小樽公園の紅葉が盛りだ。
ならばスケッチブックと絵具をもって午後の徘徊。
ひとしきり描いて地獄坂に来る頃には、中学校の授業も終わり学校中がワサワサと賑やかだ。
小春「アチキーと!」と窓から手を振っている。
小春がお古のセーラー服でやってきた。
「おっ、久しぶりじゃん」
小春「私は毎日ここよ。アチキが久しぶりなのよ!。あのさあ、やりまん、ってなあに?」
「はあ、こんどは、やりまん、ですか・・・。それは誰とでもセックスをする女性という意味ですけど」
小春「つまり天使みたいに施しをする女の人ですかぁー」
「はぁー、施し!?、セックスがデスカァー?、まあ意味はあってんだろうけど・・・・」
小春「汝、身をもって報いよ!、キリストにはそんな言葉があるし、仏教では身施という言葉も本に書いてあったよん」
「まあ、それと、やりまんは関係ないでしょうよ」
小春「本に書いてあったから、きっと、やりまんの事だと考えたわけ。違うの!?。じゃあさあ、あげまん、は?」
「あげまんは、人間関係や物事の巡り合わせを上昇させる運をもった女の人!」
小春「ムードメーカーみたいな女の人かなぁー!。じゃあ、さげまん、は?」
「あげまんの逆で、男性の運気をさげる女の人のこと」
小春「さげるって、どういうこと?」
「いつもネガティブな発言ばかりしていたり、消極的な姿勢で生きていたり、ダメだしばかりしたり、口を開けば批判ばかりしていたり、他人の自由を束縛したり、わがままだったり、人を明るくさせたり元気にさせることなく、それに笑うことが少なかったり、アメとムチの使い方を間違えてムチだけだったり・・・、そんな性質の女の人」
小春「メンヘラ女子だ!。つまりー、自分の都合を優先する女の人の事ね」
「それがどうかしたの?」
小春「ううん、聞いてみただけ。これからユウ君ちにいってお勉強とセックスとご飯の支度の3点セットなんだぁー!」
「小春とつきあいだしてからユウ君の成績がトップになったぐらいだから、小春は立派なあげまんだよ」
小春「だといいね、バイバイ!」
あげまん、というよりもオキシトシンのコントロールが旨くいっているということなんだろう。そう思いつつ、小春を見送った。
・・・
さて街へ戻って、秋の夜長は翠と燃えよう。
そんなことをするのに、よい季節になってきた。
あいつも、あげまんなのかなぁー!?。