活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

不公平消費税に泣く病院経営

2011-06-11 23:25:58 | Weblog
本日11日付、朝日新聞「私の視点」に投稿された医療ジャーナリスト田辺功氏の「病院の消費税を還付せよ」は非常に参考になった。

我々患者が支払う医療費は、非課税だから消費税の支払いはない。ところが病院が支払う薬代や医療器具、備品代等は消費税が課されている。

このことは病院は支払った消費税を患者に転嫁できないため、全額負担していることになる。この負担額は一般病院で年平均3千万円、私立医大病院で3憶6千万円に上るという。これでは病院経営が苦しい訳だ。

各地で医療崩壊が現実の問題となっているが、このような身近な問題を放置している、政府関係者の怠慢ぶりは目にあまるといえよう。

いま、東日本大震災を機に、消費税を5%から10%にする案が取り沙汰されているが、増税されればますます病院経営は立ち行かなくなることとなる。

当ブログでも再三指摘していることではあるが、輸出産業には消費税の「戻し税」が転がり込んでいることをぜひ指摘しておきたい。

トヨタなど大手10社だけで1兆円もの消費税が還付されていることは我慢ならないことである。

我々が支払った消費税が輸出産業に還付されていることから、「社会保障目的税」に使われていないことは一目瞭然である。大企業を助けるための消費税ということになる。

大企業には徹底的に優遇し、国民の生命を守る医療機関には過酷な取り立てをする、そんな不公平な税制度が「消費税」であること再認識することかできた。同時に病院の消費税は還付するよう、税制度を改めるべきである。

そして経団連などの財界が声をからして、「消費税増税」を叫んでいることの真意がわかってもらえたら幸いこの上ない。