(番組サイトのストーリー紹介の謎掛けのひとつ)
~~角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?~~
☆第一容疑者……仁藤景雄(相島一之)
中学時代、保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子。
今回の殺人事件の被害者・光田(樋渡真司)がその当時撮った写真によって父の犯行が露見してしまい、そのことで恨みを持っていたのではないか?
しかし、実際に火をつけたのは仁藤本人で、仁藤自身、その罪の意識を抱えており、光田が賞を辞退したことに対して贖罪の念を持っていた。
仁藤は、写真部顧問の通称“あとぴん”こと、小林(柴田次郎)に放火の真相を告白し、心を救ってもらっており、“あとぴん”に対して恩義を感じていた。
今回、苦悩していた光田を支援しており、光田殺しの犯人を光田の妻(“あとぴん”の娘)だと勘違いし、自分が殺したと自供したのだった
☆第二容疑者……光田窓夏(松永玲子)
自分や父や娘を捨てた光田を憎んでおり、犯行当夜、光田に会いに行っていた。
仁藤に光田に会うよう説得され、取りあえず光田のいる場所に行ったが、光田が星空を撮っている姿を見て、立ち直りを信じ、会わずに立ち去った。
☆真犯人……喫茶店のマスター
金に困り、産廃業者のトップと裏でつながり、不法投棄に反対しているメンバーの個人情報を渡した。その現場に居合わせた光田に写真を撮られたと思い込んで、殺害してしまった。
『相棒』に限らず、ミステリーでは“通りすがり”のような人物が真犯人であることが多く、容疑者が二転三転するストーリーはミステリーの醍醐味である。
しかし、今話がそれが主体ではなかった。
角田課長が「犯人を見つけてくれ」とは言わず、
≪“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?≫
と右京に依頼した。
「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?
どうして殺されなければならなかったのか?」
………………賞を取った問題の写真は、合成写真だった。
しかも、不正写真によって一つの家族を崩壊させてしまった罪の重さに耐えきれず、家族の許(もと)を去ったのだった。
過去の事件の真相や光田の人生や現状を知る角田課長……
“角田課長の懐古の情、友や恩師への思い”がテーマだった
しかし、納得のいかない点、不合理な点も多かった
1.娘に祖父(あとぴん)と父(光田)の諍いの場面を見られたというきっかけがあり、不正写真の件で罪の意識に耐え切れないという状況だったとはいえ、家族を捨てるというのはどうなのか?
2.放火したのは自分だったという罪、それによって光田が写真を止めてしまった事への贖罪で、光田と窓夏との復縁を願ったが、もともと仁藤親子合意の放火詐欺。露見してしまったことへの恨みはなかったのだろうか?(この点は、人(人格)に依ると思われ、微妙な心理状況ではある)
3.供述を渋っていた仁藤が、“あとぴん”の危篤を知り、“あとぴん”に知られたくない真相(窓夏が光田を殺害したのではないか)を知ってしまう可能性がないことを知り、自分が殺害したと自供したと解釈されていた。
しかし、「自分が殺害した」と自供し犯人を庇うのであれば、初めから自供してもよかった。危篤状態を知り、真相が明らかになっても構わないと思ったのなら、「自分はやっていない」という方が自然であろう。そもそも、殺人の罪を被るほど、あとぴん親子に義理はないだろう。
4.右京が角田課長の依頼の言葉を深読みして、
「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?どうして殺されなければならなかったのか?」と問題提起したが、実は角田課長は、この件については知っており、「“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?」の問いは、純粋に「光田を殺害したのは誰なのか?」であったように思う。
今回、右京が冠城に
「“真実を知る”というのは、犯人探しではない。
“出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”にあるんですよ」
と、講釈したが、前話に於いて
“出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”より、法を破ったことに対し非常に厳格に追及していたのは
右京ではなかったのか!
話の構成や雰囲気は良かったが、登場人物の行動や心情の掘り下げが甘かった。
特に、角田課長の言動、それに対する右京の洞察には矛盾を感じた。
【追伸】
光田の最後の写真の現像も大切だが、恩師・あとぴんの最期には初めから駆けつけるのが普通であろう。
【ストーリー】番組サイトより
組対五課長・角田の中学時代の同級生が殺害される事件が発生
34年前の写真が過去と現在の因縁をあぶり出す!
産廃場で光田(樋渡真司)という男性の撲殺死体が発見された。光田は組対五課長・角田(山西惇)の中学時代の同級生で、20年前に家族のもとから姿を消して以来、ずっと消息が分からなかったらしい。角田によると、光田の妻は当時の恩師・小林(柴田次郎)の娘で、病床に伏してこん睡状態の恩師のために、一刻も早く情報がほしいという。
角田の思いを汲んで捜査に乗り出した右京(水谷豊)は、産廃場の近所の住民から、光田が現場監督の仁藤(相島一之)という男から暴力を受け、金をせびり取られていたという情報を得る。いっぽう、角田から除け者扱いされていた亘(反町隆史)は独自の調査で、光田と仁藤の繋がりを掴む。34年前、光田は近所の工場火災の写真で賞を取ったのだが、その火事は保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子だという。結果として光田の写真が、仁藤の家族を破滅させるきっかけを作ったのだった。
その後、角田が仁藤に、「あとぴん」というあだ名で呼ばれていた恩師の小林がこん睡状態にあると告げると、仁藤はあっさり光田殺しを自供する。しかし、右京は、真犯人は別にいると感じていた。
角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?
犯行を自供した男の真意とは…!?
角田を翻弄する時を超えた難解な事件に、特命係が立ち上がる!!
ゲスト:相島一之
脚本:宮村優子
監督:橋本一
~~角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?~~
☆第一容疑者……仁藤景雄(相島一之)
中学時代、保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子。
今回の殺人事件の被害者・光田(樋渡真司)がその当時撮った写真によって父の犯行が露見してしまい、そのことで恨みを持っていたのではないか?
しかし、実際に火をつけたのは仁藤本人で、仁藤自身、その罪の意識を抱えており、光田が賞を辞退したことに対して贖罪の念を持っていた。
仁藤は、写真部顧問の通称“あとぴん”こと、小林(柴田次郎)に放火の真相を告白し、心を救ってもらっており、“あとぴん”に対して恩義を感じていた。
今回、苦悩していた光田を支援しており、光田殺しの犯人を光田の妻(“あとぴん”の娘)だと勘違いし、自分が殺したと自供したのだった
☆第二容疑者……光田窓夏(松永玲子)
自分や父や娘を捨てた光田を憎んでおり、犯行当夜、光田に会いに行っていた。
仁藤に光田に会うよう説得され、取りあえず光田のいる場所に行ったが、光田が星空を撮っている姿を見て、立ち直りを信じ、会わずに立ち去った。
☆真犯人……喫茶店のマスター
金に困り、産廃業者のトップと裏でつながり、不法投棄に反対しているメンバーの個人情報を渡した。その現場に居合わせた光田に写真を撮られたと思い込んで、殺害してしまった。
『相棒』に限らず、ミステリーでは“通りすがり”のような人物が真犯人であることが多く、容疑者が二転三転するストーリーはミステリーの醍醐味である。
しかし、今話がそれが主体ではなかった。
角田課長が「犯人を見つけてくれ」とは言わず、
≪“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?≫
と右京に依頼した。
「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?
どうして殺されなければならなかったのか?」
………………賞を取った問題の写真は、合成写真だった。
しかも、不正写真によって一つの家族を崩壊させてしまった罪の重さに耐えきれず、家族の許(もと)を去ったのだった。
過去の事件の真相や光田の人生や現状を知る角田課長……
“角田課長の懐古の情、友や恩師への思い”がテーマだった
しかし、納得のいかない点、不合理な点も多かった
1.娘に祖父(あとぴん)と父(光田)の諍いの場面を見られたというきっかけがあり、不正写真の件で罪の意識に耐え切れないという状況だったとはいえ、家族を捨てるというのはどうなのか?
2.放火したのは自分だったという罪、それによって光田が写真を止めてしまった事への贖罪で、光田と窓夏との復縁を願ったが、もともと仁藤親子合意の放火詐欺。露見してしまったことへの恨みはなかったのだろうか?(この点は、人(人格)に依ると思われ、微妙な心理状況ではある)
3.供述を渋っていた仁藤が、“あとぴん”の危篤を知り、“あとぴん”に知られたくない真相(窓夏が光田を殺害したのではないか)を知ってしまう可能性がないことを知り、自分が殺害したと自供したと解釈されていた。
しかし、「自分が殺害した」と自供し犯人を庇うのであれば、初めから自供してもよかった。危篤状態を知り、真相が明らかになっても構わないと思ったのなら、「自分はやっていない」という方が自然であろう。そもそも、殺人の罪を被るほど、あとぴん親子に義理はないだろう。
4.右京が角田課長の依頼の言葉を深読みして、
「“天文”さんはこの20年、何を思ってきたのか?どうして殺されなければならなかったのか?」と問題提起したが、実は角田課長は、この件については知っており、「“天文”(光田)は、なぜ死んだのか?」の問いは、純粋に「光田を殺害したのは誰なのか?」であったように思う。
今回、右京が冠城に
「“真実を知る”というのは、犯人探しではない。
“出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”にあるんですよ」
と、講釈したが、前話に於いて
“出来事の裏に潜んでいる何かを、探り上げること”より、法を破ったことに対し非常に厳格に追及していたのは
右京ではなかったのか!
話の構成や雰囲気は良かったが、登場人物の行動や心情の掘り下げが甘かった。
特に、角田課長の言動、それに対する右京の洞察には矛盾を感じた。
【追伸】
光田の最後の写真の現像も大切だが、恩師・あとぴんの最期には初めから駆けつけるのが普通であろう。
【ストーリー】番組サイトより
組対五課長・角田の中学時代の同級生が殺害される事件が発生
34年前の写真が過去と現在の因縁をあぶり出す!
産廃場で光田(樋渡真司)という男性の撲殺死体が発見された。光田は組対五課長・角田(山西惇)の中学時代の同級生で、20年前に家族のもとから姿を消して以来、ずっと消息が分からなかったらしい。角田によると、光田の妻は当時の恩師・小林(柴田次郎)の娘で、病床に伏してこん睡状態の恩師のために、一刻も早く情報がほしいという。
角田の思いを汲んで捜査に乗り出した右京(水谷豊)は、産廃場の近所の住民から、光田が現場監督の仁藤(相島一之)という男から暴力を受け、金をせびり取られていたという情報を得る。いっぽう、角田から除け者扱いされていた亘(反町隆史)は独自の調査で、光田と仁藤の繋がりを掴む。34年前、光田は近所の工場火災の写真で賞を取ったのだが、その火事は保険金目当ての自演放火で、仁藤は放火犯として逮捕された工場主の息子だという。結果として光田の写真が、仁藤の家族を破滅させるきっかけを作ったのだった。
その後、角田が仁藤に、「あとぴん」というあだ名で呼ばれていた恩師の小林がこん睡状態にあると告げると、仁藤はあっさり光田殺しを自供する。しかし、右京は、真犯人は別にいると感じていた。
角田の同級生は、なぜ、誰に殺されたのか?
犯行を自供した男の真意とは…!?
角田を翻弄する時を超えた難解な事件に、特命係が立ち上がる!!
ゲスト:相島一之
脚本:宮村優子
監督:橋本一
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