60年近く前だろうか祖母に「好きな花はあるの?」と聞かれ「寂しそうで綺麗で強そうな、青紫のあの花」と答えた記憶があります。
当時祖母も一緒に住んでいて、庭は、親父の好きな訳の分からないコンクリートの塊が置かれる芝生の部分と祖母が庭師に頼んで作庭した部分とに分かれていました。近くの湧水が流れる側溝が両方の庭を結んでいて、その側溝脇に桔梗が咲いていました。
その後親父は沖縄へ移り祖母は家を出て行き、庭は荒れましたが、桔梗は増えまた咲き続けました。
学生時代そして就職しての数年間の物足りない何となく重苦しくいらつく時期を共にした桔梗、花が咲き始めると、いまでも当時の思いが湧いてきます。
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