Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE364. 記憶の構造

2012年05月31日 | Kyoto city
 昨日の画像は、正面のお寺に続く石段からの撮影であった。神社の大きな形態はみあたらないかわりに、お寺の背後の崖沿いの狭隘な敷地がお墓になっているという、なんとも平地の少ない地形の事情が伺える。
 鞆の浦が私達の記憶に登場するはるか以前の私が子供の頃の話になるが、鞆の浦から私の家に短期間滞在していたピアノが上手なお姉さんは、しばしば遠くに眼をやりながら鞆の浦の美しさを語ってくれた。だから私も鞆の浦のイメージを想像していた。それが鞆の浦という地名を初めて記憶した最初である。以来私の意識の片隅にのこっていた。
 私は、そんな時間的な経過による感慨もなく、淡々と鞆の浦を徘徊していた。しかし街を徘徊しているうちに確かにここは、昔もっと美しかったところだろうという実感が幼少の記憶とともにわき上がってきたのも事実だ。
 日本の故郷の風景は、そこがホームグラウンドであるという事実とともにも、日々の生活の中で垣間見える故郷の朝や夕方の光が踊る垣間見える風景に、私達は感動し記憶しているのかも知れない。記憶の構造というのかな!?。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f7.1.1/640iFinish
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PEN LIFE363. 意識が混濁

2012年05月30日 | field work
 映画の舞台に出てくるような神社の境内である。そう思うのは鞆の浦が、しばしば映画の舞台いになったところだから、映画でみた風景の記憶が私の頭の中に残っていたせいなのかも知れない。
 船番所に上がってゆく途中にあるお寺に続く石段である。お寺と書きながら鳥居があるではないか。そう思って地図を調べても神社の記載がない。多分お寺の境内に小さな神社の祠でもあるのだろう。多分御神輿を納める倉庫があるのかもしれない。
 そんなふうに鞆の浦は、私の記憶と現実とが入り交じって少し意識が混濁しわからなくなってくる不思議な所だと思われる。私の頭も海の景色のように眠たくなってきて、あまり頭が働かない。
 よくわからないなぁー、というのが瀬戸内海なのだろう。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f45.,61/640,iFinish
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PEN LIFE362. せめてニコンF3位!

2012年05月29日 | field work
 先日、身分証明書の顔写真をつくるために、京都ヨドバシに出かけた。セルフの撮影しかなくやむなくこれで撮影していた。
 その後売り場を徘徊して、ニコンD800Eなどをもてあそんでいた。 ようやくフィルムと同等の情報量を持ったフルサイズ3000万画素代のローパスフィルターのない機種が登場したのは、理想の実現で歓迎したいのだが 、標準ズームをつけたこのボディは、 中身が詰まっているという感じがしない張りぼてのようにも感じられ、大変大きく重たい。やはり 間抜けな大きさであることはぬぐえないし、あかんなこれは。
 大体こんな大きな画素で撮影して、マニアロックなユーザは何に使うんだろう。いずれは、個人で大型写真集でも出すのだろうか。まあ金さえあればなんでも出来る時代だから、それはよいけど、そんなもの売っても売れないし、もらっても置き場に困るので、くれないで欲しいね。
 やはりフルサイズとはいえ、せめてニコンF3位!、の上品な大きさに納めて欲しいよね。当然高性能レンズも小さくすべきだろう。そう思うと、ニコンのレンズシステムもいずれは小さなモデルに変更するのだろう。次から次へと変更続きで、ニッコールレンズのユーザーも大変だろうな。
 ニコンF3位の上品な大きさの金属ボディであり、フルサイズデジタル機材ならば、是非欲しいよね。どうもスペックの頂点を目指すというのが日本の技術者達の開発姿勢のようだが、それはコンセプトが少しちがうんじゃないかい。別の言い方をすれば、20世紀的で古くさい。
 Macのようにスペックを落としながら、最も使い勝手のよいところを目指したのが、iPhonやiPad、そしてMacBookAirなのだから。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f8.1/500iFinish
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PEN LIFE361. 造園家のXA4

2012年05月28日 | Kyoto city
 コンパクトなオリンパスのカメラ使いもう一人あげるとすれば、造園家の池原謙一郎だろう。
 先生は旅に出るともっぱらオリンパスXA4を、列車の窓台に置いておき、いつでも撮影できる状態にしてあったし、自ら運転しない車では助手席に座り、常にカメラから手を離さなかった。そんな場面で撮影されたランドスケープの画像の数々を、ゼミの時に見せていただいた。まさに造園家のXA4である。先生は、ノブとかつまらないところが壊れるんですよとおっしゃっていたのが、印象的だった。
 私もXA4は所有しており、いつかまたこういう楽しい機材で撮影したいなと思っている。そうそうもう一台あった。ContaxT3である。これも窓台において撮影したいなと思わせる機材である。これらは、いまでも大切に保管してある。昨日のブログでもとりあげた、宮本常一も車窓の画像が多々あり、窓に座って車窓の風景に眼をこらしていた様子がうかがえる。
 そんな影響か、私も新幹線の窓側に座るときは、デジタルペンを窓台に置いておいる。いつでも撮影できるように、置いておける位のサイズというのが気持ちよい。個人的には、ワイドレンズよりも45mmの準望遠レンズのほうが、被写体を特定できて使いやすいように思ったりする。いずれは無くなりつつある民家などをとっかかりに、撮影している。そんなわけで車窓の風景の画像ストックが結構な量になったりするわけだ。
 さて話題は変わるが、photoshopでモノクロに変換する際にグリーンを+30以上に設定しておくと、なんとかみられるモノクロ画像になるようだ。中間トーンが豊富になるのだろうか。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.5.1/500iFinish
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PEN LIFE360. ペンな画像

2012年05月27日 | field work
 この画像を見ていたら、なんとなく「ペンな画像」という言葉を思い出した。フィルム時代のオリンパスペンのプリント画像は、ハーフサイズというのもあってネガの粒子が見える固有の見え方であった。それをカバーすべくというわけでもないが、画面にいろんな要素をいれて撮影することが多かった。それがペンな画像であろうか。
 ペンな画像の典型をあげると、民俗学者の宮本常一だろう。彼のオリンパスペンSで撮影した画像は、まさに日本の風土を記録し全25巻の著書にもなっているが、物事を観察しようという視線が第一義的にあって、まあ記録しておこうという肩の力を抜いた撮影が、当時の日本の昭和のローカルな光景をリアルに記録している。オリンパスペンSで記録し、画像を論考し、筆で書き記すといった姿勢は大変知的であった。
 いまならデザインサーベイに出かけたときに、撮影しておけと自称カメラマニア達に指示すると、大仰な機材が登場して、どうだといわんばかりの画像が撮影できるのだが、撮影された画像は、どこか違うのよね。それに撮影マニアは論考には関心がない。まあ、彼らは知的作業では、肝心なことが抜けているアホですな。
 肩に力の入った大仰な機材であるところが、相手に警戒心をいだかせ、どこかリアルな風景にはならない。そんな画像では、あとで論考などできないですね。だから、現代の大仰な機材を見ていると、どこか間抜けな感じもしてしまい、知的作業には使えないなぁーと思ったりもする。
 大体フィールドサーベイといったら、野帳や取材資料や、建築ならば平板測量器まで登場し、当然今ならばノートPCが必要だし、だから撮影機材ごときに鞄のスペースはさけないですな。それでいて身軽であることが絶対条件。
 つまり私流に言えば、現代の大仰な撮影機材には、研究する道具という知性が欠落している。だから、ペンがデジタル機材として復活してくるわけだ。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f7.1.1/640iFinish
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PEN LIFE359. アイデンティティ

2012年05月26日 | field work
 adobeCSのソフトを私の研究室で購入した。IDとパスワードをWEBで登録しなければならない。そこで、私の在籍を証明する身分証の写しを送った。ところが期限切れという返事が来た。身分証明書をみると随分前に切れている。でっ、身分証明書の発行を申請する事務手続きをするはじめた。
 最近うちの大学は身分証明書は、申請があったときにしか発行しないことになっている。ということは、私がこの大学に所属していることを客観的に社会に示す書類が何もないまま、何年間を過ごしていたことになる。大学自体は、身分証明書などなくても、在籍している事実があるのでなんら問題はないのだが、対社会的には身分証明書が必要になる。
 つまりここ何年間かは、そうした書類の必要がなかったので、申請しなかったわけだが、対社会的には厳密に言うと、私というアイデンティティのない暮らしをしていたといってよい。特に身分証明書がなくても、これまで名市大の先生で通じてしまっていたのだ。それが最大のアイデンティティなのだが、実は客観的に証明する書類のない暮らしでもあったわけだ。
 それにしても、問い合わせの電話口にでたadobe社員の程度の低いこと。「送っていただいた身分証明書・・」、身分証明書を送る人は世の中にいません。送ったのは身分証明書の写し!。「名古屋大学の先生であることは確認しましたから・・・」、うちは名古屋大学ではなく名古屋市立大学!。「私学共催の保険証は・・・」、日本に○×私立大学と、わざわざ私立を名乗る大学はないわけでして、つまりうちはわたくしりつ大学ではなく、名古屋市の公立大学!。といった具合に物を知らない社員のようだ。adobeの登録制度もええかげんなものだなと思った。
 まあ、こちらも知らないうちにアイデンティティのない暮らしをしていたのだから、お互い様なのだろうけど。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f4.1/320,iFinish
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PEN LIFE358. 鞆の浦4.

2012年05月25日 | Kyoto city
 鞆の浦では、デジタルペンのiFinishというカラーモードで撮影していた。
 ブログでは、それをモノクロ画像に変換してある。ところで、 カラーモードをPhotoshopでモノクロ画像に変換している画像よりは、 最初からデジタルペンのモノクロモードで撮影した方が綺麗ではないかと最近思っている。事実そうなのかもしれない。カラーモードをモノクロに変換すると、コントラストが強すぎる。だから、ときにはグリーン系の色を混ぜたりするわけだ。
 何故カラーで撮影したかといえば、そうそう何度も来るわけではないので、最大の情報量で記録しておこうと思っただけである。
 しかしこれは間違っていた。やはりモノクロモードで撮影すべきだった。大体私たちの生活でカラーを使わなければならない場面がどれだけあるだろうか、ということである。私の学術論文などはモノクロだし、さて、皆さんはどんな実用例があるのだろうか。大方は、カラーで情報交換しているのが通例だから、といった程度の理由だと思われる。
 デジタルペンのモノクロモードは、大変綺麗だと思う。これを活かさない手はない。そうした考えを敷衍すると、モノクロフィルムをいまだに使用しているフォトグラファーを尊敬してしまう。モノクロフィルムは、自分でも簡単に、機材さえあればフイルム現像ができるのである。
 やはり人間の手ですべてできるというあたりが、アナログ時代の完成形なのだろう。デジタル時代に育った学生達は、そうした根本からの考え方が、私たちとは全く違うのである。彼らは、私たちから見れば異邦人なのである。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f7.1.1/640モノトーン
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PEN LIFE357. 鞆の浦3.

2012年05月24日 | field work
 広島出張の一番の話題は、工学部廃止でなんとも現実味のある話であった。その原因は、少子高齢化もあるが、やはり大学の圏域人口数が少ないのが要因だろう。といって大都市部で安心かというとそうではない。
 私が非常勤で実習を受け持っている名古屋の美大は、最近私が教える建築コースで定員割れをしている。定員の半数しか学生が集まらない。従って無試験入試で学生が来るわけだが、そのうち授業に出てくるのは、さらにその半数となり、つまりは個人授業である。当然学生の水準は以前よりは随分下がったといわざるを得ない。だから、 彼らの夢を壊さずに、相当に優しくおしえなければならない。ときには、現実に眼をつむってである。先ずは、やる意欲を起こしてもらうのが、先決なのである。
 この大学のこれまでの学生の傾向をみると、最初に男子学生が減少し女子ばかりになった。そのうち女子も来なくなり、ついには定員割れに至った。
 そういえば、私の大学でも最近女子が多くなってきたが・・・・。
 話題は鞆の浦に変わるが、道の正面に建物が見えると、やはり空間として落ち着きが出てくる。まっすぐゆくと左側に導かれ、港への視界が一気に広がり、常夜灯へと続く。巧みだな、昔の人は。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f5.1/320モノトーン
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PEN LIFE356. 廃部!

2012年05月23日 | Kyoto city
 広島の大学の先生と話していたら、なんと彼が在職する工学部は在学生が全部卒業する4年後に廃部が決定したそうだ。従って今年から入試を行わない。すでに公表されたとのことである。
 その原因は、もとより広島市から1時間と立地が悪い上に、少子化そして学生数の減少で、定員割れを起こしていたからだ。今後大学は、看護系の学部に乗り換えるそうだ。そうなると工学部の先生も失業である。高学歴者の失業者とはそんな風にして発生するのかと再認識した。まあ。大学の求人は毎年あるので、どこかに転職するのだろう。
 それにしても大学関係者にとっては、背筋がゾッと寒くなる話だ。少子化という社会現象がジワリジワリと、にじりよってくる。大学の次は、社会が少子化の影響を受ける。それがプラスに働くのか、マイナスに働くのかは、いまのところわからない。
 思えば国力の基本は人口構成だ。人口ピラミッドが日本は紡錘型であり、完全な高齢化社会なのだが、アメリカは、いまだに移民を受け入れ、ピラミッド型なのである。そこにアメリカの国力の底力があるのだろう。逆に日本には、もう復活する力はないといってよいかもしれない。
 確かに呉市あたりの高校生の顔をみていると、どこか脳天気であり、戦艦大和を創り出してきてた高度な技術職人の末裔と思うには、大いに想像力が必要だと思われた。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f4.1/320モノトーン
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PEN LIFE355. ブランド論

2012年05月22日 | field work
 鞆には呉から広島の大学の先生のクラウンで案内してもらった。
 前日の夕食会で、広島の先生曰く、やはり疲れない乗り心地やサービスなど、車としてのつくりはトヨタですよ。ホンダはスタイルが良いけど、紙です、という言葉が記憶に残っている。だからトヨタブランドという言葉も登場するのだろうと思われた。実はブランド論で博士号取得を目指す某氏もいて、まあ前日の夕食会は、ブランド論だったのか。
 実際にクラウンは、乗っていても快適な車であることを、つくづく痛感させながら、私たちを呉から福山へと快適に運んでくれた。鯛飯を目指して。鯛飯は鞆の名物のようだ。鞆の街の入り口に車を止め、私たちは街の中の散策にでかけたわけだ。 
 街中の狭い道を抜けてゆくと常夜灯のある海岸にたどりつく。そんなシチュエーションが、昔の道は面白い。それに道は十字路ではなくT字路が多い。だから道の正面には建物が見えるわけだ。おそらく海から風が入ってくるのを避けようとした昔の人の智恵なのかもしれない。
 現代のブランドの考え方と、昔の人の知恵、或いは古い街並は、どこかでつながっているように思いながら。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f3.5.1/250モノトーン
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PEN LIFE354. 鞆の浦2.

2012年05月21日 | Kyoto city
 鞆地区は、道路橋の建設か反対かで大いに揺れているが、この街は、大変静かな港の風景を呈している。かっては瀬戸内海の潮待ち風待ちの港として、近隣の御手洗とともに発展してきた。福山市に近い分だけ、街の発展や進化は早かったのであろう。それだけに伝統的建造物群保存地区の指定から外れてしまった。
 街を歩けば、漁港の空気が漂い、私にとっては大変心地よいところである。
 だから仲間達と撮影にいそしんでいた。私の同僚は、EOS5Dで撮影しまくっていた。EOSかぁ・・・古い記憶が蘇る。自宅のあの鞄の中にEOS Kissと40Dがはいっていたはずだ。たまには使ってみるか。といってもうそれらは十分古い機材だ。デジカメというのは、どんどん使いこんで、新機種が出たら乗り換える位でないと追いつけないことを実感。
 そういえば、このブログでも随分前に広島・岡山徘徊のシリーズを書いたことがある。そのときはEOS3(フィルム用機材)とデジタルのEOSKissであった。今思うと隔世の感がある。そうだ、こんど広島に行くときはEOSにしようと目論んでいる。
 話題がそれたな。

鞆地区,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f7.1,1/640,モノトーン
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PEN LIFE353.  鞆の浦

2012年05月20日 | field work
 広島県福山市鞆地区へ視察に出かけた。ここは今、都市計画家や建築家ならばだれでも知っている答えのでない大変大問題を抱えているところである。
 それは、調度左側のフェリーが停泊しているあたりから右側へ、港の真ん中を横切る道路橋を架ける計画が広島県によって進められようとしている。地区内の狭隘な道を通らないために交通渋滞解消を目的とし、交互通行の道路橋、しかも橋の下をフェリーが通過できるように中間部は高く持ち上げられる形態で計画されている。
 これに対して、歴史や景観分野の学識経験者の立場からは、港を二分する道路橋の建設は景観上からみて建設反対を主張している。これに地元住民を巻き込み、これまで建設促進派と建設反対派とが入り乱れ、選挙で市長が替わるたびに大きな議論を巻き起こしつながら、意見が二転三転しているところである。
 鞆の浦は、伝統的建造物群保存地区に指定するには、古い良好な保存状態の建物が少なく、また集積度も低い。だが、江戸時代の港湾施設である「常夜灯」、「雁木」、「波止場」、「焚場」、「船番所」が全て揃って残っているのは全国でも鞆港のみである。このような状況で議論は、真っ向から互角にぶつかり合い、二項目対立の議論は結論が出ず、袋小路にはまり込んだ感がある。
 私は、橋の経済性という点から考える必要があると思われる。鞆の浦地区の先にある集落人口が減少しているために、将来橋が必要になるのだろうか、単なる交通渋滞解消のためだけに今大がかりな土木工事が必要だろうかといった点である。むしろ鞆の浦の港の部分は、フェリーでつなげはよいとする代案もあるだろう。その程度の交通量である。
 こう考えれば良好な港湾景観を壊してまで、経済的負担の大きい道路橋を建設する理由が見あたらないのではないだろうか。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f8.1/1000モノトーン
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PEN LIFE363. 意識が混濁

2012年05月18日 | field work
 映画の舞台に出てくるような神社の境内である。そう思うのは鞆の浦が、しばしば映画の舞台いになったところだから、映画でみた風景の記憶が私の頭の中に残っていたせいなのかも知れない。
 船番所に上がってゆく途中にあるお寺に続く石段である。お寺と書きながら鳥居があるではないか。そう思って地図を調べても神社の記載がない。多分お寺の境内に小さな神社の祠でもあるのだろう。多分御神輿を納める倉庫があるのかもしれない。
 そんなふうに鞆の浦は、私の記憶と現実とが入り交じって少し意識が混濁しわからなくなってくる不思議な所だと思われる。私の頭も海の景色のように眠たくなってきて、あまり頭が働かない。
 よくわからないなぁー、というのが瀬戸内海なのだろう。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f45.,61/640,iFinish
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PEN LIFE361. 造園家のXA4

2012年05月18日 | field work
 コンパクトなオリンパスのカメラ使いもう一人あげるとすれば、造園家の池原謙一郎だろう。
 先生は旅に出るともっぱらオリンパスXA4を、列車の窓台に置いておき、いつでも撮影できる状態にしてあったし、自ら運転しない車では助手席に座り、常にカメラから手を離さなかった。そんな場面で撮影されたランドスケープの画像の数々を、ゼミの時に見せていただいた。まさに造園家のXA4である。先生は、ノブとかつまらないところが壊れるんですよとおっしゃっていたのが、印象的だった。
 私もXA4は所有しており、いつかまたこういう楽しい機材で撮影したいなと思っている。そうそうもう一台あった。ContaxT3である。これも窓台において撮影したいなと思わせる機材である。これらは、いまでも大切に保管してある。昨日のブログでもとりあげた、宮本常一も車窓の画像が多々あり、窓に座って車窓の風景に眼をこらしていた様子がうかがえる。
 そんな影響か、私も新幹線の窓側に座るときは、デジタルペンを窓台に置いておいる。いつでも撮影できるように、置いておける位のサイズというのが気持ちよい。個人的には、ワイドレンズよりも45mmの準望遠レンズのほうが、被写体を特定できて使いやすいように思ったりする。いずれは無くなりつつある民家などをとっかかりに、撮影している。そんなわけで車窓の風景の画像ストックが結構な量になったりするわけだ。
 さて話題は変わるが、photoshopでモノクロに変換する際にグリーンを+30以上に設定しておくと、なんとかみられるモノクロ画像になるようだ。中間トーンが豊富になるのだろうか。

鞆の浦,2012年5月18日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.5.1/500iFinish
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PEN LIFE352. 出張

2012年05月17日 | Kyoto city
 昨日の名古屋は、もはや5月のすがすがしい光とは異なり、夏の始まりを思わせるような光であり、湿度の高い少し蒸し暑い気候だった。5月のすがすがしい気候の時にあまり撮影に出歩く時間がなかつたために、 ブログの画像はまだ春に未練が残っている。
 さて出歩くかと思っていいるうちに、論文の打合せと解析の続きで、今日から広島に出張である。せっかく広島まで行くのだから、5月の瀬戸内海の島々の古い集落を尋ねたり、日本海側の世界文化遺産を尋ねたいところだが、多分論文仕事で忙殺されて、視察どころではないだろう。それ以前に体力が根負けするかも知れない。論文を書くのも体力勝負という感がある。
 そんなわけで、このブログもしばらくお休みとする。

金戒光明寺,2012年4月22日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO200,露出補正-1/3,f4.5.1/320モノトーン
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