英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2021大阪国際女子マラソン  ……あまり面白くなかったなあ

2021-02-01 17:54:12 | スポーツ
一所懸命走った選手たちやコロナ対策を採りつつ運営してくださった運営サイドの皆さんのご苦労を考えると、「あまり面白くなかったなあ」という言葉を書くのは、非常に申し訳なく思います。

 そう感じた理由の一つは、周回コースだったこと。
 これは、新型コロナウイルスの感染状況を思うと仕方がない。観戦自粛を呼び掛けても、最近開催された駅伝などの沿道では、通常より少ないとはいえ多くの感染者が見られたので、周回コースにしたのは妥当な判断であろう。
 選手にとっては《応援による力をもらえない》、《15回の周回コースはメリハリがなく単調》などのマイナス面コースに高低差がなく、上り坂のエネルギーの消耗や下り坂の膝への負担がない》《曲がり角や折り返しの足への負担やエネルギーのロスがない》などのプラス面が考えられる。

 もう一つの理由ペースメーカーが選手の疲労状況に合わせてペースを合わせて引っ張ったり、競技場直前まで伴走したこと。更に、男性のペースメーカーの方が”風よけ”になりやすい。練習風景を見ているようだった。
 先に述べた周回コースのメリットと合わせて考えると、非常に過保護なレースだった。
 一山選手は日本記録のハイペースで挑み、疲労してペースが落ちてからも踏みとどまり、下げ幅を最小限にとどめた。万全ではなかったと思われる前田選手も果敢にハイペースで臨み、前半で離されたものの、やはり踏みとどまって走り抜き、自己新をマークした。両選手の記録は評価できる。
 しかし、この条件で大会記録更新と言っても、「ちょっと違うんじゃないの?」と思ってしまう。

 ペースメーカーの問題点については、かなり古いが「最近のマラソンが面白くない理由 + Wリーグなど」(2011年2月)で述べている(《ペースメーカーが風よけとなって設定速度で選手を引っ張るので好記録は出やすいが、レースにコクがなくなってしまった》という主旨の記事)。
 今回のペースメーカーの設定は、瀬古氏の差し金?だったようだ。《アフリカなどの世界のトップ選手と戦うには、“良い持ちタイムを持っていること”が大きな武器になる》という思惑だ。確かに、よい持ちタイムは自信になり、他選手への牽制力になる。
 しかし、野口選手の持つ日本最高記録(2:19:12)でも19位で(2020年12月6日現在)、日本最高記録程度では牽制にはならない。強力選手が集まる五輪ではその他大勢の選手の一人に過ぎない。
 それよりも、ペースメーカーに頼らず、自分の力でレースを作り、走り切る力の方が必要で、今回の大阪女子マラソンはその機会を得る良いチャンスだったのではないだろうか?</span>

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