Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

私の小さな旅14. 神話だけは勘弁願いたい

2011年06月30日 | field work
 朝、湾内巡りの遊覧船の運賃が半額だというので、乗ってみた。目指すは湾内の風景ではなく、今時の話題の関西電力大飯発電所である。まあ予防策としては、原子炉の緊急停止システム一式を、新たに標高が高い山側にもつくっておくべきだろうか。
 原発は稼働開始後約30年で廃炉になるし、なによりも使用済核燃料をはじめ、放射能に汚染されたものの全てが捨てられないという宿命を持っている。放射能が半減するまで、1万年という長い時間がかかるそうだ。それをトイレのないマンションだと表現した人もいた。
 これからのことを考えれば、長期的には太陽エネルギーや地熱発電などに暫時的に切り替えてゆくべきだろうけど、それらは発電効率が悪く、いまの私たちが使う電力量の代替にはならない。現実のエネルギー供給議論なくして、 生活不便や産業低迷、或いは経済衰退を誘発するいきなりの原発停止、などとという政府の場当たり政策にもあきれる。CO2削減という全地球的課題がある一方で原発廃止論である。答えのでないパラドックスにはまったようだ。
 原発は、後処理に課題を残しながら、政治や社会では、安全という神話を産んだ。科学的な見方をすれば、どんな場合でも確実に安全ということはありえない。言い得ることは安全率でしかない。それに想定外のことが起きれば、当然対処できない。それが人間のつくりあげてきた科学経済である。
 我が国の原子力技術は優秀だというのも、神話である。もう古い話になるが、日本製の原子力船むつというのが、処女航海でもろくも放射能漏れをおこしていらい、この研究が頓挫したことを。
 近年スマートグリットという考え方がある。中東砂漠に大規模太陽光発電装置を設け、それを電力低減率0に近い値で、日本に電力を送る方法である。これとてまだ構想段階であり、実現には多くの課題を伴うだろう。すぐにできる方法ではない。
 さて原発論争は、どこへゆくのであろうか。神話だけは勘弁願いたい。一寸多忙なので三日分をまとめてアップさせてしまおう。

大飯町,2011年6月12日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,100mm,露出補正-1/3,f9,1/500,iFinish
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番外編59. 視察のフルシステム

2011年06月29日 | Photographic Equipment
 先日デザイン学会の大会の合間に、幕張新都心へ視察に出かけた。主に建築物の撮影だったので、2台のボディに、LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm、OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL9-18mmの2本のレンズの組み合わせが、実際に撮影していて使いやすかった。これらのシステムを全部含めても重さは1kg一寸だ。ニコンのボディならば1台分といったところだろう。
 リュックの片隅にいれられる小ささと軽さで、フルシステムが携帯できるのは、嬉しい限りだ。何しろ本業のデザイン学会大会の論文集より軽いのだ。
 大きな建築の撮影だと、フォーサーズ換算で、14mmでは不足し、9mm相当のレンズが必要になる。超広角レンズだと建物の全景が、ゆがまずに画面にフレーミングできるからだ。それにこのズームレンズは、大変シャープでもある。
 唯一の欠点は、バッテリーの消耗が早いことである。半日ほどで警告ランプが点滅した。だから予備バッテリー持参は必須だ。それにバッテリー充電器のデザインがお粗末だ。せめてプラグはケーブルレスとし、appleのようにピンが折りたためるようにして、携帯に便利な小型形状としてほしい。電圧が不明なので、なんともいえないが、アダプターでappleの電源コンセントが使えたらより便利だと思うが。あるいはAir Macで充電できるとか・・・。
 使用に際しては、E-PL1も便利なのだが、背面のコンパクトデジタル風デザインには少し、しらけさせられるときもあるうえにやや使いにくい。そこは新機種E-P3の発売を待つほかなさそうだ。WEBには、新機種のリーク画像がでているが。

2011年6月27日
CANON EOS40D,EF50mm/f1.8.
ISO800,露出補正-1/3,f8,1/15.
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私の小さな旅13. 退屈な夜

2011年06月28日 | field work
 うみんぴあの夕食は地場産の食材を使ったフランス料理だ。なにしろ宿泊料が¥12,000と低減だし、 昼食に大変美味な寿司を食べたこともあり、 あまり期待していないかったが、まあそこそこのメニューであった。
 ホテルうみんぴあは、田舎暮らしでもたまには、少しオシャレな空気をすいたいとおもうのが現代人なのであろうか、スパもあるし、梅雨時にしては人出がある。景色は眼前に海と原発がある大島半島を望む至極普通の風景である。こういう海沿いで撮影意欲をかきたててくれるようなチャンスは、そうそう容易には訪れない。
 ここは、原発でうるおっている地域の恩恵をうけることにした。しかしうみんぴあには、ナイトライフという概念そのものがない。フロントも夜の11時で帰るという。こういう辺鄙なところに泊まると退屈な夜の予感がするのよね。レンズの掃除でもするか。
 ホテルうみんぴあの建築設計は、石本建築事務所だそうな。

大飯町うみんぴあ,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO1600,14mm,露出補正-1/3,f4,1/2,iFinish
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私の小さな旅12. 原子力の街

2011年06月27日 | field work
 小浜からJRで20分ほど行くと若狭本郷という駅がある。そうここは大飯町なのである。
 画像は、大飯町のホテル「うみんぴあ」からの風景である。正面には、関西電力大飯発電所からの送電塔が見える。大飯発電所は、4基の原子炉を有し、最大1.369.2万キロワットの電力を発電する。
 原子力発電は、一端動き出すと、同じ出力の電力を昼夜提供しつづけるのであって、電力の低減ができない。従って電力が余る深夜は、水力発電所に揚水のための電気を送っているわけだ。だから水力の揚水発電と原子力発電とは、セットになるわけだ。
 大飯町には、原子力発電所からの固定資産税が入るから、こうした資金等を用いて2000年頃からつくられたのが、うみんぴあ一体のウォーターフロント開発である。敷地は大きく埋め立てられ、ホテルやパブリック施設などがあり、資金がある自治体の開発であることが、肌でわかる。
 そんな恩恵もあって、日本海のへんぴな土地にしては珍しいリゾート仕様のホテルを私も利用しているわけだ。そうここはまさに今話題にされている、原子力の街なのである。

大飯町うみんぴあ,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,120mm,露出補正-1/3,f7.1,1/320,iFinish
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番外編58. 大男、頭に智恵が回らない

2011年06月26日 | Photographic Equipment
 他社のデジタル一眼レフは、そんなに大きいのか。そこで日常私が使っている仕様という特別の視点で比べてみた。レンズはどちらも標準、準広角レンズ(オリはこれしかない)をつけてみた。
 そしたら、こんなに違うわけ。EOSD40Dはせめてバッテリーは気にせず使いたいので、バッテリーグリップは必須なので付けた状態。画素数はオリンパスの方が若干高い。そして撮影の最終目的であるほぼ同じぐらいの画像情報量を得るのに、日常私が使う場合は、これだけ大きさが違うわけだ。毎日鞄の中に入れて持ち歩き、シャッターチャンスを狙うにの、どちらがよいかは自明のことだろう。
 EOSなどはシャッターを切ると連射は圧倒的に早いが、バコッと間抜けな音がする。どこか大男、頭に智恵が回らない、というどんくさいイメージはぬぐえない。
 それにEOSのデザインは常に先進的フォルムを追いかけているのだが、少し時代が経過すると突然鈍くさいデザインに早変わりする特性がある。やはりこのずうたいは、今では大きすぎるよ。唯一例外的に今見ても美しいのは、フィルム時代のCanonF1だろうね。
 他方オリンパスのデザインは、時代が経過しても、優れたデザインフォルムであることに変わりはない。今見てもフイルム時代のペンFTなどは美しいと思わせるところがある。そんな過去の遺産からデジタル・ペンが登場してきたわけだ。それに往事のロゴでレンズキャップを現在でも販売しているではないか。あれっ、格好良いですねぇー。
 まあ、これらは企業の個性だし、技術は日進月歩だから結論のしようもないが、私がデジタル・ペンに走る気分がわかるだろう。

OLYMPUS E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO1600,47mm,露出補正-1/3,f5.6,1/13,iFinish
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番外編57. 試し撮り

2011年06月25日 | Kyoto city
 LEICA DG MACRO ELEMARIT45mmの試し撮りを行った。手近にマクロ用の被写体も思いつかないので、近所の風景を普通に撮影した。
 うーん、そうですねぇー、ピントがいっている真ん中の看板あたりをみると、大変シャープではないかと思う。それもみればみるほどよくわかるというライカの性格を感じさせられますね。もっともこれぐらいに絞ると、オリンパスのズームレンズでも、よい描写をするので、一概にはライカ特有のとはいいがたい。単焦点レンズ故に 、歪曲収差がないので、画面はすっきりとしている。
 ライカのレンズは、結構被写体や光の状態を選び、ここぞというときに、ライカレンズらしさがただよう時がある。そういうのは、今後の楽しみとしておこう。
 まあペンには、小さくて便利なので、案外つけっぱなしになるかもしれない。そうなるとボディが不足する。オリンパスE-P3らしきティーザー広告が始まったようだ。デザインが良ければ買いですね。
 あとは活躍したE-PL1をデザインの良いE-PL2に交換してもらって(多分E-PL1は意外に壊れやすいのではという懸念があり、ミヤマ商会でそんな交換がなかったかしら?)一寸機材を刷新しようかな。最近のマイクロフォーサーズには、そんな楽しみ方がある。

西本願寺界隈,2011年6月23日
OLYMPUS E-P2,LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8.
ISO200,露出補正-2/3,f9,1/160,iFinish
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番外編56. LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm

2011年06月24日 | Kyoto city
 マクロレンズは、建築の模型を撮影したりする上では必須であり、私もこれまでにAFニッコールなどを使用していた。実歳に撮影してみると、マクロレンズは歪曲収差がなく画面はシャープであり、ボケ方も綺麗なので、普段使いでも安定して使用できる心地よさを感じさせてくれるレンズだ。
 手持ちのマクロプラナーやAFニッコールをマウントアダプターを介して、オリンパスのボディで代用する方法もあったが、ピント合わせがマニュアルとなり面倒でもあり、また大きすぎて持ち歩けない。そこでフードをつけた格好の良さにつられて、入手したマイクロフォーサーズ規格のパナソニック・ライカレンズがこれである。
 このレンズには、なんとエルマリートと大仰に往年のライツのブランド名が入っている。そこで手持ちのフィルム時代のM用ライツのテレ・エルマリート90mm/f2.8と一緒に並べてみた。フィルターサイズが46mm:39mmだから、それでもパナソニック・ライカレンズの方が大きいが、許容限度内であろう。
 マイクロフォーサーズはシステムとして人間の手に納まる調度良い大きさであり、フィルム時代のライツシステムより同等か、或いは若干大きい程度。その辺りが妥当な撮影機材の大きさだと私は考えている。
 コンパクトデジタルカメラが、デジタル化の恩恵を受けていち早く小さく軽くなってきたのに対して、今のN社やC社のデジタル一眼レフ・システムがいかに巨大且つ未発達であるかがわかるだろう。フィルム時代と同じ情報量を得るのに、はたしてそんなに大きな必然性があるのだろうかという疑問すら起きかねない。それは無駄・無意味・無能を感じさせてくれる間抜けな大きさなのである。
 私の結論を言えば、キュッと賢く知的に小さなボディに詰まった感じがするマイクロフォーサーズ・システムは、現在の撮影システムにおいて最適なサイズであり、これより大きいと手に抱える撮影システムではないですね。つまりフィルム時代と同じ情報量を得るのであれば、往年のライカシステム程度の大きさが、人間の手に調度良いと感じさせてくれるのには、一理あると思われる。
 それに余談ですが、マイクロフォーサーズ・システムは、フルサイズなのですね。フィルム時代のハーフサイズと同等規模の撮影素子を搭載しているわけです。
 今週末はデザイン学会の大会に出張するので、このブログもまとめてアップさせた。また小旅行だぜ。

OLYMPUS E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO1600,47mm,露出補正+1/3,f5.6,1/100,iFinish
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私の小さな旅11. 次はこのレンズで小浜の街を

2011年06月23日 | field work

 LEICA DG MACRO ELEMARIT45mmのレンズが届いた。早速E-P2のボディにつけて何気なく試し撮りをしている。外観は、意外にずんぐりむっくりしていて、フードを付けてももう1cm位鏡胴が長い方が格好が良いのにと思った。しかしインナーフォーカス方式だから鏡胴の全長が常に変化しないのは使いやすそうだ。当然他のマクロレンズよりは随分小さい。
 すでに手元にライツM用ウッツラー製エルマリート90mmという類似のレンズがあるので、またかという思いもあるが、マイクロフォーサーズではマクロレンズがなかったので、パナソニックライカレンズは便利だろうという軽い気分で手を出した。
 レンズもボディも黒なのでデザイン上の違和感はない。といって似合っているわけでもない。試みにパナソニックGF1のレッドボディにもつけてみたが、印象はあまり変わらない。つくりはしっかりしている、俺は俺れといった、そんな印象だ。
 単焦点レンズだけあって当然ボケは綺麗だ。それに時折ものすごくシャープに写るようなので、もう少し使い込んでから、使用感をブログにでも書こうと思う。それにズームレンズはこの上なく便利なのだが、どういうわけか飽きるのである。そこで単焦点レンズに回帰するわけだ。この次はこのレンズを加えて小浜の街を撮影したい。
 さて小浜の旅は、古い街を一巡したので、列車で若狭本郷にむかった。あの関西電力の原発がある福井県大飯町である。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,52mm,露出補正1/3,f8,1/200,iFinish

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私の小さな旅10. 土壁の家

2011年06月22日 | field work
 小浜の旧市街を歩いていたら、在来工法それも土壁の家を新築しているところに遭遇した。土壁は、私の京都の家でも80年前のものが使われているが、遮音性や断熱性などにおいて新建材と比較して大変優れている材料である。近年職人さんがいなくなって、途絶えた工法とされていた。
 小浜の新築の民家をみていたら、柱には家運隆盛とか寿と書かれた巻紙をしているあたり、やはり日本の建築づくりの伝統を感じさせてくれる。
 子細に見ると柱は土台に緊結していない。かいもので浮かせてあるようだ。地震がくれば家全体が動くかもしれない。それでよいのである。つまり土台と縁を切っているので、地震の力が建物に伝わりにくい免震工法と同じ考え方なのであろう。
 柱も太く、家を新築するのであれば、こうありたいと思わせるものがある。多分この新築の家は100年は持つであろう。
 ところで昨日、LEICA DG MAKRO ELEMARITが届いた。なんかずんぐりしているではないか、しばらくは試し取りだな。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,18mm,露出補正1/3,f5,1/100,iFinish
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私の小さな旅9. みけつくに

2011年06月21日 | field work
 ブロガー達の小浜のブログ画面をみると、この場所からの風景を撮影したものが多い。ここが小浜の町らしさを感じさせてくれる定番スポットなのかもしれない。 京町屋風仕立ての建物は、小浜と京の都との交易が盛んだったことを思わせる。
 江戸時代、小浜は北前舟の寄港地であったから、それなりに街が栄えてきたのだろう。現在の小浜周辺の日本海沿いは、敦賀、美浜、大飯、高浜と原子力発電所があり、15基の原子炉が設置され、今は何かと社会的関心の高いエリアでもある。
 また小浜市は、海のある奈良とも言われ、国宝明通寺をはじめ、山麓にお寺も多い。今度来たときにはレンタサイクルで回ってみよう。この街は、地味なのだけど、訪れるところもあるし、味も楽しめる。奈良時代から朝廷に御食料を献上してきた御食国(みけつくに)として栄えたという歴史的言われもあり、京都市の真北にある日本海の小都市として少しだけ楽しめそうだ。
 近江今津から熊川宿を経由して路線バスがある。今度はこのバスで、鯖街道沿いにでかけてみるか。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,14mm,露出補正1/3,f6.3,1/100,iFinish
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私の小さな旅8. 普通に古い街

2011年06月20日 | field work

 デジタルペンの14-150mmズームレンズは、広角側が大変シャープだ。少し歪曲収差が目立つようではあるが、10倍ズームなのだから、これはいたしかたない。
 昼間は、ほとんどこのレンズ1本ですべて撮影ができるので、こちらとしてはずぼら撮影になりそうなレンズである。もちろん旅では、撮影だけが目的ではないので、ずぼらで良いのである。
 多分デジタル機能に動画が加わったので、これに合わせて開発されたようなレンズである。もちろん静止画でも問題なく撮影できる。うるさいことを言わなければ、10倍ズームは大変実用的だ。
 ところで、小浜も伝統的建造物群保存地区ではあるが、実際に小浜以上に古い民家が集積しているところは、他にも多々ある。小浜は、ここが都市である点が他とは異なる。街は、多いにひらけていながら、そして古い街も少し残っているあたりが、私にとっては、泊まることも出来るし、魚がうまく、食事も楽しめるといった具合に、便利だ。そこへ快速電車でゆける。
 これが田舎の伝建地区ならば、陸の孤島だから帰りの数少ないバスの時間を気にしながらの視察となる。乗り遅れたら泊まるところはないので、どうすんだろうかという不安がつきまとう、ようなとこも多い。
 それに小浜は、食以外には、あまり人々に注目されていないというのも、良いのかもしれない。つまり普通に古い街なのである。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,14mm,露出補正1/3,f5.6,1/80,iFinish

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私の小さな旅7. 手の中に収まる心地よさ

2011年06月19日 | field work

 今週末は、小用で東京にでかけた。このときザックの隅に入れていた機材が、E-P2に14-150mmのズームとパンケーキレンズだけ。これがEOSならば、さしあたり5Dのボディに28-350mmの大きなズームレンズ、標準レンズとなり、重量が2.6kgは超えるから、全てで660kgのデジタルペンは大変小さく軽い。そして撮影結果は、どちらも変わらないわけ。
 日経新聞によると、リーマンショック後低迷していたオリンパスの経営が今は好調だと報じていた。マイクロフォーサーズをはじめとするデジタル商品が売れているとのこと。得意とする医療部門より伸びているそうだ。私の実感としても、そう思うけど。今後N社やC社のデジタル一眼レフ市場を侵食してゆくと私は予想するけどな。
 ミラーレスの一眼であったり、とびきり小型軽量でありながら、高性能であったりといった具合に、 デジタルだからこそ、フィルム時代にはできなかった仕様が欲しい。それにあのペンタプリズムがポンと出た大仰な20世紀的スタイルは、今ではださいよ。
 撮影機材の適切サイズというものがあると思う。それが手の中に収まる心地よさや、使いやすさだと私は考えている。それをいまだに踏襲しているのがライカだ。だからデジタル機材は、ライカより大きくしてはならないというのは、暗黙の不文律だと思われる。
 そう考えると世の中の多くのデジタル一眼レフが適切さを欠いた大きさである。特にあのプロユース機材の持つのが恥ずかしくなる大変ださい大きさはなんだろうかと笑える。デジタルペンだってライカより一回り小さいぐらいであり、とびきり小さいわけではないが、でもこのあたりが手の中に収まる調度良いサイズだと思われる。
 さて小浜は、フットワークのよいデジタルペンで街の徘徊の続きである。
 
小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO320,80mm,露出補正1/3,f5.4,1/160,iFinish

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私の小さな旅6. 水平と垂直

2011年06月18日 | field work
 いまのところ、私はデジタルペンシステムに多いになじんでいるので、他の機種に興味が向かない。EOSとかFUJI=ニコンシステムを、たまには取り出して動かさないとメカの具合が悪いだろうとは思いながら、そのまま棚に眠り続けている。
 やはり同じ性能でありながら、小さく、軽いというデジタルペンシステムの仕様が、圧倒的に便利だ。結果として小さな鞄ですむからこちらのほうがスマートだ。それにデジタルなのだから、フィルム時代の一眼レフでは到底できなかったミラーレス構造などが、実現されてしかるべきだろうという思いの方が強い。
 そんな風に考えるのは、私だけではないだろう。となれば、従来のフィルム時代の名残を残す、C社やN社などのミラー型のデジタル一眼レフ終焉の頃ではないかと常々思う。
 それにしても、個人的には従来のデジタル一眼レフに随分投資したこと。それならば、ライカ道楽の方が安上がりだったかもしれない。撮影機材のデジタル化に随分貢献させられちゃった(笑)。
 デジタルペンでは、やはりE-P2のボディが一番信頼できる。ファインダー内に表示されるデジタル水準器も、建築の撮影には、大変便利だ。画面の水平と垂直をとるという昔からの基本要素も、撮影に没頭していると忘れがちになる。そこでファインダー内の水準器で、画面が傾いていることを気づかされるわけだ。撮影画像の基本である水平・垂直といったあたりまえのヒューマンインターフェイスが、デジタル化によってファィンダー内で確認できるだけで、随分撮影画像の見栄えがよくなった。
 さあ機能はフル・ハイスペックだ。あとはあなたの腕次でどうぞ!!!、などという無責任な仕様ではなく、地味だが撮影に寄与できる昔からの基本要素をデジタル化してこそ、画面もよくなるのである。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,14mm,露出補正1/3,f4,1/60,iFinish
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私の小さな旅5. 三叉路の街

2011年06月17日 | field work
 道の正面に建物があるという空間構造、 つまり三叉路 は、落ち着つきがあって好ましい。これぐらいの距離だと、あの先に何があるのだろうという好奇心がわき、そこまで行って見ようかという動機につながる。古い町は、こうした三叉路が結構多いのである。
 それに引き替え都会の道路の交差点の多くが、四叉路である。それは車の流れをさばくのには良いけれど、人間の感覚からするとどこまでも空間が抜けているようで、絵にならない。むしろ撮影の被写体や、ランドマークにしたりするのは、街角の建物になるだろう。だから理想を言えば、道は三叉路が好ましい。
 それにしても空間は3の倍数の数字が好きだ。古いお寺の金堂も3間とか5間、7間といった具合に、或いは柱の太さが105mmとか120mmといった具合に、これも3の倍数である。
 例えば、入り口があって両サイドが壁といった左右対称のお寺のファサードをイメージすればわかるように、デザイン的には、その方が納まりが良いのだろう。
 3の倍数というのは、日本の古来からの空間モジュールなのである。とまともなことを書きながら、最近空間やデザインの話は、つまらない思っている。語るよりは、つくるべき時にこそアドレナリンが出るのだろう。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,14mm,露出補正1/3,f5,1/100,iFinish
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私の小さな旅4. 伝建地区

2011年06月16日 | field work
 小浜市の旧市街は、2008年に国の伝統的建造物群保存地区(伝建地区)に登録されたようだ。実際に街を歩くと、古い街並みの連なりがあまり見られず、少し登録審査も甘くなったと思われるが、確かに古い良質な建造物自体は、そこそこに残っている。そうした古い資産を活かしながら、昔の街の姿を取り戻そうと努力している最中だと理解しておこう。
 旧市街地の街歩き機材はデジタルペンに広角~望遠ズームレンズ1本だけである。この組み合わせが、昼間は万能仕様だといえる。フィルム換算で28~300mmなのだから当然と言えば当然。広角側が28mm相当で、建築の撮影には便利だった。
 狭い道に連なる古い民家は結構撮影が難しいと思う。超広角レンズで建物の正面から撮影する方法もあるが、それでは記録写真になってしまいつまらない。太陽が出ていると黒くつぶれたりする。この日は曇り空で救われた。
 そんな旧市街をあてどもなく、徘徊していたのであった。それにしてもなんともお寺さんの多い街だこと。

小浜市,2011年6月11日
OLYMPUS E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm,f:4-5.6
ISO200,31mm,露出補正1/3,f7.1,1/160,iFinish
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