<「きみはクレアを見たことがないね。あの子を口で言い表すのは難しい。美しいというにはちょっとはずれるんだが、なんともいえない素質を持っていた。それは多くの女が持たない、美人にさえ欠けることがある、異性を引き付ける――「魅惑する」といったほうが適切かな――素質だ。学校時代のパーティーさえ、彼女のまわりには男の子たちが一晩中ハチのように群がっていたのを覚えているよ。彼女はブロンドだが決してばかではなかった。それどころかたいへん聡明だった。あの知能はわたし譲りだったと自負している」>D.M.ディヴァイン野中千恵子訳「兄の殺人者」P220~221より
これは父親が同僚の弁護士に自分の娘を語っている一節です。
「兄の殺人者」はイギリスの推理小説ですが、クレアの功利的なところの強調と、ブロンドだが決してばかではないの表現(トランプさんが浮ひました)のところではアメリカがにおいました。
そういえば、トランプ氏には、功利的、プラグマティズム的なものを感じます。倫理面では功利主義的、論理的には実証主義的、心理面では自然主義的をプラグマティズム というようですが、トランプ氏にこのアメリカの底に流れるプラグマティズムを感じます。
小さい頃の米国とよく訪れたロンドンの体験からですが、倫敦の下町と米国的なフランクさには壁があると感じたものでした。その壁とは、身近に起きた嫌なこ出来事や事件が積み上がっ出来ていて、実際には、戦争(第二次+貿易)や日本人を劣等民族とした教えられたことや生活・文化の違いなどの負のプラグマティックから出来上がっているものと感じました。
ただこの壁は、我隣国者たちの、ぐずぐず・じめじめ・ながなが としたものではなく、個の理解とともに、ある切っ掛けで、往々にして、さっとなくなるものでした。
トランプさんの選挙でのスピーチからすると、彼の日本という壁はかなり堅そうに思いました。ビズネス界では勝ち負けがハッキリしているので、日本が、ドイツが経済的に勝っているということは、アメリカは負けている、という認識なのでしょうね。
経済に報われない人たちの支持で、トランプさんは大統領を勝ち得たと承知すると、日本とは、今のところは本気で、対日貿易障壁の創設や米軍駐留費負担増を、かなわぬ時は米軍撤退をも考えているのでしょう。
トランプさんの壁を崩すには、誠意ある対応の繰り返しによる、個の信頼の構築しかないでしょうね。
安倍さん、17日のトランプさんとの会談に期待しましょう。
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