カンボジア経済

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中国の李克強首相カンボジア訪問 大盤振る舞い続く(その2)

2018年01月19日 | 経済
 1月11日、中国の李克強首相とフン・セン首相が会談し、総額18億人民元(約308億円)規模の覚書計19件を交わしました。覚書の中で、大型インフラ案件としては、南西・東部での第2期送電線整備計画への融資、国道3号線のプノンペン・カンポット間の改良、プノンペン・シアヌークビル間高速道路事業への融資、新プノンペン国際空港の建設に向けた枠組み協力、通信衛星に関する枠組み協力、シアヌークビル近郊のストゥンハウSEZ開発等が目立ちます。
 プノンペン・シアヌークビル間高速道路は、延長190Km、事業費20億ドルと見込まれます。中国企業によるBOT( Build-Operate-Transfer)方式で建設・運営される計画です。新プノンペン空港は、プノンペンの南、カンダール州に建設される計画で、広さ2600ヘクタール、総額15億ドルとなる見込みです。こちらは、カンボジアのOCIC社がメインとなる計画です。資金は、中国開発銀行等の融資が11億ドル、OCIC社が2億8000万ドル、投資会社自己資金1億2000万ドルとなる見込みです。
 ともに超大型の事業ですが、民間資金による開発となるため、金融コストが大きくなり、通行料金や空港使用料に跳ね返る懸念もあります。また、空港については、5年以内に着工するとしており、予定通り実現するかについても不確実性が感じられます。
 中国頼みのインフラ建設では、これまでも品質や工期、コスト等に問題が見られた事業もあるため、カンボジア政府による十分な監督が必要なものと見られます。


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