英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『絶対零度~未解決事件特命捜査~』 第10話

2010-06-16 23:43:17 | ドラマ・映画
 深い師弟愛、それがある悲運によって不幸な事件が起きてしまった。
 事件の裏の師を思う弟子の悲しい決意。悲しい事件なので、面白い話と言うのは気がひけますが、面白い話……のはずなのですが、今回も、と言うか、今回は特にモヤモヤしたモノが残りました。

 まあ、それはさておき、
今回の長嶋室長の教訓
   回り道かもしれない。無駄かもしれない。
   それでも気になることは、亀のごとくコツコツと調べ上げる。
   それがお前のやり方だ。それを貫け


 被害者・浅井の非道さが明らかになっていく。一方、園田教授と樋口助教の関係で食い違う証言。その中で樋口が犯人と思われる状況証拠(動機や凶器遺棄)が明らかになっていく。
 しかし、捜査陣はそれぞれに違和感を感じ、さらに捜査を進める。そして、真実が……と、途中から真実は見え見えではありましたが、面白い話のはずでした。面白いはずなのに、モヤモヤ感が充満する。


モヤモヤの理由

 まず、このドラマの設定に起因するもので、初回から付きまとっているもの
①事件発生当初の捜査のずさんさ

 広田は犯行直後と思われるシーンを目撃されてしまい、犯人と見られてしまった。が、凶器などの物証が見つからず、未解決となってしまった。
 って、犯行直後を目撃され、逃走直後に同建物の階段を踏み外し死亡。死ぬ直前、警備員に「自分は犯人じゃない」という言葉を残している。
 一応、広田犯行説も残るが、凶器が現場付近から見つからない(広田に凶器を隠す暇がない)以上、他に真犯人がいる可能性が大。被害者浅井の周囲を洗い、犯行動機を持つ者を調べたのだろうか、などと思ってしまう。


②科捜研が活躍

 現代において、科学捜査の占める割合は高いのは否めないが、あまりにも都合よく手掛かりや物証が出てきてしまう。


初回から感じていたことだが、これまで言及してこなかった点(突っ込んできたことも含む)

③主人公・桜木のキャラクター

・ちんちくりんの服装

 どんな格好でもしっかり捜査してくれれば文句はないのだけれど、あの風体を目にすると、「刑事ってそんな恰好でいいの?もう少し何とかならないの?」と思ってしまい、観る気が削がれてしまう。
 桜木とは関係がないが、高峰刑事も弁護士にしか見えない。

・わざとらしい徹夜とバナナ

 これは、いつも突っ込んでいますね

・テンポがよすぎる捜査と唐突な新展開による事件解決

 今回室長と倉田係長の会話で、桜木刑事の評価がされていた。
 倉田は「桜木は普通の刑事にはないピュアな目で事件を捉え、それが事件解決につながっている」と評価している。
 えっ、そこなのかい?
 確かにそういう面もあるが、今回のテーマで述べたように、「亀のごとくコツコツと調べ上げる」、そこを評価せんかい!

 で、桜木のキャラクターとドラマの展開が関係あるのかと言うと、
 上戸彩が演じるヒロイン・桜木を輝かせたり活躍させるためのドラマになっているため、桜木の素人っぽい目線、一生懸命さと無駄に思える捜査、独特な感性による事件解決の糸口、室長の教訓、特捜室のメンバーとのやり取りなどを盛り込まなければならない。
 そのうえ、事件関係者の深い心の傷や事件解決における意外性などを盛り込まなければならなない。
 そんな事情により、展開が急になったり、テンポが良くなり過ぎたりして、ドラマとしては却って薄っぺらく感じてしまう。



 『ハンチョウ』の安積班の方が、(不謹慎な表現ですが)面白く料理してくれるかもしれないなあ。(実は、毎回思っています)
コメント (2)
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