活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

布川事件、検察側態度を批判する

2011-06-08 22:30:11 | Weblog
昭和42年茨城県利根町布川で起きた強盗殺人事件(布川事件)のやり直し裁判では、男性2人について5月24日、水戸地裁が無罪判決を言い渡した。検察側が控訴するか注目されていたが今月7日、控訴を断念したことから2人の無罪が確定した。

無罪は当然のことだった。事件現場には2人の髪の毛は1本も見つからず、指紋も検出されなかったからである。

そのうえ、目撃証言も別人であったことや、自白テープを故意に編集したりして、証拠隠滅まで検察側が図ったというから、デタラメ捜査ここに極まれりというものだった。

無罪確定について水戸地検は、「事件から44年も過ぎ新たな立証は困難。検察官の捜査および公判活動は適法に行われた」として、特に謝罪はしないという。

この無責任で傲慢な態度は許せない。ムリヤリ立件するために違法捜査までして、何の罪もない2人に44年もの長きに亘り、「濡れぎぬ」を着せ、苦しみを与えておきながら、いまさら「謝罪しない」はないだろう。

いま、検察の態度を概観すれば戦後70年近くになるが、体質は戦前と比べてなにひとつ変わっていない。特権階級としての意識だけは旺盛である。なにしろ誤った捜査でも非を認めることをしないのだから。

検察の改革を身内で議論しているが一向に進んでいない。改革などやる気はないのだ。腐敗した検察はいまだに健在である。無気力な茶番劇を見せられる国民はたまったものではない。