Creator's Blog,record of the Designer's thinking

クリエイターのブログ。デッサンによる官能小説、フィールドワークの映像、エッセイで構成。描き、撮り、書いてます。

ドローイング530. 小説:小樽の翆458. やりまん・あげまん・さげまん・メンヘラ女子

2021年10月31日 | Sensual novel

 小樽公園の紅葉が盛りだ。

ならばスケッチブックと絵具をもって午後の徘徊。

ひとしきり描いて地獄坂に来る頃には、中学校の授業も終わり学校中がワサワサと賑やかだ。

小春「アチキーと!」と窓から手を振っている。

小春がお古のセーラー服でやってきた。

「おっ、久しぶりじゃん」

小春「私は毎日ここよ。アチキが久しぶりなのよ!。あのさあ、やりまん、ってなあに?」

「はあ、こんどは、やりまん、ですか・・・。それは誰とでもセックスをする女性という意味ですけど」

小春「つまり天使みたいに施しをする女の人ですかぁー」

「はぁー、施し!?、セックスがデスカァー?、まあ意味はあってんだろうけど・・・・

小春「汝、身をもって報いよ!、キリストにはそんな言葉があるし、仏教では身施という言葉も本に書いてあったよん」

「まあ、それと、やりまんは関係ないでしょうよ」

小春「本に書いてあったから、きっと、やりまんの事だと考えたわけ。違うの!?。じゃあさあ、あげまん、は?」

「あげまんは、人間関係や物事の巡り合わせを上昇させる運をもった女の人!」

小春「ムードメーカーみたいな女の人かなぁー!。じゃあ、さげまん、は?」

「あげまんの逆で、男性の運気をさげる女の人のこと」

小春「さげるって、どういうこと?」

「いつもネガティブな発言ばかりしていたり、消極的な姿勢で生きていたり、ダメだしばかりしたり、口を開けば批判ばかりしていたり、他人の自由を束縛したり、わがままだったり、人を明るくさせたり元気にさせることなく、それに笑うことが少なかったり、アメとムチの使い方を間違えてムチだけだったり・・・、そんな性質の女の人」

小春「メンヘラ女子だ!。つまりー、自分の都合を優先する女の人の事ね」

「それがどうかしたの?」

小春「ううん、聞いてみただけ。これからユウ君ちにいってお勉強とセックスとご飯の支度の3点セットなんだぁー!」

「小春とつきあいだしてからユウ君の成績がトップになったぐらいだから、小春は立派なあげまんだよ」

小春「だといいね、バイバイ!」

あげまん、というよりもオキシトシンのコントロールが旨くいっているということなんだろう。そう思いつつ、小春を見送った。

・・・

さて街へ戻って、秋の夜長は翠と燃えよう。

そんなことをするのに、よい季節になってきた。

あいつも、あげまんなのかなぁー!?。

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ドローイング529. 小説:小樽の翆457. なんたって芸術の秋

2021年10月30日 | Sensual novel

 小樽公園も紅葉の最盛期だ。

丘全体が公園だから、比較的モチーフは豊富だ。

午後の時間をスケッチについやし、街へ下りてくるとティータイムだ。

画材屋に明菜姉ちゃんがたむろしているのも、いつもの風景だ。

声をかけると・・・

明菜「公募展の案内をお願いしていたの。私達の作品も出品しているの!」

「それはそれは、おめでとこうございます」と形式的な挨拶をして・・・。

明菜「私達の公募展に見に来ませんか?」

「ウグッ、簡単にお誘い

アチキは、以前教え子から私達の年末の演奏会に来ませんか?、と誘われて、今晩は忙しいからと断った経験がある。

後で思い返すと教え子のお誘いは、どんな用事があっても断ってはならいと反省した事がある。

いや、それは後悔したいってもよいかもしれない。

だってクリスマス前のメサイアだったのだ。

以来小さなお友達のお誘いは、どんな場合でも断らないことを心情にしている。

それって、時節柄素晴らしい時間だったはずだ。

「ならば、お誘いにのって・・・」

明菜「素晴らしい、じゃこれから一緒に札幌へゆこ!」

「ハイハイ、どこへてへでも」

そんなわけで明菜姉ちゃん達仲間の公募展へ一寸札幌まで寄り道。

なんたって芸術の秋もんね。

もちろん途中で花をかって明菜姉ちゃんに渡すことも忘れなかった。

・・・

秋の風が吹き抜ける海岸を列車は、東へ向かった。

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ドローイング528. 小説:小樽の翆456. マリッジ・ピッグ

2021年10月29日 | Sensual novel

 

  以前チーピンの店でマサヒロ君と食べていたときに、今度餃子がたべたいねといったら・・・

マサヒロ「あら!、ダイエットしていたんじゃないの」

「だから食べたいんだよ。久しく食べていないからね」

そんな会話を思いだした。

・・・

今日は翠が準夜勤だから、夕飯はどこかで食べなきゃならない。

そこで、マサヒロ君を誘い出して古い商店街の横町にある餃子屋にやってきた。

マサヒロ「これでバッチリとスタミナはつくけどなぁー」

「スタミナつけて少し体重も増える。それでまたスタジオでウェイトトレーニングしたりエアロビで減量に勤める。なんかアホみたいな世界だが、食欲を満たして少し太り、時間がたてば減量しているというのが理想かな」

マサヒロ「一気にはいかないんだ」

「食事制限して一気減量なんてやったら胃袋が満足しないよ。それに接種すべき栄養素が低くなったら力も入らないよ。ダイエットもまた新しい生活習慣をつくることなんだろう」

マサヒロ「ふぅーーん、歳を取るとそうなるんだ」

「まあ歳だけじゃない。結婚したら太るというのもあった。つまり独身時代は粗食で体を鍛えてきたが、結婚したら奥さんが腕をふるってたっぷり食事を作り始めたとたんに肥満になる。これをマリッジ・ピックといっておこうか」

マサヒロ「結婚ブタになるちゅうわけ」

「それそれ、疑似ブタになる。だから肥満体ではないのだが体全体が太めになってたくましくなったように見えるんだ。本人は、旨い食事の成果だと思っていたら知らないうちに体脂肪率があがっていたというわけだ。そのまま歳をとれば間違いなく高血圧だ。いまの新婚カップルにマリッジ・ビッグが多い。体格が良くなったから健康になったと錯覚させられるんだね。」

マサヒロ「つまり食べ過ぎ!」

「それそれっ!、それが生活習慣になっているからやっかいなんだ」

マサヒロ「それで餃子ですかぁー、なんか矛盾した話だなぁー」

「まあ支離滅裂なのは、頭と胃袋が議論とか喧嘩しているわけだよ。それに食欲の秋だもん。それだけじゃ肥満体になるから食欲の秋にはスポーツの秋もセットなんだよ」

やがて肉汁餃子が運ばれてくる。それだけでも美味だけど・・・。

・・・

小樽もすっかり夜の冷たい空気になってきた。

暖かいものが、旨い季節になってきた!。

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ドローイング527. 小説:小樽の翆455. 一寸意識高い奴らの気分に

2021年10月28日 | Sensual novel

 

 札幌の歩く下半身のベーヤンから、昼飯食べようとスマホにメールがきた。

いつものホテルのレストランに出かけた。

・・・

ベーヤン「色気って意味的だよね。だってさあ、京都の舞妓がヌードになりましたといったら一応メディアの話題になるかもしれんけど、同じ女がビキニ姿で海水浴の指導員ですぅー、といっても誰も話題にしないよね」

「色気は、意味づけたい人間達が頭の中で組み立てた妄想だよ。ここでいう妄想というのは感性では表現できない、数値でも説明できない、そういうのをいうんだけどさ」

ベーヤン「妄想を啓発してメディアが成りたっている!」

「これ以上の妄想は公序良俗違反ですぅーとかぁーー((*^▽^*))」

ベーヤン「なんだろうね、あの無意味な自己規制は?」

「意味があるとは思えないな。文科系の視聴者が判断して、これはモラルに反するとか、ここまでならいいだろうとか、そんな数量化できない判断で、個人や企業のご都合も加味されて判断されるのかなぁー、広告なんか特にそうだよね・・・」

ベーヤン「人文系の世界の話か・・・」

「アチキは、セックスは生物概念だからヒエラルキーは社会概念よりは上位だと考えている。下位の社会概念のなかにエロとか意味的な要素があるんじゃないかい。それって民俗学の世界かなぁー」

ベーヤン「人文系というのは、ややこしいのだよ。裸婦をみるとモラルだの公序良俗だけが話題になるからね」

「でもねえ、女の大臀筋を抱えたときのボリューム感が心地よいとかさ。それって色気とかエロとも違っていて、ボリュームが与える感覚というかなあー。そういうことを言い表す言葉が日本語にはないね」

ベーヤン「日本には、女の体をボリュームで感じる感性がなかったのだろう。赤い肌襦袢だの月明かりでほのかに見えるだの、といった具合に美意識の持ち方が演出的だな。つまり色気というのが形式化しているんだよ。だからこんな演出をすれば男には色っぽく感じるといったステレオタイプ化した官能意識が社会的にはびこっているんだろう」

「ステレオタイプ化だね。おっと!、一寸意識高い奴らの気分になっちまったか」

ベーヤン「色気の話に意識の高いも低いもないよ」

そんなたわいない話で、午後の時間をつぶしていた。

(*^▽^*)

・・・

窓外をみると山の木々が色づき始めている小樽だ。

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ドローイング526. 小説:小樽の翆454. 張り子の虎

2021年10月27日 | Sensual novel

 

 感染病等に勤務する晃子さんは、夜勤から三日続けて病棟勤務だから泊まり込みだ。

その方が感染リスクが低いからよかろうというわけだ。

なかには家族と離れてビジネスホテルに寝泊まりするナースもいる。

だから勤務し出すと、およそ食事というものはお弁当ぐらいだし、食欲をタップリ満足させなきゃというわけだ。

それで夜勤前には、文さんの店に立ち寄ってビーフの蒸し焼きを食べながら・・・

晃子「ねえねえ、健さんっていつものスケベ親父している?」

文「そうよぉー、普段は俺は北海道の博労だといって、パカパカとお馬さんに乗って格好がよくてもさあ、布団に入ったとたんにただのスケベ親父だもんね」

晃子「それ、いえてる。何で男はそんなに格好つけたがるかねぇー」

文「だってさあ、夕べなんか・・、『文!、もっと股間をよくみせろ!!、なんていうわけよ』それで突然灯りなんかつけてじろじろと、私の股間を観察したり、指でグニョグニョしたりするわけ。私はパカパカあるくお馬さんじゃありませんよー、といっても知らん顔よ」

晃子「男ってみんなそうよねぇー。普段は格好をつけてるだけだよね。だってさあ中学校の校長先生なんか、回りからは人格者だなんていわれていても、蓋をあけたら教え子の中学生と援交していたなんて話はマスコミでよく登場するじゃん」

文「タダのスケベ親父なのに、格好つけすぎなのよ。もうこっちは笑っちゃうよ。もう一寸、自然にゆかんないのかなぁーと思うよ」

晃子「あまりにも落差激しいから、こちらはあら!、同じ人なのって思っちゃうもんね」

文「昔さぁー報道番組で偉そうに解説しているコメンテーターがいて、夜は彼女とバナナいれよう!、なんて話が週刊誌にすっぱ抜かれて番組下ろされたりしたもんねぇー。偉そうにしていても張り子の虎もいいところよ」

晃子「男は、そんなアホなところがあることを女はみんな知っているからさあ、何を言われても、小さい頃はお母さんにおちんちん洗ってもらったり、それで大きくなったらバナナ入れようだもん。頭たれて病院長の訓示なんか聞いているうちに笑いがこみあげくるよ!」

文「そうよぉー、だから普段から、そんなに格好つけなさんな!、といいたいよねぇー」

(*^▽^*)

女達は、男の全ての顔を知っているから、男が何かをいい散らかしても、何言ってんだかぁー、という聞き方しかしない。

だから男が偉そうに何かを言っても、女は、ハイハイ、そうでございます、と口を合わせているだけなんだ。

・・・

蒸し焼きのステーキを食べてスタミナをつけて晃子さんは病院へ向かった。

相変わらず感染者が減らない小樽である。

さあ小樽のミッドナイト・ジョブだ。

晃子さんは、巷の食を堪能して、およそ味覚のない食生活が続く病院の泊まり込み勤務に出かけた。

ばっちり夜の風景のなかに病院の灯りが皓々と輝いている。

ここだけは、厚さ15cmのコンクリートの壁の内側に夜という時間がない。

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ドローイング525. 小説:小樽の翆453. 後片付けの立ち話

2021年10月26日 | Sensual novel

 

 マサヒロ君とクロッキー教室の後片付けを手伝いながら立ち話をしていた。

マサヒロ「やっぱDNAってあるよねぇー。立体を見ているとボリュームが持つ心地よさってあるなぁー」

「それ、おおあり。だって立体には線なんて存在しないから、日本人は存在しない線を頭の中で組み立てて絵を描いているんだろう。線描きってのがあるじゃん、漫画がその典型。最近はデッサンを勉強してきた漫画家も登城してきたから線で立体を表現しようと努力しているけど・・・」

マサヒロ「クロッキーは線による立体表現だから、まあ練習にはなるけどねぇー・・」

「なんかフォルムとしての立体が持つ心地よさの追求をしたいよねぇー」

マサヒロ「それって、日本人でいる限り無理無理。だって生まれたときから街に彫刻があふれていて、空気が澄んだ透明感ある環境で、それを見て育った欧米人達と、漫画で育った日本人、よくてコンピュータゲーム、そんな違いがあるから元からしてとらえ方が欧米人とは違うよ」

「うーーん、DNAが違うから無理かぁー。まあ精々デッサンの勉強を続けるほかないね。DNAだといわれちゃうと後世に期待するしかないなあ。でっ!、ジュニアは順調に育ってんでしょう」

マサヒロ「うん離乳食になったから順調でしょう。でも、将来デッサンを勉強するかどうかはわからないよ」

「多分、親の背中をみながら自発的にやりだすんだろうね。それがDNAの遺伝だよ」

マサヒロ「まあ絵を描く機会ぐらいは沢山与えようと思うけど、まあ子供に期待してもさ・・。それで絵が好きになるかどうかは別問題だよ」

「子供達の将来は、子供達が自分で決めてね、というわけね」

(*^▽^*)

・・・

小樽の夜、暗いけどスカっと晴れ渡っている。

月明かりが帰り道を照らしている。

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ドローイング524. 小説:小樽の翆452. みんななくなっちまった

2021年10月25日 | Sensual novel

 

 さて今晩は、クロッキー教室の日だ。

そろそろ始まる時間が近いので教室の参加者達が通り過ぎてゆく。

アチキは、小腹が空くので古い商店街の一角にある肉屋の揚げたてコロッケをほおばる。

熱いコロッケが胃にしみるということは、もう秋だ。

店先で食べていると、向こうからマサヒロ君がやってくる。

マサヒロ「ああ、いい物食べているなぁー」

そういって彼もコロッケを注文していた。

マサヒロ「教室は、夜の9時迄だから、お腹すくんですうー」

「このお総菜屋さん、昔からあるよね?」

マサヒロ「昔は肉屋、僕が生まれた頃は、すでにあったです。この商店街は、昔からのお店が多いです。でも最近代替わりするところがあって、それで店じまいするところも多いです。ここのコロッケが味わえるのも今のうちですよん」

「風前の灯火の商店街かぁー、寂しいな」

マサヒロ「昔なら子供達がお店をついでいったんだけど、いまは跡継ぎがいても店をつがないから、昔からの店が、ここでお終いになっちゃうね」

「一寸食べ歩きの気分になれるところがいいよね。団子屋はあるかな?」

マサヒロ「あっ、それ店じまいしたですぅー」

「じゃあ駄菓子にするか・・・」

マサヒロ「それ、随分前になくなったです。今はパブかなぁー」

「じゃあ、立ち飲み屋は?」

マサヒロ「コロナ禍で店閉じちゃいました」

なんだぁー、みんななくなっちまったかぁー。

・・・

霞んだ景色に秋の深まりの気配が感じられる、小樽の薄暮の頃である。

 

 

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ドローイング523. 小説:小樽の翆451. カースタイリングの話に没頭

2021年10月24日 | Sensual novel

 

 一太郎君がフォートフォリオケースから。レンダリングスケッチを取り出した。

一太郎「今日本のクルマのデザインを勉強しているところです」

「プリウス30型だねぇー、アチキがレンタカーでよく乗るクルマだ」

一太郎「それヒット・プロダクトでしょう。6年間売り続けたですから」

「プリウスは、今の40型より30型の方がコンセプトがハッキリしているよね」

一太郎「30型はワンボックスシェイプのコンセプトがキッチリデザインされているからねぇー。それで売れに売れた。それが40型で2ボックススタイルもどきになってデザインが崩れたなって感じ。だから今のモデルは、3年収期でモデルチェンジでしょうね」

「やっぱ30型のワンボックスシェイプを踏襲して欲しかったなぁ」

一太郎「もちろん30型も後ろが見にくいとか、正面のデザインが今ひとつとか、ボディのボリュームが少し大きいからもう少し車高をさげて流体係数を改善するとか、マイナーチェンジぐらいで良かったのではないかなぁー、でもヒット商品だった

「だって、名古屋じゃ10台クルマが来ると、半数は30型、残りは外車が4台、あと一台はホンダだったもんね」

一太郎「こうした既存のクルマをもう一度描いてみると、デザインの勉強になるですよ」

「やっぱ、小さいときから彫刻に囲まれて育ったヨーロッパ人と、そうではない日本人とは感性が違うよ!」

一太郎「全体のフォルムが持つ心地よさ、みたいなことでしょう。ドイツ車やイタリア車は、そこが旨いよね。そういう感性って日本人は、評価もしないし、望んでいないし、そもそもDNAがないから、じゃあ箱にしてオプションでも沢山つけておきましょうっというわけでユーザーも満足して、だからデザイナーもあきらめているみたいだね」

「日本では、物言うユーザーは多いけど、そもそも高校ぐらいでデザイン経験をしていないから、格好が良いの一点張りだよ。スタイリングって格好が良いだけではないと思うけどなぁー。あのボリュームが持つ心地よさというのは、やはりヨーロッパのように空気が鮮明で、街のなかに彫刻が沢山あって、常に立体で物をみる感性が染みついていないとさぁー」

一太郎「DNAだね。世代がかわるしかないなあ」

「じゃあ、ジュニアに期待!」

(*^▽^*)

カースタイリングのデザインに没頭して話している間に、お昼の時間はとうにすぎてしまった。

・・・

小樽も晴れ渡った心地よい気候が続いている。

しかし空気は冷たい。

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ドローイング522. 小説:小樽の翆450. 郊外の喫茶店の空気

2021年10月23日 | Sensual novel

 

 さてアチキの午前中は、一応自宅でデスクワークをしている。

テレワークといったって昔からホームオフィスでの仕事場だから、何を今更の感もある。

翠は、今日は日勤だから朝から病院へ出勤している。

さて、最近できたナンタルの定食屋にゆこうか。

といっても古い建物を改装しただけの店だが、室内は落ち着いた空気が漂っている。

都心に比べれば、といっても地方都市の都心だからたいしたことはないのだが、ナンタルは小ぶりな店が多い。この気楽な気分になるのは、郊外の喫茶店の空気があるからだ。

そう思いつつ中に入ったらツカモッチャン家の一太郎兄ちゃんがカツカレーを食べていた。

「おっす!、あら今日は子供から解放されたかい?」

一太郎「子供は、お友達に披露するんだといってつれていったよ。それでお昼は食べといてねというわけ」

お友達というのは、類さんだろう。

類さんもベーヤンの子を出産したばかりだし、まあ調度よいお友達だ。

「それで、今日はお休みでやっと放し飼いになったわけだ」

一太郎「だって二人も面倒見れませんちゅうから、今日は出産以来の初めての自由時間です」

自由時間にトランスポーテーション・デザインをしていたわけだ。

一太郎「こんな時でないと、できませんからねぇー」

「それ、みたいーーー」

そういって一太郎君がフォートフォリオケースからクルマのデザインスケッチを取り出した。

 

 

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ドローイング521. 小説:小樽の翆449. 誤解と勘違いの連鎖

2021年10月22日 | Sensual novel

 

 さて芸術の秋などといわれても、デザイナーのアチキには縁がない。

秋の公募展に作品を出品して発表する季節だが、作品は冬頃描いているからアーティストにとって秋の実感はなさそうだ。

そんなわけで、こちらも水彩紙に絵具を転ばせてみるぐらいしか芸がない。

そんなことをしていると絵具が足りなくなってくる。

頃合いを見計らって画材屋だな。

頃合いというのは、明菜姉ちゃんが画材屋でたむろしている頃合いだが。

明菜「やっぱ、来るじゃん」

「隣のコロンビアでフルーツパフェだろ!」

明菜「あら葉書を抱えてらぁー」

「芸術の秋になると個展の案内が沢山届くのよ。それで返事を出さないのも不義理だから、遠来で成功を祈念して』とか書いて返事ぐらいはだすの。それでイラストのまとめ書き」

明菜「その魚はなぁーーに、小樽で見かけいないなぁー」

「一番上がイラブチャー、二番目がミミジャー、下がゴンベの一種かな」

明菜「全然知らない魚ばかり」

「沖縄の魚だもん。あっちの方が色が綺麗だし・・・」

明菜「ハァッ!」

「それで葉書をもらった方は、沖縄にいるから来られないんだと勝手に解釈してくれるよ。それでええんちゃう!、誤解の連鎖で。沖縄とは書いてないけどねぇー」

明菜「誤解は解かないの?」

「解かないよ!!、先方の考えたいようにほかしておく」

明菜「むっせきにん!!!」

「他人は、自分の考えたいように考えて納得する動物だよ。それが事実と合っているかなんて考えもしないよ。先方もむっせきにんさ。人間は、シェークスピア以来の誤解と勘違いの好きな動物だからね」

明菜「あのぅーー・・・、アチキー、祈念という字が違ってるよー!」

「アチャー、描き直しじゃん!!!」

なんとも、誤解と勘違いの連鎖で、しまらない1日だった。

・・・

小樽も秋!

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ドローイング520. 小説:小樽の翆448. 本気度をテスト

2021年10月21日 | Sensual novel

 

 チーピンの娘が時々クロッキー教室のモデルをしてくれている。

教室を終えて変える頃には、もう夜だ。

だからマサヒロ君がチーピンの娘と雑談しながら途中まで送ってゆく。

チーピンの娘「男の本気度テストって知ってる?」

マサヒロ「ハアーッ!?」

チーピンの娘「彼氏とアレつけないでやるの。

彼氏は『やっぱ生は最高だって』いうじゃん。

でねぇ『アタシ危ない日なんだぁー、だからできたかもしれないよ』というと・・・。

すると彼氏が『ううっ!、それを早く言えよ!』だって。

だってエー、燃え上がっていたから忘れちゃった。だんだんお腹が大きくなるなんて面白いじゃん。そのうち動いてお腹を蹴っ飛ばすんだって。

赤ちゃんになるのを二人で経験できるじゃん、それって愉しくない!?

すると彼氏が『今はそんなの育てる自信がない。金も無い!。堕ろせ!』というわけ。

だから、私が、『ええっ、私を愛していないの??』

口ではきれい事をいって私をもてあそんだんだ。

それでねぇー、

『あら、私を捨てるの?。そうするとパパが中華包丁を持ってやってくるよ?』

マサヒロ「あっ、それでペニスを切り落とそうというわけだ。近世中国の宦官達がそうだったね」

チーピンの娘「パパならやりかねないもん。種はもらったから、もう浮気させないぞ!、なんていってチョッキンだよね」

マサヒロ「それって乱暴じゃない」

チーピンの娘「彼氏が『生もうよ!、それで一緒に頑張って育てようよ!』といってくれたら最高だったんだけどねぇー。

それで2週間したら生理が来たぁーで、その彼氏とのつきあいは、お終い」

マサヒロ「男はオキシトシンが分泌してやりたいだけさ。そんな女は最初に恋をする、男はつきあいの果てに恋をする!、かなぁー!?」

チーピンの娘「嘘でもいいから、そう言って欲しいよね。あたしって、ずるいかしらん!?」

(*^▽^*)

・・・

小樽の夜も冷え込んできた。

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ドローイング519. 小説:小樽の翆447. ユウ君の自由研究

2021年10月20日 | Sensual novel

 

 小樽公園も、樹木の色が退色し、黄色い色が混じる秋のランドスケープが漂い始めた。

毎日ではないけど、足繁く同じ所に通っていると植栽の変化がわかる。

杜の植栽を描きおえて地獄坂を下る頃、心春の中学校も授業が終わり学校中が生き返ったようにざわめいている。

窓から心春が手を振っている。

ほどなく心春がやってきた。

・・・

心春「ユウ君って、給食を食べたら教室からすぐに消えるの。

それが時々あるの。

あるとき心春が後をつけたら、体育館の裏でスマホを見ているの。

それでゲームでもしてるんだろうと思ったの。

そーーっといって後ろからスマホをのぞいたら、アダルトサイトなの。

でっ、『ああっ、そんなのみてんだ!』、っていったらユウ君は四十八手を研究してんだって。

それで最近心春に、後ろからとか、膝立ちとか、後ろにそれ、とかいろんなポーズを要求するわけ。

男の人ってそんなのが好きなんだ」

「だって、毎日同じじゃ飽きるでしょうよ」

心春「なんか柔軟体操みたいだよ。心春は体が柔らかいからなんでもできるんだけど、どうやっても快感は一緒だよ」

「それでユウ君は力が抜けて、寝ちゃうんでしょう・・・」

心春「そうなの、それで心春が晩ご飯をつくって、できたらユウ君の頬をつねって起こすの。だって全部出し切って熟睡すると頭がすごく冴えて勉強がはかどるんだってさ。セックスってお勉強のためにあるんだ」

「でっ、ユウ君の自由研究というわけだ」

心春「うん、今日もユウ君の研究発表だよーーん。でねえ、心春は美ボディを水泳の部活でみせびらかしたいなぁー。日曜日の部活が楽しみですぅー・・・」

「僕の彼女は美ボディかぁー・・・」

そういって心春はユウ君ちへでかけた。

・・・

早いな!、夜になるのが。

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番外編501. 旅を続ける快感 

2021年10月19日 | field work

 

 EOSやニコンのコンデジで撮影した画像をカールツァイス風に修正してみた。(オリジナル色は2019年8月14日のブログ他)

あら!、ツァイス風になるじゃん、これならツァイスいらんじゃん。

もちろん本物のツァイスがこうした発色をするかどうかはわからないが。

でっ、悪のりして沖縄の海もツァイス風に、そして水中撮影もツァイス風に・・・、インスタグラム的色合いだ。

どうだ!、ツァイスの水中カメラだ!!。

もちろん、そんもなのは世の中にない。

SONYのツァイスレンズだって、水中ハウジングには入らなかった記憶がある。

こういうところが、画像補正の楽しみだ。

・・・そんな技法的話は脇に置いといて、

ポルトからリスボンへは、早朝のバスで戻ってきた。

午後からリスボン市内の水族館を冷やかしながら、天野尚制作のネイチャーアクアリウムに感動しつつ、どうせ明後日は沖縄で潜っているさ。

旅を続ける快感がある。

できることなら、そのまま旅暮らしを続けたい。

一つの旅の余韻に浸ることなく、次から次へと新しい刺激がくわわり、前の旅の記憶を押し出してしまうところが面白い。

旅は、思い出すというよりは、その場その場の瞬間こそに意味がありそうだ。

2019年7月19日、リスボン発トルコ航空はアタチュルク国際空港で乗り継ぎ、8時45分定刻通り中部国際空港についた。

11時55分中部国際空港発-那覇へ。

中部国際空港で那覇ゆきの荷物を預けていたので、これを引き取って・・・。

国際線からの乗り継ぎが3時間というのは一寸冒険だが、それでもトルコ航空は時間通りに着いた。

次の旅への待ち時間ほど至福の時はない。

そう思っていたら空港のテレビが、京アニメの放火事件を報じていた。

京都も大変だなと思いつつ那覇へ向かった。

翌日は時差ボケがたっぷり残る真栄田岬でダイビングだった。

カメと出会う頃には、ポルトガルの旅を完全に忘れている。

さらには久米島まで遠征していた。

そして、またまた失敗してしまった。

EOSのイメージセンサーが汚れていたのだ。

ポルトガルの画像は、すべて汚れまでが写されていた。

そういえば、手荷物だけにするという話でクリーナーは置いてきたんだった。

・・・

そんな失敗続きの旅が、今度はいつくるだろうか。

地球の旅をくくりながら、次はどこへゆこうか。

そんな妄想だけじゃつまらない。

やはり実際に出かけてみてさ!、だよ・・・。

 

参考:色調補正の方法は、2019年9月27日ブログ

 

ポルトガル:ポルト、リスボン水族館

EOS1DsMark3+EF28-300mm/f3.5-5.6LOSS

1)ISO3200,焦点距離40mm,露出補正-0.33,f/6.3,1/100

2)ISO1600,焦点距離28mm,露出補正-0.33,f/7.1,1/125

沖縄県:真栄田岬

Nikon CoolpixW300

3)ISO125,焦点距離10.1mm,露出補正0,f/4.4,1/500

4)ISO125,焦点距離11mm,露出補正0,f/4.4,1/400

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番外編500. つぶれかけているからこそ見にゆく

2021年10月18日 | field work

 

 

 建設中の超高層ビルの工事現場に、ジャケスラにメットという出で立ちでゆかされたぐらいだから、つぶれかけている建築も見にゆくのはお安いご用だ。ウクライナ、レブィフから車で3時間ぐらいのところにあるロニ村の教会の調査に便乗した。今の教会は別の場所に建設されており、教会としての使命はないが文化財としての役割がある。

ウクライナの文化財であるが、便乗したときは建築としての用をなさず補助部材でかろうじて支えられている状態だった。これからウクライナ政府に保存の要請をだすのだろう。土台が痛んでいるから解体修理というのが日本の常套手段だが、この地方では、これまでおこなわれてこなかった方法のようだ。

そんな話を聞きながら、このユニークな形状の教会を回ってみた。見るアングルによって風景が違い面白い建築なのだろう。

後のこの教会は修復されていることが科研の報告書に記されていた。

・・・

アンセルアダムスみたいに、そんな言葉を聞いた。なるほど周囲の田園風景は、何もない平原だからこそ、写真的なんだろう。クリアな太陽、ぎらぎらと反射する樹木、それでいて暑くはない。地平線から日が昇り、そして沈む、モノクロで撮るとロシアのアンセルアダムスというわけだ。

帰り道の15分間、オリンパスEM1をモノクロに設定し28mmの画角でアンセルアダムス風の撮影に没頭していた。湿度が低いとこんなにも風景が綺麗だということを痛感した。

 

参考文献

科研費整備事業研究成果報告書:ウクライナ木造建築教会堂群保存手法の構築、研究代表者:上北恭史(2018.6.13)

https://kaken.nii.ac.jp/en/file/KAKENHI-PROJECT-16H04483/16H04483seika.pdf

 

OlympusEM1+M.ZUIKOED7-14mm/F2.8pro

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番外編499. 雨のレビフの自由時間

2021年10月17日 | field work

 

 旅は、出ると旅程に優先されて忙しい。デジカメの充電もそこそこに出かけるなんざあよくある。ポルトガルでは真夜中の三時に起こされ空港へゆかされた。飛行機が1便しかなければそうなる。エアラインは時差の世界で動いているから、夜という時間がない。

ウクライナのレビフに出かけ時、「明日は、ウクライナの学長と会議なので君は自由にしていていいよ!」、そういって彼は翌日学生をつれて出かけてしまった。鬼のいない間の洗濯とは、このことだ。旅先の自由時間を思いっきり楽しもう。

ホテルは世界文化遺産のなかにある。壁には昔ここがクラシックホテルだった大きな写真が掲げられている。左側にオペラハウスの屋根をのぞむ窓からの景観も飽きない。日本のビジネスホテル並みの料金にしては、終日寝ていたいほど快適なホテルだった。

レビフは世界文化遺産の街、1日で歩き回れる大きさだ。だから雨の中を街の徘徊に出かけた。スケール感が旅人には調度よい大きさであり、カフェもレストランも充実している。かってはソ連邦の国家だったウクライナも、チェコからの観光客が多くヨーロッパ志向の街だ。それも首都ではなく地方都市というのが旅人の身の丈に合っている。

工芸品を制作しているお姉ちゃんの窓辺にレビフの街が映える。

iPhoneに栃木訛りのA君から電話がかかってくる。

「あのぉーさぁ、なんかガチャガチャと雑音がはいるんだけど、今どこにいんの?」

「ウクライナ!」

東京のロシアン料理レストランにでもいると思ってくれれば調度よいが・・・。

雨だしカフェも今ひとつだなぁー、ホテルに戻ってレストランで昼飯にしよう。

・・・

夕方ようやく晴れた。

夕方同行者達とウォッカとウクライナ料理で宴会だな。

明日は、ロニ村へゆくんだったな。

 

ウクライナ共和国

OlympusEM1+M.ZUIKO ED7-14mm/f2.8pro

1)ISO1200,焦点距離12(24)mm,露出補正0,f/2.8,1/60

Nikon CoolpixAW130

2)ISO125,焦点距離21.5(123)mm,露出補正0,f/4.9,1/250

3)ISO125,焦点距離21.5(123)mm,露出補正0,f/4.9,1/250

EOS1DsMark3+EF28-300mm/f3.5-5.6LOSS

4)ISO400,焦点距離110mm,露出補正0,f/6.3,1/125

5)ISO400,焦点距離50mm,露出補正0,f/8,1/200

Nikon CoolpixAW130

6)ISO125,焦点距離9.2(52)mm,露出補正0,f/4.3,1/200

7)ISO640,焦点距離4.3(24.5)mm,露出補正0,f/2.8,1/8

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