こんな小ぶりの薔薇だったような気がする・・・
10~11歳ごろの記憶にある 誰も居ない基地の荒れ地に咲いていた花 でした。
家にいてTVや本で過ごすのが好きだったので、母からはよく「外で遊んでいらっしゃい」と追い出されました。外の出ると行き先はショッピングセンターか基地の方。ショッピングセンターでは誰かに会う恐れがあるので大抵は基地の方に行きました。
基地の囲いの金網の抜け口をくぐる抜けて敷地内に入ります。軍隊の演習場なのでしょうが郊外にあるので演習は先ず行われない基地でした。腰ほどの藪を行くとつまみ食いのラーズベリーがあったり小さな広っぱがあったりでした。時々蛇をみましたがジーンズとバスケシューズを履くのであまり心配はしなかった。
小高い広っぱで日が傾くのを眺めました。友達はいるようでいない。先生は優しそうでそうでもない。家族は皆わが道を行く感じで自分は流されているだけ。日本人なのに日本語が出来ない人間の行く先はどこ? TVはフィクションを事実のように伝えていて時間つぶしにはなるがそれだけ。悲しい感じとつまらない感じがまぜこぜになって「向こう」をみて過ごしました。帰宅後は友達と遊んできたと母親を安心させました。
こんな日々が基地の荒れ地に咲いていた薔薇から浮かんできます。