事も本腰を入れていないのに、悩みどころが違うだろうと思っていたら、そこは主人公、あれこれ悩む前に、目の前の事(仕事)を真剣にやってみようとする。
 「派遣社員である」という壁にぶち当たるが、それでも立ち上がる。結婚と仕事を両立させたいとも思う。

★今週の教授
 今週は、麻衣と副部長と2度ブロックされる。苦笑いする教授の顔がいい。
 それはともかく、春子の事を真剣に思い、「どこで仕事をするかではなく、どんな仕事をするか」(意訳)、
 そして
「肩書きにこだわらない、そんな仕事があってもあってもいい。『庭を運んでくれる人』母は自分をそう呼ぶ。
 母にとっては一本の花でも 庭なんです。一本の花でも庭


 名言だ。
 「仮想の庭を創る」と言うと、生け花、フラワーアレンジメント、盆栽が思い浮かび、一本の花でも庭というのは大げさのような気もするが、当人にとってはそうかもしれない。
 なかなか心が届かない教授であったが、ポイントを上げたかもしれない。

 花は人の心を届ける、人の心を動かすという事に気が付いたわけだが、実際に春子がそれに関連したエピソードは祖母との関わりだけのような気がする。
 この点をもっと積み上げなかったので、春子は単なる千春の添え物、アドバイザーに留まっている。


 
【ストーリー】番組サイトより
 田中千春(菅野美穂)は、旅行代理店本社から配属されてきたエリート社員・高原(徳重聡)のサポート役を命じられ、一緒に新しいツアー企画を立てることになった。

 桐島春子(天海祐希)は、デザイン部時代の上司だった樋口亨(石橋凌)から、独立して事務所を立ち上げることにしたのでついてきてほしい、と言われていた。春子は、妻とも別れ、残りの人生を春子と一緒に生きたいという樋口に、ある決断を伝える。

 一方、もう一度絵を描くことを決意した工藤純平(玉木宏)は、パリ行きを誘ってくれていた河野瑞希(伊藤歩)に、一緒に行くと伝える。喜んだ瑞希は、画材を買いに行く純平に付き合った。

 高原とともに夜遅くまで企画を考えていた千春は、彼から食事に誘われる。お互いに旅行好きということもあって、意気投合するふたり。いままで感じたことのない仕事へのやりがいを感じ始めた千春は、実家に保管してあった古い旅行雑誌やガイド本を引っ張り出し、ひと晩で企画書を完成させる。

 あくる日、春子が勤めるメゾン・フローラルに、明楓大学の教授・谷川修司(小市慢太郎)がやってくる。谷川は、コンサートチケットを春子に手渡そうとしていた。するとそこに、ナチュラルガーデナーのデザイン部副部長・小林和夫(高杉亘)がやってくる。樋口の後任になった小林は、春子にデザイン部への復帰を持ちかけるが…。

 千春が考えた企画書は、高原を通じて店長(佐伯新)に提出される。それを評価した店長は、高原を中心にした新企画のプロジェクトメンバーに、千春ではなく正社員の森田淳(入江甚儀)を指名する。

 その夜、春子は、仕事も結婚も選べるほどちゃんとしたものがない、と落ち込む千春に、純平とのことはこのままでいいのか、と問いかけ…。
コメント (3)
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