英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2024王位戦 第1局 藤井王位-渡辺九段 その9

2024-07-25 19:36:32 | 将棋
「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」「その8」

 当日(7月7日)、中継の終局後の鈴木九段の解説を聞いていて、《ん?》と思ったところがあった。(動画が残っているようです【第65期王位戦第一局】<完全解説>藤井聡太王位 対 渡辺明九段

感想戦で、藤井王位は「96手目の△3七銀では△6一歩(変化図7)が予定だった」と語っていた。


 △6一歩には先手は▲6一同角成とするしかなく、そこで藤井王位は△3七銀と打ちたかったそうだ。
 この銀を▲3七同玉と取ると、△3六歩▲2七玉(▲2八玉も同じ詰み方になる)△3七金▲1八玉△2七銀▲1七玉△2八銀不成▲1八玉△2七金▲同玉△3七歩成▲1八玉△3六馬で詰んでしまう。よって、△3七銀には▲1七玉と逃げることになる。そこで、△2八銀打に▲2七玉(変化図8)で先手玉が詰まない。これが藤井王位の誤算だったようだ。

(ここからは、感想戦の一幕を観た鈴木九段の感想・解説を整理して載せます。細かい言葉は省略)
「藤井さん疲れてるんだなと思ったのは、(変化図8から)△3一玉と逃げて▲5一馬に△2二玉ともう一回逃げて▲4二龍に△2六銀成(変化図9)▲同玉に△3六金と打つ手には

▲2五玉(変化図10)と逃げて△2四歩▲同玉(変化図11)に△2三金を狙っていたと言うんですが、龍筋が利いているので、△2三金と上がれない(玉が取られてしまう)」



 しかし、この解説は大きな誤りがある!
 変化図10で、△3七金(変化図12)で簡単に詰んでしまう。

 では、変化図9で藤井王位の勝ちだったのかと言うと、そうではない。
 △2六銀成には▲2八玉とこちらの銀を取れば詰まない。


       ……………………………………鈴木九段も疲れていたのだろう。

 それにしても、変化図8は詰みそうな気がするのだが……詰まない。

【終】

「第2局の感想」へ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 取捨選択に悩む | トップ |  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

将棋」カテゴリの最新記事