活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

問題あり!民主党副代表

2008-06-30 21:39:58 | Weblog
民主党前原副代表が、自民党与謝野前官房長官との対談で「民主党政権ではまともな運営ができない」と語ったことは、党内で内部分裂が進行していることを窺わせるものです。

党の副代表という立場にありながら、自民党の軍門に降ったかのような発言をしたことに小沢、鳩山、菅、輿石氏ら幹部が傍観して、なにも手を打たないでいることはとても不思議です。

先般、自民党菅義偉選対副委員長が、前原発言を「大変勇気ある発言。氏のような人が指導者になれば信頼できる政党になる」旨エールを送ったとの記事を読まれた、民主党国会議員たちはさぞかし不快感を覚えたことでしょう。

また、聞くところによれば、前原氏本人は自民党が設けた席で、しょっちゅう、このような発言を繰り返しているとのことです。身内の悪口を外で漏らすことほど、嫌味なことはありません。

蔭でコソコソせず、堂々と小沢氏らと対峙するべきです。いまの前原氏は、まるで自民党議員です。

民主党内に分裂を企てる、大物議員がいることは崩壊への道程を歩み始めたことになりますから、放置せず厳正に対処すべきことと考えます。そして本当に必要な人物か、見極めるときでしょう。

「馬の耳に念仏」弱腰厚労省通達

2008-06-29 21:22:28 | Weblog
厚生労働省が全国の労働局と派遣業界の団体に対し、秋葉原事件の背景に派遣社員の不安定雇用が指摘されていることで、関係法令の遵守をするよう通達を出しました。

通達の効果は限りなく、ゼロに近いものと思われます。神聖でなければならに労働市場に、約1万社に上る事業許可を出したことが、競争をあおり結果的に法令違反がはびこる業界にした責任は、国や厚労省当局にあること疑いようがありません。

違法行為を把握しながら、いつも「その場しのぎ」の文書に依る指導程度で、厳罰を課さなかったツケが回ってきたものと考えます。

この業界の経営者は、賃金をピンハネしたり二重派遣、さらには多重派遣に見られるように人身売買を繰り返していますが、当局はそれを把握しながら、終始、弱腰の査察しかしませんでした。それは派遣先や派遣業者が困るからというものでした。

肝心の働く人たちの立場は、ほとんど無視されてきました。労働者の搾取に当局も加担しているこの無法状態は、どこが法治国家といえるでしょうか。グッドウィルの折口のように儲けるだけ儲けたら、商売をたたむだけで企業の社会的責任などまったく持ち合わせていない経営者ばかりがこの業界です。

ワーキングプアの根絶に努力しなければならない当局までが、経済界や派遣業者に肩入れして、本気で取り組んでいない責任も問われるべきです。法律違反の企業名をいつまでも公表しないことが、それを物語っています。

米の忠僕  「安保法制懇談会」

2008-06-26 21:08:23 | Weblog
安倍首相(当時)が政権を放り投げて以来、議論するだけムダですっかり解散し、姿を消したものと思っていましたが、未だに平和憲法を無理やり、ねじ曲げようとする勢力が残っていました。

「安全保障の法的整備の再構築に関する懇談会」(以下法制懇)です。安倍首相の肝いりで、設置されましたが、メンバーは座長の元駐米大使をはじめ、全員が集団的自衛権行使の容認論者ばかりですから、最初から「結論ありき」の報告がなされるものと思っていましたが、そのとおりになりました。

福田首相に提出された報告書は、その滑稽さにあきれるばかりです。例えば米国に向かう弾道ミサイルを上空で迎撃することや、公海上での米国艦船への攻撃に対する応戦を可能にするため、集団的自衛権の行使を認め、海外での武力行使を可能にするため、憲法の解釈をムリヤリ変えろという、いまどき理解に苦しむ、夢遊病者が描くような内容となっています。

メンバーたちは、裏切られっ放しの米国に、日本はどのようなことがあろうとも、従属国として米への支援をし続けることと、安全保障上、日本の平和憲法が邪魔であるため、重要な問題に対応できないという、きわめて身勝手でお人よしな主張を展開しています。

メンバーたちが本気で考えていたことは、いかにして日本が再び「戦争のできる国」へと誘導するかの一点に絞っていたことです。時代錯誤もはなはだしい議論を積み重ねた、安倍首相の責任は極めて重いといえます。

どうやらこの報告書、政府関係者の目に触れることなく、放り投げられ埃を被る運命のようです。このメンバーたちは平和を真っ向から否定する勢力でした。その意味からこのような法制懇は、こんご再び立ち上げさせてはいけないのです。

雑魚ばっかり 逃がしたサカナは大きい

2008-06-25 20:19:38 | Weblog
グッドウィル廃業へ 二重派遣で略式命令(朝日新聞) - goo ニュース

携帯電話一本で労働者を派遣することができるシステムそのものが異常なのに、それを異常とも思わない、世の中の空気も法令違反を助長させたものと思われます。ITの進化と感心している場合でありません。

派遣会社を利用して、人件費削減のため正社員をリストラし、派遣社員に置き換えてみたりと、いつのまにか、この国の労働環境はすっかり無法状態になってしまいました。

国や厚労省はこの構図に対し、なんら規制を加えることなく、却って規制を緩めることに意を注いできたのです。世の中の空気を読めない役人たちが、経済界に気兼ねして、神聖な労働市場を取り仕切っていたのです。世論に押され、ようやく重い腰を上げましたが、こんかいの摘発は「氷山の一角」に過ぎません。

全国に約1万社以上あるといわれる派遣会社ですが、二重派遣、三重派遣は当たり前。四重、五重の派遣形態が常態化していることにメスを入れない限り、彼らに労働者が手玉に取られることになります。ワーキングプアが生み出されている、最大原因ここにありです。安易な民間開放した、ツケが回ってきたのです。

GWをはじめ経営者たちは、労働法さえ知らないお寒い状況なのです。ただただ、頭の中は儲けることだけしかありません。この事件で大物経営者たちが関与しなかったのか、中途半端で終わるのも気になるところです。

そもそも労働者を派遣して、一儲けできる商売が合法化されていること自体、間違った世の中なのです。正常に戻すには、先ず日雇い派遣を禁止することしかありません。

2ヶ月過ぎれば元の木阿弥

2008-06-24 10:58:56 | Weblog
国交省がタクシー券中止 不審な精算は確認も(共同通信) - goo ニュース

国交省の本省だけで、06年のタクシーチケット代金が12億4千万円も使い込みされてしまいました。罪の意識がありませんから、なおさら始末が悪いといえます。

用もないのに居残ったり、業務とは関係ない酒宴先から、平気でタクシーで帰宅する職員も多数いたそうです。まさに「税金ドロボー」というべきです。

こんご2ヶ月間は本人が立て替えた後、精算することになりましたが、国民の税金を使い放題だった役人たちが、チケットの魅力に取りつかれているため、たとえ一時的であろうと、身銭を切って立て替えするほどの役人がいることは考えられません。それほどに、カネに汚い連中ばかりだからです。

国交省には2ヶ月のテストを終了後、速やかにタクシーの利用状況を、公表する義務があります。苦労して納税しても、役人たちに全部食いつぶされているのが、この国の現状だからです。

造反議員追放できない民主党

2008-06-23 21:18:35 | Weblog
民主党前原副代表が、月刊誌「中央公論」で自民党与謝野前官房長官と対談したとき、「民主党が政権を握っても政権運営はできない」と語ったことに、早速、同党の「次の内閣」筒井農水相らが、前原発言を糾弾するため、同党議員らに民主党から追放に値する、内容の文書をメール送信したことが分かりました。

民主党は小沢代表や幹部らに象徴されるように、政治姿勢は自民党とほとんど変わるところがありません。

前原氏自身は、国防族よろしく憲法改正し、戦争ができる日本にすることにこだわっています。これらを考えれば、民主党員でなく自民党員として、振舞うほうがふさわしいのです。

小沢氏にしても前原氏にしても党を代表する立場にありながら、基本は憲法改正ですから、本来の野党とは程遠いといえます。第2自民党といわれる所以です。

しかし、前原氏自身が対談で「政権担当能力がない」と発言したことは、先の参院選で民主党に投票した、有権者らを裏切る行為といえるでしょう。沈没寸前の前原氏が破れかぶれに、起死回生の挽回を図ったのでしょうか。それとも意味のない自己主張をしたのでしょうか。

発言の真意を問おうとしない、民主党幹部も無責任でないでしょうか。少なくとも元代表の本人から、国民に説明してもらうことが必要です。「次の内閣」もこの問題をウヤムヤにすることは許されません。

民主党にとっては、「隠れ自民党員」が多数いることも、こんごどのような方向で、党運営するのか明らかにしてもらわなければ、多くの国民は納得しないでしょう。

軍配は山崎氏にあり

2008-06-19 21:21:49 | Weblog
安倍氏発言は「名誉棄損」=撤回、謝罪を要求-自民・山崎氏(時事通信) - goo ニュース

お互いが責任のなすりあいしているようですが、どう見ても安倍に、分は悪いといえます。昨年7月の参院選で自民党敗北の責任を取って、政権を放り投げておいて、いまさらの感がします。北をよろこばせたのは、安倍そのものだからです。

考えて見れば、安倍の頭の中は、拉致問題より国民を戦争に駆り立てることでいっぱいだったことが分かります。集団的自衛権を主張して見たり、果ては憲法9条改正を画策して見たりと、小泉が敷いたレールにまたがり、数の力で世論を敵に回し、次々と強引に、戦争国家に誘導する政策をとってきました。だから北との緊張緩和どころでありません。

冷静に見て、山崎はどちらかといえば対話路線であるため、北の首脳部の信頼は厚いものと思えます。安倍の制裁一辺倒も行き詰まり、解決の糸口さえ見出せなかったことに比べたら、まだ増しのような気がします。

すくなくとも、安倍の言うような「利権」をもって、解決することができるほどの、一筋縄の相手ではないことは確実です。北に見放され、相手にされない安倍よりも、山崎に期待するより他ないのです。それにしても、北とまともな交渉ができない、駒不足を嘆いたら如何であろうか。

「職を転々」は差別用語

2008-06-14 21:57:17 | Weblog
雇用の流動化が進んだ現在、報道機関が事が起きるたびに、その原因が「○○は職を転々としていた」と記事や放送をしますが、いかにもイメージが暗く、悪者扱いしているように考えるのは私だけでしょうか。

先述のとおり非正規雇用の増加で、長く働きたくとも、わずか3ヶ月、半年と区切られて簡単に「雇用調整」という名のもと、解雇される現状を考えれば、軽々にこの言葉を使ってはいけないはずです。

正規雇用として採用されることがむずかしい状況で、家族を養うために希望する職種を選んでいられない人たちは、自民党が政権を握っているあいだ、増えることはあっても、減ることはないでしょう。

なぜなら、歪んだ雇用環境を是正する努力を、まったくしていないからです。驚くことに国民が貧困の原因を、日雇い派遣にあることを等しく思っているのに、自民党はいまだに、これを容認しているのです。

年収200万円以下が、1000万人を超えたことは生活困窮の人が大勢いることを示します。有効な対策を打ち出せないで、政治が停滞していることから、労働者をますます苦境に追いやっていることの矛先を、メディアはもっと政治に振り向けるべきでないでしょうか。

いまの閉塞した社会情勢は、自民党政治が作り出したもので、「職を転々」としなければならない人たちが、多く生み出されました。この言葉は、なにも責任のない懸命に生活している人たちに対する冒涜でないでしょうか。

メディアが恵まれた立場にいることから、なにげなしに、差別を助長しているような思い上がりも最近目立ちますが、厳に慎むべきことと思います。

貧困・格差の原因は派遣法にあり!

2008-06-12 21:55:19 | Weblog
派遣労働制、見直し必要=町村官房長官(時事通信) - goo ニュース

労働者軽視の不安定雇用が一番の問題なのです。企業が簡単にリストラできる、いわば「悪魔の労働法」といえます。製造業の派遣まで認めてしまった政治も無責任です。

前経団連会長奥田(現トヨタ相談役)がかねてから主張していた、規制緩和を小泉ー竹中ら市場原理主義者が要求を呑んだことに現在の悲劇の構図があるのです。

その結果はトヨタを筆頭とする大企業が、軒並み最高益を更新していることからうなずけると思います。小泉らは企業からの献金を手にした代わりに、労働者を売り渡したのです。

そして、どんなに頑張っても報われない社会になってしまいました。敗者復活の糸が、断ち切られていることも閉塞感を増幅しています。

政府の経済財政諮問会議が、いまだ労働法制の規制緩和を叫んでいることも罪作りな存在です。国民に選ばれたわけでもない現経団連会長御手洗ら民間議員たちが国民の声を無視して、経営側に都合のよいことばかり画策していることも、気を許すことができません。自民党は献金を受けているため、常に経済界寄りの政治が行われてきました。

ところで、いま衆院を解散したら先の参院選同様自民党は大敗するはずです。派遣法が生活を脅かしていることは、国民が共通に思っているからです。

自民にしろ民主にしろ派遣法を改正する気がありません。不備は以前から分かっていたのですが、政治の怠慢で放置されてきました。本来、この法律は廃止したほうが良いのです。これがあるため、企業の社会保険料逃れが横行しているのです。

悪徳派遣会社ばかりで、労働者の得るべき賃金をピンハネなど許されないことです。また派遣会社を利用して、ほとんどの会社が見積書を取るなど、利用する側も秩序なき労働環境に一役買っている醜態ぶりです。

このように働く人たちを泣かすような政治を長い間、自民党は進めてきました。見直すと公言しましたが、福田政権の人気取りからの発言でないと信じたいところです。

ゆがんだ雇用を反映 秋葉原事件

2008-06-10 21:28:51 | Weblog
職場でのトラブル捜査 東京・秋葉原の無差別殺傷事件(共同通信) - goo ニュース

なんとも痛ましい事件が起きてしまったものです。容疑者はリストラの対象でなかったと会社側は説明していますが、つなぎの作業服がなくなっていたということで、リストラされたものと思い込んだ挙句に、前途を悲しんで凶行に及んだのかもしれません。

会社側の説明は額面どおりに受け取れません。借り上げ社宅の使用料など不当にピンハネされて、生活が成り立っていたか検証することも大切です。それにしても、派遣社員の大半が解雇される、不安定雇用をなくさなければ問題は解決しません。とても正常な世界でないからです。

せっかく採用されても、3ヶ月程度で雇い止めにあい、次の職場を探し求め、同じことが繰り返される、異常な労働現場を野放しにしていることは大きな社会問題です。治安悪化の根本原因はここにあります。

労働者を部品のように使い捨てするだけで、人間の尊厳がことごとく否定されるこのような社会は、早速、是正しなければなりません。働く人たちの夢や希望、さらには生活手段まで奪っている、ゆがんだ社会がこのような惨事を引き起こしたとする見方も否定できません。

小泉ー竹中ー経団連前会長奥田らが経済成長だけを優先。トヨタや経団連現会長御手洗のキャノンが空前の利益を計上する一方、働く人たちの身体も心も蝕まれた、いまの不条理な世の中は早急に直さなければなりません。トヨタやキャノンをはじめとする、大企業が非正社員の犠牲のうえに成り立っていることが分かります。

ところが、無能な政治家ばかりがそろったため、党利党略に走り、先の見えない閉塞状態が続いていることも、混沌にいっそう拍車がかかっています。政治の貧困も、事件と無関係とは誰も言い切れないでしょう。