私の過去ログを閲覧してくれる人がいる。直近では「番外編380. 浦添グスクの想像復元、2018年11月19日」があった。ならば浦添グスクの未公開画像でもアップさせよう。中庭から見た本殿の3DCGである。
このブログ記事は、私が調査研究執筆し大学の論文集で公開した学術論文の一部を、ブログ用に再編集しアップさせたものである。
今も、建築学と文化財科学の境界領域で学術論文を執筆し、今年の3月末に刊行される論文集に掲載する予定である。
そんな執筆最中で、あの建築の寸法はどうだったかなと一寸だけ建築図面を参照したい箇所が出てきたりする。そうなると修理報告書でもみるか。ならば文化庁のWEBサイトで・・・。
しかし国指定重要文化財の建築であるにも関わらず、この建築図面がアップされていない。ここで建築図面というのは寸法が記入され平面、断面、全ての立面が記載された図面のことである。該当する書類としては、文化財登録時の修理報告書がある。こちらは不動産屋じゃないのだから間取りの略図なんかアップされても何の役にも立たない。
ならば京都大学の図書館だな。或いは地元の行政のサイトにデジタル版があるかなあ?。
その行政のサイトをみると実に幼稚な刊行パフレットしかアップされていない。もちろん地元の自治体を訪れれば、うやうやしく元図で見せてくれるだろう。だが私はアンタのところの建築などは研究していないのだ。参考までに見たいだけなのだ。そのために時間と費用を使ってまでゆくというのも解せない。
日本は建築文化財が数多い。しかしその建築図面がWEB上でほとんどのものが公開されていないのが現実だ。国民の税金をつかって修理復元しておきながら、成果を国民に還元しないというわけだ。精々ひらがなのルビがついた小学生向けサイトがあるぐらいだ。それでは世界の研究者達にとって全く満足出来ない。歴史ある先進国としては、大変恥ずかしい話である。
海外の文化財だと、先ず建築図面は調査をしていれば必ずWEB上にアップされている。それにひきかえわが国は、文化庁やデジタル庁があるにもかかわらず実にお粗末じゃないですか!。もちろん国民からそんな不満も出ないのだろう。役人達の頭の中には国民の意識が低いからパンフレット情報でいいよ、と判断されていると私は推測している。つまり国民は、税金を支払っている役人達から、頭の出来具合を馬鹿にされているんですよ!。
それに文科系の建築知識の欠落が、私は要因の一つにありそうだと考えている。私は嫌いなんだよね。文科系のあの空間に対する意識の低さは・・・。何!、方向音痴だって!!、生物をやるな!!!。
トップ画像関係の文献:三上訓顯:建築史上の二つの経験,p3-18,芸術工学への誘い,vol21,2016.