英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

2時間サスペンス メモ

2017-10-25 21:28:54 | ドラマ・映画
 2時間サスペンスが好きなので、地上波・BSを問わず、番組欄で面白そうなタイトルがあるとついつい録画してしまいます。もちろん、再放送を含むのでレコーダーに溜まりっぱなし。時間を見つけて視聴していますが、言葉は悪いが“駄作”が多いです。
 これではHDの容量と時間の無駄なので、ダメダメなサスペンスをメモとして残しておけば、そのシリーズは録画しないという対策が取れます。


『女検視官江夏冬子』シリーズ(原作・山村美紗、脚本・中岡京平)
TBS系の2時間ドラマ「月曜ミステリー劇場」(月曜日21:00 - 22:54)で1997年から2001年まで放送されたテレビドラマシリーズ。全6回。主演は萬田久子。共演:布施博、横内正

(フジテレビでも江夏冬子シリーズ(かたせ梨乃)が放映されている)

 視聴したのは、第2作「京都冬化粧殺人事件」(1998年)と第3作「京都奥嵯峨殺人絵巻」(1998年)。
 まず、萬田さん演じる江夏冬子の立場(役職)が疑問。タイトルにあるように検視官なのだが、この検視官の立ち位置がよく分からない。
 検視官というと内野聖陽さんが演じた『臨場』(原作・横山秀夫)の倉石検視官。刑事部鑑識課、班長。階級は警視。この倉石は、殺害現場で検視(検死?)し、「自 殺」「他殺」「事故」「判別不能」などの所見を述べ、それを基に捜査方針が決まる…という立ち位置だったと思う。
 しかし、この江夏さん、スーツ姿で現場に現れ、簡単な検視を行い、推測を含む所見を述べる。さらに、指令めいたものを出しながら、捜査班の刑事と共に捜査を行う。管理官兼検事のようなスーパーな存在。しかも、刑事からも煙たがれていない。
 遺体の検死を詳細に行うわけでなく、「検死官」というタイトルを冠するのには大きな疑問を感じる。

【参考】(ウィキペディアより)
刑事訴訟法229条によって、検察官が変死者又は変死の疑いのある死体(変死体)の検視を行うことにされている。しかし、同条2項によって、検察事務官または司法警察員にこれを代行させることができるとされており、一般的に司法警察員である警察官が検視を行っている。検視、検死とは、もとの表記は検屍と書かれていたが、屍(しかばね)という漢字は当用漢字に入っていなかったため、検視または検死に書き換えられている。

そのため、検視を担当する警察官のことを「検視官」と呼称している。「検視官」はあくまで組織上の名称であり、こういった資格が存在するわけではない。

警視庁・道府県警察本部刑事部の捜査第一課あるいは鑑識課に所属している。警察大学校において法医学を修了した警部または警視の階級を有する者が刑事部長によって指名される。



 ドラマとしては、山村美沙原作らしく、遺恨を絡んだ人間関係やアリバイ工作の解明が主。第3作では暗号が出てきたが、鑑識課(分析班?)が解いてくれたし、本題とはほとんど関係なかった。
 あとは、冬子と橋口刑事の恋模様(ほとんど“はぐらかし”)ぐらい。
 このシリーズに限ったことではないが、山村原作には付いてくる山村紅葉はドラマの質を落としているように感じる。

 萬田さんの演技で気になったことがある。
 容疑者(男性)が犯行の告白を兼ねた遺書めいた文面を残していたが(真犯人の偽装)、それを読み上げる際、「私」が「あたし」と聴こえてしまうこと。何度も繰り返し聞いたが「わたし」と「あたし」の中間の発音だった。
 夏子としての会話なら文句を言うことではないが、男性の遺書として読むのなら、気をつけて発音すべきである。

 視聴して腹の立つ作品ではないが、録画する価値はないだろう。


『広域警察』シリーズ(脚本・安井国穂 他)
2010年からテレビ朝日系の2時間ドラマで放送されている刑事ドラマシリーズ。製作は朝日放送(ABC)と国際放映。主演は高橋克典。
 放送枠は「土曜ワイド劇場」(第1作 - 第8作)、「土曜プライム・土曜ワイド劇場」(第8作)、『ミステリースペシャル』(第9作)。


 視聴したのは、第6作『殺人犯は美人妻?! 夫殺しの容疑者が逃亡か!残された2000万円と謝罪の手紙
「山梨〜熊本〜天草」連続殺人に渦巻く女たちの執念と復讐!』(2015年6月27日)脚本・安井国穂


【第9作番組サイトより引用】
広域警察とは、二つ以上の都道府県にまたがる事件で地方警察間の調整および捜査を行う、いわば日本全国を担当に持つ警察庁・広域捜査課の通称。そんな特殊な部署に属する東圭太(高橋克典)が、上司の高村順一郎(大杉漣)とともに事件解決に奔走する


 立ち位置は『十津川刑事シリーズ』と似たようなもので、高橋克典演じる東刑事が全国各地を飛び回る。
 事件に真正面に取り組み、関係者(容疑者や被害者、加害者周辺)にも偏見を持たず誠実に対応する好漢。

 しかし、ストーリー展開にご都合主義が多く、録画するほどではないかもしれない。第6作以外も観たような気がするが、同じような感想を持ったような気がする。
 第3作と第9作(最新作:9月21日放映)を録画してあるが、どうしたものか……
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2017衆議院選挙 自民圧勝

2017-10-25 17:15:16 | 時事
 選挙前の情勢予想では「自民優勢、大勝」で、結果もその予想通り、いや、予想以上の圧勝だった。

 前原民進党代表の迷走、小池都知事の失言による希望の党の失速、3局化による論点の拡散など原因はいろいろあるが、民進・希望のゴタゴタにより“大義なき日和見タイミング解散”が有耶無耶になってしまったのが痛かった(個人的感想で、これが大きく論じられても大勢に変わりはないものと思われる)。
 安倍総理の解散の思惑は、憲法改正を実現するため確固たる足固め(衆議院の絶対的数の優位)をするためだと思われるが、“大義なき解散”が有耶無耶になってしまったため、国民の意識が憲法改正に反対賛成について向かわなかったことが残念である。
 自民党は公約では「憲法改正」に触れていたが。安倍首相自体はそれを口にせず、「与党圧勝で国民の信託を得られた」という論拠を得てしまった。


 さらに、消費税率アップ分の使い道を「教育の無償化」に変更するという聞こえの良い主張を展開し、これも国民の理解が得られたと解釈できてしまう。使い道の変更の是非は良く分からないが(個人的には反対)、これにより「消費税率アップの国民の承諾」を得られたということになってしまった。


 さて、今回の選挙結果で、世論や政策、政治家としての資質というものを超えた“自民党の選挙の強さ”をつくづく感じた。
 公示から2、3日後の情勢調査(確か共同通信だったと思う)で各選挙区の情勢を見たが、殆どの選挙区で“自民優勢”“自民が他候補を圧倒”という調査結果が出ており、残り地区も伯仲の戦いとなっており、自民が圧勝の気配に満ちていた。
 つまり、政策論など戦わせる以前に、自民党は選挙地盤がしっかりしていて、準備態勢が整っている。野党は選挙地盤が弱いうえ、解散時期がはっきりしないので充分な準備をしていない。衆議院の任期満了での選挙で自民が苦戦するのも、準備においては野党も十分に備えられるからであろう。


 衆議院が解散されると、各党が政策を主張、報道もそれを取り上げるが、地方においては政策論などまったく関係ないようである。

 福井県は1区では稲田議員、2区では高木議員が初めから当選確実と言われており、結果もその通りであった(特に稲田議員は圧勝)。
 もともと福井県は保守が強い地域で、民主党が政権交代を果たした時も、福井県は3区(当時)とも自民が苦戦しながらも議席を独占した。自民後退期での福井県自民党の踏ん張りが評価されたのに加え、稲田議員は“口の悪い女性議員の三羽烏”に入れられるほど強気の口調が評価されて、党の要職に抜擢された。
 自衛隊日誌の改ざんは大問題(その他、いろいろ失策あり)なのだが、福井市民にとっては、そんなことよりも、防衛大臣にまでなった英雄ヒロインという評価なのである。

 2区の高木議員も“パンツ大臣”と揶揄されたが(本人は否定)、危なげなく当選。
 この2区であるが、高木氏出身地の敦賀市を含む嶺南地方は選挙区の42%(選挙人名簿登録者数)である。この嶺南地方は原発が多数あり、自民党は原発維持を主張している。嶺南地方では高木氏が強い(今回の選挙結果は意外と他候補者の投票数も多かった)。
 対抗馬の斉木氏は民進党から希望の党の公認を受けており、本来なら“原発ゼロ”を掲げるべきなのだが、それは口にはしない(できない)。正当の主張よりは、“地元に利があるかどうか”が重要なのである。
 嶺北住民にとっては、嶺南出身の高木氏が当選しても利は少ないが、それでも自民党は強いのである。なにせ、新聞や報道キャスターが“保守王国福井”という表現をするのである。そんな主観を含んだ表現を公正であるべき報道機関がしてもいいのだろうか?

 とにかく、選挙のたびに自民党は強いなあとがっかりしてしまう。
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