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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

地震のあとで(土曜ドラマ)

2025-04-30 17:26:27 | ドラマ・映画
ドラマの2話まで観て、娘に「村上春樹原作のドラマを観ているんだけれど、よく分からない」と言ったら、「そりゃ、村上春樹だもん」と返された……

 私は氏の作品を読んだことはない。名前はよく効くが、作品名は『ノルウェイの森』しか知らない。
 村上氏に限らず、小説はほとんど読まない(『将棋世界』は飽きるほど読む)。若い頃に星新一氏のショートショートを読み漁ったくらいで、あとは、たまに推理小説を読む程度。

【NHK 番組サイトより】
ー阪神・淡路大震災 あれから30年。村上春樹の珠玉の連作短編を原作にした“地震のあと”の4つの物語ー
岡田将生、鳴海唯、渡辺大知、佐藤浩市を各4話の主人公に、豪華俳優陣が集結。
映画『ドライブ・マイ・カー』の大江崇允が脚本、山本晃久がプロデュース、ドラマ『その街のこども』『あまちゃん』で震災を描いてきた井上剛が演出する。震災の影響を、現地ではなく遠い場所で受けた人間たちの、喪失を伴う奇妙で美しき世界。
 原作……村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』より、『UFOが釧路に降りる』『アイロンのある風景』『神の子どもたちはみな踊る』『かえるくん、東京を救う』
 脚本……大江崇允
 音楽……大友良英


 
 1話と2話に全然連続性がないので(テーマは共通してるっぽい)、1話での《この後どうなるんだ?》《謎っぽい登場人物の正体は?》という疑問が解決される見込みはなさそう……
 先の娘の言葉と2話までの内容を考えると、《テーマ、主張を描くのが第一で、ストーリー展開での必然性や理由は些細な事》というタイプなのではないだろうか?

 で、その主題と言うのが……
《主人公の中身のない自分、人生》
  →箱には自分の中身が入っていたが、箱を手放してしまった

《死への漠然とした恐怖、死からの誘惑》(冷蔵庫やアイロン、線路に乗ることが“死”の身代わり)
  →焚火の炎は型にはまらない。その自由さに憧れ、囚われることなく生きたい

《神(父親)は何も救ってくれないという不満》
《そう思う自分本位の自分へのいら立ち》(そういう感情をカエルが跳ねるように踊って爆発させる) 
  →信仰心が厚く誠実な教祖(世話役?)が、主人公の母親に恋慕の情を抱いていたことを打ち明け詫びられ、吹っ切れる
   《石はいずれ形が崩れるが、人の心は崩れない》と感じ、言い切る

《銀行マンとして自分がしてきた仕事は、人を不幸にしてきたのではという贖罪の気持ち》
  →巨大地震を起こすミミズと闘うカエル君を応援した(関わった)ことが、生きるための拠り所となった
   ゴミ拾いが生きる一つの拠り所

       
 勝手に解釈させていただけるなら……
「生きるということはけっこう大変なんだけど、自分の思うように生きようよ」というメッセージ
 
 
【些細な私の疑問や解釈】
第1話「UFOが釧路に降りる」のあらすじ(番組サイトより)
「地震のあと」を描く4つの物語の第1話。1995年1月、東京。阪神淡路大震災の発生以来、自宅でニュース映像を見続けていた未名(橋本愛)は、「もう二度とここに戻ってくるつもりはありません」と置き手紙を残し、家を出ていく。残された夫の小村(岡田将生)は、妻のいなくなった理由が分からないまま、後輩に依頼された「届け物」をするため釧路へ赴く。小村はそこで出会った女性たちに、奇妙な旅へと導かれていく。

・なぜ後輩は主人公に箱を託したのか?
・箱の中にどうやって主人公の中身を入れたのか?
・後輩の妹に同伴していたマオは何者?(妹もマオも不思議な雰囲気)
・出ていった妻も、理解困難
  多分、村上氏にとっては「自分の中身の入っていた箱を失ってしまった」ということが重要で、登場人物の不可解さは些細な事

第2話「アイロンのある風景」のあらすじ(番組サイトより)
「地震のあと」を描く4つの物語の第2話。2011年、茨城。父親とうまくいかず家出をした順子(鳴海唯)は、海辺の町で啓介(黒崎煌代)と半同棲をしている。順子が働くコンビニで出会った三宅(堤真一)は、流木を集め焚き火をすることが趣味の関西弁の男。順子は、同じくこの町に流れ着いた三宅に惹かれ、いつしか焚き火を共にするようになる。ある晩、これまでにない大きな焚き火をしながら、三宅の過去が明かされていく。

・”死への漠然とした恐怖”と“死の身代わり”という概念が肝要
・型に嵌まらない炎を眺めるシーンを描きたかった

第3話「神の子どもたちはみな踊る」のあらすじ(番組サイトより)
「地震のあと」を描く4つの物語の第3話。善也(黒川想矢)には生まれた時から父親がいなかった。母親(井川遥)からは「あなたは神の子どもだ」と言われ、熱心な宗教団体の中で育った。だが東日本大震災が発生、未来に希望が持てず信者であることをやめた。10年後、善也(渡辺大知)は、地下鉄の中で耳の欠けた男を見つける。それは父親かもしれない男の特徴だった。自分の父親とは誰なのか?善也は男を追いかけていく。

・母親は避妊をしたが、妊娠。その後は完璧に否認したはずだが、2度妊娠したので、息子は神から授かったと思う。←完璧な避妊より、少し控えた方がいい。しかも、産婦人科の医師とも行為を……
・その産婦人科医は、耳を犬に嚙まれて半分欠けた状態。それが、何かの目印に感じたと言う。←神の目印と思ったのだろうか?でも、医師は浮気を疑ったので神だったとは思えない。
・耳が半分欠けた男を主人公(息子)は列車で見かけ、後を追う。なぜ、登場したのか?ここら辺りは、非常に矛盾を感じた。でも、些細なことなのだろう
・なぜタイトルが「子ども“たち”は“みな”踊る」なのか?

第4話「続・かえるくん、東京を救う」のあらすじ(番組サイトより)(「かえるくん、東京を救う」の続編)
「地震のあと」を描く4つの物語の最終話。2025年、東京。漫画喫茶で暮らす地下駐車場の警備員・片桐(佐藤浩市)の元へ、突然「かえるくん」(のん)が現れる。巨大な蛙の姿をした「かえるくん」は、30年前に片桐と共に地震から東京を救ったと言うが、片桐には身に覚えがない。それでも「かえるくん」は、地震を引き起こす「みみずくん」との戦いに片桐を誘う。果たして2人は、再び東京を救うことができるのか。

・主人公がゴミ拾いをしていたのは、カエル君が守った東京をきれいにしたかったから

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