Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE1594. 小説:小樽の翆14. 女子レスリングの晃子さん

2020年01月31日 | Sensual novel

 

 最近、フィールドワークから帰ったときは、翆の店の閉店間際に立ち寄ることが多い。雪の通りを、プロレス興業の宣伝カーカーが「新日本プロレスの・・・・本日開催いーーっ!」と静かな街を振るわせてゆく。

・・・

翆「私のナース友達の晃子さん。すごい体格がよくて病院でも患者さんを軽く抱えられるほど力があるの。昔は伝染病が発生したときなど患者さんが多いときは直接採便するわけ、あの長いガラスのチューブを肛門に刺すんだけど、今は間接採便といって患者さんが自分でするわけ。」

なんか医療の話って痛いことばかり・・・。 

翆「でっ男性の患者さんが来て、晃子さんがカーテン開けてみたら、『なんだまだ採便してないの、もう忙しいんだから、じゃやるか』、晃子さんが力任せに肛門にガラス棒をズボッと入れたわけ。そしたら入れすぎて前立腺を刺激したのか患者さん勃起してるの、『あら、勃起してんの?』なんてゆっちゃったものだから患者さんは申し訳なさそうに赤い顔をしてた。そんなところがあるわけ。」

でも、痛いのが快感になってよかったじゃん(笑)。

翆「でっ、あるとき晃子さんと阿寒湖の温泉に旅行にいったの。露天風呂で、翠ってやっぱ産んでいるよね、と腰のあたり触りながら、いうわけ。でっ膣に指入れてきて触診するわけ、あっ!、やっぱりかな!?」。

 晃子さんはナースしながら女の子を育てたから子供の気配がない私に興味があるのよ。でっ、高校2年のときに出産してね・・・、という話をしてもうバレバレ、子供産むと膣が緩くなるというのが晃子さんの悩みなの。」

女の悩みか・・・、暗くなってきた。街の黄色い明かりが目立つ・・・

 翆「それで、晃子さんは旦那と別居中なの・・・・。時々旦那以外の男性とセックスするんだけどベッドで晃子さんがごろんとしていると、あの迫力でしょう、『なんかすごい身体ですね、萎えそうです』なんていわれて、『あんた、女にそんなこというもんじゃないよ、さっ!やろ!!』という調子なの。でも筋肉で締めるんだけど、やはり緩いんだって。」

旦那を、多分・・・緩いんですけど、しょうがないだろう、バシッてやったのかな?、わがまま言うな!、と張り飛ばしたて別居!、聞かなかったけど・・・。

翆「だから手術で膣をつめる方法もあるけど、やはり筋力を鍛えるのがベストよ、といったわけ、それで晃子さんは、女子レスリングのサークルをつくって身体を鍛えているわけ。今すごい筋肉と力だよ。だから私がいた病院は、もう体育会風の体格の良い看護師さんばかりなの。お婆さん二人を抱えて検査室につれてゆくし、大きな男性が診察ベッドにくると胸の急所を指で押さえつけて、そこ押さえると自分では起きられないポイントがあるのね、はい脈拍低い、呼吸不全かぁー、なんてやってるわ(笑)。」

さて、外も暗くなってきた。花園町の居酒屋にゆこうよ。

翆「じゃ、お店の後片付けをするか・・・、もうお客さんはこないし・・」

小樽の長い夜が始まった。

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PEN LIFE1593.  小説:小樽の翆13. マサヒロ君

2020年01月30日 | Sensual novel

 

 小樽の駅で積丹行きのバスを待っていたら、マサヒロ君が美術研究所に向かって歩いて行くのがみえた。どうしようかなと思っていると、向こうも私に気がついた。

「ああっ、あのときのオジサンで・す・か!」

特に返す言葉もなく、オッス!、と挨拶した。ふと、もう少し話をしてみようかなと思った。私にしては珍しい衝動だ。時間があったらお茶してく?、と呼びかけた。

「ママの喫茶店ですか?」

いやいや違うところでと返事をしたら、いいですよとついてきた。

ビルの2階の静かな喫茶店だった。ありきたりの質問からしてみようか・・・。印刷会社じゃどんな仕事をしているの。

「マックを使って編集ですよ、僕、編集が旨いんです。だって小さいときから絵を描いていたから、バランス感覚とか色彩なんて簡単にできちゃうわけです。岡本太郎という画家をご存じですか?、当時沖縄の写真を撮っていて、すごい写真なんです、でも社会では、画家なのに何処でそんな技術を学んだのかとか、新聞社のカメラマンが撮ったんだろうとか、議論が沸騰していた。でもデッサンを勉強してくれば、そんな写真を撮るなんて簡単なんですよ。それと一緒です」。

その話は、俺も同感。時々外れるけど、多分なにをやらせても旨いんだろうな。意地悪な質問をしてみようか?。おとうさんって、どんな人?

「普通のサラリーマンです。事務の仕事をしているです」

ありっ!、翆は教えてないといったのに、こいつなんで知ってるんだ・・・。

「ママは教えてくれなかったけど、僕はちゃんと調べたんです」

抜け目のない奴だな。

「調度、茉莉が妊娠したとき、僕のお父さんってどんな人だろうと興味をもったんです。そこで会社関係の興信所で調べてもらったんです。すぐにわかりました。」

茉莉さんて、まだ高校生だろ。

「僕が高校3年のとき美術部に入ってきたときは彼女が、まだ高校1年生だったんです。出会ったときにピンと来たんです、直感かな。だからつきあってもう3年たちます。世間でいえば長い春ですよ。相手が高校生というのは学校制度の話ですから、でも女としては適齢期でしょう。昔は12で嫁に行ったという話も小樽ではあります」

こいつ大人じゃん・・・。話題変えよう。お父さんからデッサンの手ほどきでも受けたの?

「手ほどきは受けていないですけど父の絵をみていたら、なんとなくわかっちゃって、ああっ、立体的に描けばいいんだということが、あとは絵具との遊びですよ」

どんな絵を描くの?

「なんでも、つまりアニメや油絵から最近はコンピュータグラフィックスが多いかな。」

・・・・・・

話題がつまったなぁー。

「あのー、ママはオジサンさんのことが好きですよ、大切にしてあげてください!。僕に彼女がいても、ママは一人だったでしょ。そんなときママのアパートに行ったら、入り口で偶然見たんです。奥でママがオナニーしているところを。寂しかったんだと思います。」

うぅっー!、若いのに、そうハッキリいわなくても・・・・こちらはトホホ!!、じゃないか。もうじきマサヒロ君の彼女に子供が生まれるし・・・。早熟!というよりは、大人になるから必要な知識は身につけている。でも、昔はそれが普通だったな。俺たちの時代が万事遅すぎるんだろう。

「そろそろ、時間なので僕は行きます・・・」

そういってマサヒロ君は、街の風景の中に消えていった。

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PEN LIFE1592.  小説:小樽の緑12.  朝里川温泉

2020年01月29日 | Sensual novel

 

 朝里川温泉は、北海道らしいといえばそのとおりで建物が点在しているから、街並みが続き温泉地の空気が漂うといった景観ではない。なにしろ目の前がスキー場だ。小樽から路線バスで20分一寸、冬のレジャーとしては近くて便利なところだ。 

 翠を連れて雪が積もった坪庭が眺められる家族風呂だ。中居さんが1時間までですと念をおしてくれる。

 二人になると翠がくちびるを寄せてきた。

翆「しよう!」。

 そんなわけで温泉そっちのけで洗い場をゴロゴロしながらやっちまったら、あっという間に1時間。みんなこんなことしているんだろうな。それで仲居さんが念をおしたのか・・・。

 あら量が減ったよ!、と翆は気になることを言ってくれる。

翠「なんか家族風呂って興奮しない?」

女って家族風呂で燃えるんだ。でっ部屋で遅い昼飯をたべてごろ寝してしまった。そんなわけで、温泉もそこそこに小樽に戻った頃には冷えた身体がだるい。

翆「じゃ、はやく寝ようね。」

寝てばっかりじゃないか・・・

 ・・・

 朝、熱がある。体もだるい。あっ!、風邪をひいたか・・・。

翆「市販薬は何を飲んでも効かないから病院へゆけ・・・」

翆は、そういってお店へ出かけていった。

また小樽は病院が多い。それで元ナースの翆は小樽にいるのか。

 そこで近くて小ぶりの病院を探した。雪の街の中に平屋建ての洋館風の医院、それだな、アチキのイメージは。というので名前で判断し、○△医院なんてのを探し、足取りもおぼつかない雪の坂道を下りながら鉄道を越えて海側に出た。そしたら数階建ての立派な医院、いや病院だよ。

 医者に症状を説明したら、温泉にいって風邪ね!?、と笑われ、抗生物質といくつかの風邪薬をくれた。 

 不思議と病院に行くと元気になる。多分医者の暗示作用だ。

 でっ、病院のそばの喫茶店でオムライス、風邪で味覚は鈍っているが美味しい。この瞬間、ああっ!、これが小樽の風景だ。病院の待合室、喫茶店のオムライス、あの何本もある雪の坂道、つららが下がっている翆の木賃アパート・・・、そんな風景を頭の中で記録しながら帰った。

・・・・・

夕方解熱剤が効いて汗をかいている。インナーを取り替えるのにも躊躇するぐらい部屋は冷たい。夜、翆が食材を抱えて帰ってきた。

翆「やっぱ元気ないなぁー」

といってアチキの一ブツをにぎっている。それって看護師の診断方法かい?。

翆「しばらく寝てるんだね・・・」。

食材を刻む音が聞こえる・・・。

小樽、明日は日本海を低気圧が通過してゆく予報だから、雪だ。寝ているのには調度よいか・・・。

 

 

 さて、こちらは、2つの仕事のために昨日まで沖縄にいた。遠くに見える沖縄県庁の独特の屋根が、なかなかよいではないか。建築設計は黒川紀章だから、あまりプロ筋には評価されないのだが、それでもあの独特の屋根はヨーロッパの教会のようでもあり、那覇の街の絵になっていた。

 さて、雪国に思いをはせ、小樽の翆を続けよう。晩婚化に対して早婚化とする今の時代とは逆の設定にしてみた。そこから、どんなイメージやストーリーができるかを探ろうというもの。昨今暖冬であり雪の風景がないのは寂しい。少し雪の過去画像を用いて小樽の翆に言語空間を泳いでもらおう。

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PEN LIFE1591.  小説:小樽の翆11. オキシトシンが分泌されるタイミング

2020年01月28日 | Sensual novel

 

 夕べは翆と激しく燃えたから、そのまま布団から手足を出して寝ていた。その寒さで眼が覚めた。二重窓から通りを見下ろすと、ニット帽にダウンジャケットを着てブーツをはいた小学生達が学校に行く。翆は隣で寝息をたてている。

・・・

珈琲をついでいたら、翆が起きてきた。飲む!?

翆「飲む!、今日はお店が休みですぅー・・・」

昼から朝里川温泉へゆこうか?、翆がいいね!、のサインをだす。

そのまえにもう一回やろうか?

翆「たつのーー?」

多分・・・・、

翆「朝里川温泉で部屋とってするのはどう?、場所かえると気分も変わるでしょう」

俺は、いいね!、のサインを送った。

翆「私達って、たぶんオキシトシンが分泌されるタイミングが一緒なんだよ」。

そうねえ・・、僕が翆のおっぱいをなてで、翆が僕のおちんちんをにぎってしごいてる、それで二人とも燃え上がるわけだ。まあラブラブの仲だね。

翆「ずっと小樽にいなよ!」

うん、それもありか・・・。

翆「ずーーと同棲暮らし!」

もし一人暮らしだったら老後はどうすんの?

翆「いまの珈琲屋の仕事のめどがついたら、看護師に戻るの。あそこ万年人手不足だから、それで定年まで仕事をして、そのあとはホームで暮らすの。老人達のお世話ボランティアをしながら、老老介護かなぁー(笑)、看護師の定番コース」。

そのころ息子のヒロユキ君は、50位だね、どうしているだろう?。

翆「あいつは大作家!!!で自立している(笑)!!!」

・・・

翆「人間は、その歳々でやりたいこと、やれることを目一杯するの、だから私も17の時に妊娠したら産みたいと思ったから産んじゃったよ。それ正解!。歳をとればできることもできなくなるんだから・・・、ウリャ!、ウリャ!、これでどうだ!!」

いたたたっ!!!、タマタマを握りつぶさないでよーー、あとで使うんでしょ、大切にしてちょーーうよ((^_^))。

男と女の仲をつなぐものって、やはりオキシトシンの分泌か。

翆「きっと一緒のタイミングでオキシトシンが分泌されるんだよ、それが相性というやつさ(笑)」。

 さてベーコンサンドにして朝飯、バスの時間をはと・・・。

翆「ポタージュスープもある、ホタテを加えよう・・・」

朝の小樽の時間が過ぎてゆく。久しぶりに陽が射してきた。

 

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO500,焦点距離45mm,露出補正0,f/2.8,1/4000

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PEN LIFE1590. 小説:小樽の翆10. 大物の芸術家!!

2020年01月27日 | Sensual novel

 

 さて小樽の画材屋じゃペンぐらいしか手に入らない。しかし画材屋がないのに額縁屋があるというのは、わからんなぁー。絵を描かなきゃ、額縁も売れんでしょうがぁー、と思うのは私だけか。

やはり札幌の東急ハンズか。吹雪の中で機能しているのはJRぐらいか。

夜は、翆の手料理か居酒屋か・・・。

そんなどうでも良いことを考えていられる時間が心地よいのだろう。

そうしたら翆からスマホで、今日は銭湯に行ってから居酒屋へゆこうよ、とお誘いがあった。

 大正湯で待ち合わせて、湯上がりのホカホカ感で居酒屋に出かけた。外の雪景色とは対照的な暖かい居酒屋だ。地元の純米酒にホタテに海老に・・・。

 でっ、翆の木賃アパートに帰ったら、さっさと布団を敷いて翆が裸で寝転んでいる。

翆「さっきいってたでしょう、裸かきたいって・・・」

おおっ!、なんとも気のいいやつ、ならば黙々とポーズも変えてもらって何枚かクロッキーができる。息子のマサヒロ君のモデルはしなかったのかよ。

翆「高校にはいってから美術部だったけど、人体は描かなかったの。でっ、私がしてあげた、男の子ってからかうとおもしろいって聞いたから裸婦でね。でっ、勃起して大変だろうなと想像していたら、淡々と描いていたよ」。

クロッキー描きながら勃起してたら大物の芸術家だよ。描くので神経が集中するからフツーはそんなエロな気分には先ずならないよ。

・・・

翆「まだ描くの?、寒いからはやくお布団においでよ!!」

ほならお布団で翆の身体にビタッとくっついて暖まろうか。

翆「なんか固くなっているよ、大物の芸術家なんだ!!(笑)」

なら入れちゃおう・・・翆は経産婦だから入れやすいんだ・・・

翆「ウッ・、乱暴!・・・」

 

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO200,焦点距離45mm,露出補正-0.3,f/4.5,1/4000

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PEN LIFE1589. 小説:小樽の翆9. にわかソロバンの話

2020年01月26日 | Sensual novel

 

 朝遅く眼が覚めた。夕べ激しいセックスをしたというのに、翆はお店の支度ででかけていた。まったく女の体はどうなっているんだろう。こちらは腰が抜けている。

 琥珀の館という意味ありげな名前の珈琲屋で調達したマメをひきながら雪のなかに沈んでる街に眼をやる、なにもみえない。今日は撮影もできない。どうせ積丹へ行くバスも動かないだろう。

 小樽の街並みも、雪が積もって道幅が狭くなり、そこへ車と人が混在し、混沌とした景色だ。もう少し空いた坂道を降りてゆけばよかったか。

 翆の店でランチにしよう。翆の珈琲屋は小樽では老舗だからつくりが古いし、なじみ客も多い。しかしマスターは高齢で動作もおぼつかないので、しばらく翆がやとわれマスターなんだ。

・・・

昨日言ってたスナックの房ちゃんて何者?

翆「元は先輩ナース、色々教えてくれて私をかわいがってくれた大先輩よ」

なんでスナックなんかしているの。

翆「だんなと結婚して暇だったんじゃない、子供いないし」

 ふぅーーん

 翆「あのねぇー、水商売の女のコツってしっている。お客さんに、この子口説けそうだなと思わせることがリピータを増やすこつね。そうした心理の隙間をついてどうやってお金を取るかって考えるわけ、でっ結局口説かれない、身持ちが超固いわけ、口説かれちゃったら商売おしまいだよ」。

口説けそうで、口説かれない商売・・・

翆「だから水商売の女って一人は恋人をつくってもいいんだけど、それ以上に絶対手をださないの、恋ではなくて仕事だもん、いちいち恋してたら身体が持たないよ(笑)、でもお客さんは恋人のつもりでいるから。それだったら主婦の浮気につきあってた方がいいよ、後腐れないから」。

 つまり京都の舞妓さんの身請け話と一緒だ。舞妓さんが二十歳で定年になると、中小企業のおっさんあたりの妾になってお店の開業資金をふんだくるという構図だな。水商売の女が新規事業をはじめたいといいだしたら、こちらは要警戒だよ。

翆「万事お金なのよ、あの世界は!!、そんなことを房ちゃんから聞いたよ」。

男の人の財布を開かせることしか関心がないから、もう少し事業性に頭を使えよなと、わては思うけどなぁー。

翆「下手なのよ水商売の女の人って、あなたのいう事業戦略が」。

つまり投資しても金銭上のリターンがない事業に、今時の男子はお金は出さないよ。そのリターンが身体じゃねぇー、100年の恋、いや、ちがうな!、恋させた気分というか、そんなのすぐに冷めちゃうよ。

水商売女のにわかソロバン!、そういっちゃあ彼女達に失礼か・・・。にわかソロバン!。落語のテーマだな(笑)。

さて午後は暇になったからクロッキー帳でも調達しなきゃ・・・

翆「あら、デッサンでもする気になった?」

夜、翆の裸を・か・く・の・

翆「寒いこと思いつくねぇー、でも一寸ならモデルしてあげるか(笑)」

寝ポーズでいいさ・・・

!?・・・ 

 

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO200,焦点距離45mm,露出補正0,f/4.5,1/800

 

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PNE LIFE1588. 小説:小樽の翆8. 一寸枕物語

2020年01月25日 | Sensual novel

 

 外は吹雪いているから街の灯りも霞んでいる。気温は零下だ。木賃アパートの部屋はストーブがついている。翆が布団を敷いている。

かわゆい枕じゃん。

翆「一寸遊郭風で遊んでみた、冷たい景色ばかりだから赤い色に憧れるのかな?・・・」

はよ!、お布団、ゆこうよ。

・・・

翆「初めて会った時の事って覚えてる?」

うん、たしかもう10年近く前に仕事で小樽に来て、ホテルの夜は退屈だというので、タクシーの運転手さんにつれていってもらった。そしたら、運転者さんは、キャバレーですか?、というから、ちゃうちゃう、静かにお酒が飲めるスナックでいいよ。それで房ちゃんの店にいったんだ。

翆「私そのときナースをやめたばかりで、暇があったから房チャンのお店でアルバイトしていたんだ。そこへさっそうとやってきた。あら、覚えているじゃん。」

あたりまえだよ。

翆「じゃ、私との初セックスは?」

お酒飲んでいたから記憶曖昧・・・

翆「お店が閉まってから、その足でご飯食べにいって、それから貴方のホテルでしょう!、でっ、いきなり私を裸にして、ベッドの上でうつぶせにして、腰をグイッと持ち上げて後ろから入ってきたでしょう。乱暴だったけど新鮮だったよね、」。

ああっ!、こんなのはじめて・・・、と聞いたのは覚えている。

翆「あたしそんなこといった?」

うん、その言葉だけ記憶にある。そのときのことを再現しようか?

翆「やだん!、布団の外にでると寒いから普通に重なってるやつでいいよ」。

冬バージョンってわけだ。

・・・

 小樽の夜がジワッジワッとすぎてゆく。雪がやむ気配はない。こうした瞬間って幸せなんだろうと思っていた・・・。

 

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO200,焦点距離45mm,露出補正0,f/4,1/100

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PEN LIFE1587.  小説:小樽の翆7. ユウコさん

2020年01月24日 | Sensual novel

 

 中国からの寒気団が南下したり低気圧が通過したりで小樽の街は、毎日吹雪いている。今日も積丹半島まで撮影に出かけて、帰りに翆の店に立ち寄った。こんな天気じゃお客も来ないよと店は閑散としていた。

翆「大分前の話だけど、私が通っているスポーツ教室の友達にユウコさんていう主婦がいたの。当時歳は私より上で40代前半かな。もちろん結婚していて3人の子供がいるの。でっ、子供達はみんなアイスホッケーをしていて、一番上は高校生だから試合に出るとユウコさんはお弁当持参でおっかけウーマンをしているわけ。でっ、旦那はスポーツマンでへび年だから何かにつけてしつこいんだって・・・、こんな話の先聞きたい?」

旦那の話じゃ、つまんねぇーけど・・・。

翆「うーーん、ユウコさんの話」

聞く価値ありかな(笑)。

翆「まだインターネットが始まった頃だけど、ユウコさんは出会い系サイトを使っていたの。もちろん会話を楽しむぐらいで。それに当時のインターネットは、今と違ってわりとまともだったのよね。今は、もう恋愛と一緒でインチキが多いけど。」

翆「でっ、あるとき東京の不動産屋のディベさん(ディベロッパー)の男の人と、古い言葉でいえば文通よね!、したての。でっ、結構もりあがって札幌で逢おうということになって、それで私に待ち合わせの場所までついてきて男の鑑定をしてよ!、それで別の席に座ってよさそうだったらサイン頂戴というわけ。でっ、ちゃんとその男性は現れたわけ、トレンチコートをきていて小柄だけどいいじゃん、ユウコとなんか逢いそうだと思ったからOKよ、とサインして私はひきあげたわけ。

 でっ、その晩に意気投合してホテルまでいって燃え上がったみたい。ユウコさんは中肉中背だけど結構プロポーションもよかったし、おっぱいなんか全然たれていないしピンとしているわけ。きっと整形したとおもうんだけどなぁー。あとで3回はやったよ!、って笑っていた。」

主婦の不倫ね、それで?

翆「ユウコさんねぇー、子宮筋腫で子宮とっちゃったのよ、でも卵巣が残っているし、性腺ホルモンが分泌されてセックスは感じるんだって。だからゴムがいらないから、ナマでいれられて男の人もすごく喜んでいたんですって。それで結構かわいがってくれたわけ・・・」

だろうね。あちきもユウコさんに惚れちゃいますねぇー。

翆「そのあとが大変なのよ、ユウコさんはもうへび年の旦那と別れて自立する・・・、貧乏でもいい!、といいだして。きにいっちゃったのよ、その東京のディベさんを・・・、だって若くして結婚して、あまり男の人をしらないままに、子供3人産んでかき回されていたでしょう。だから男の人に対する免疫性がなかったのね」。

やっぱ・・・

翆「それにユウコさんは学校出てからすぐ結婚したから稼げる技能がないのよ、私、それでなにするの?、て聞いたわけ。札幌なら水商売しかないけどなぁーといったの、もう結婚しているから、そんな考え方はやめときな!、って私はいったよ。夫婦が別れるのって結構大変だし、お金もかかるし、手になんか技能があるわけでもないしさ」。

翆「そしたら、しばらくして主婦の座に戻っておとなしくなったみたい、主婦のバランス感覚かなぁー、」。

そっかぁー、しつこいへび年から逃げられないわけだ(笑)。

翆「でもね東京のディベさんとつきあっているときは、ものすごくキラキラしていたんだよ、それを思い出にして地味な主婦して歳をとるんだろうね」(笑)。

翆「でね、これには、後日談があるの!、私、そのディベさんを知る機会があったの。でっ酒飲んでよっぱらった時にユウコさんの話したら、『あそこがしまっていてとてもよかったよ!、3人子供産んだとは思えない、ナマでいけたし』、といってたわけ。彼女、あそこも整形したんだろうか!?、もう、なんだぁーで笑っちまうよ」。

 さて吹雪の中を大正湯によってから翆の木賃アパートに帰ろうか。もう性腺ホルモンもどきを刺激されたから、今夜はタップリ濃密なやつで・・・。

翆「わかってるってぇー、だからこんな話をしたんだよー(笑)」。

 

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO200,焦点距離45mm,露出補正0,f/3.2,1/800

 

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NIKON FREAK431. いつもの街がいつものようにそこにある

2020年01月23日 | Kyoto city

 

 今日は、リアルなブログで・・・

 1日中パソコンの画面を見ていると、やはり遠景をみないと眼に悪いだろう。そこで近所の散歩に出かける。近所だから、あまり代わり映えがしない。あたりまえか・・・。それでも、少し光が違うと異なって見えるのではないかと考えたが、それは幻想でした。

 代わり映えがしないから、レンズぐらいはツァイスにしよう。そうでないと散歩する意欲すらない。実をいうと家に閉じこもっている方が快適だと思うぐらいに、冬は気温は低い。といって雪が降って感激の風景は、期待薄。いつもの街がいつものようにそこにある、ただそれだけだ。

 実は、今日はアクアマリーナでエクササイスの1日だが、午後から沖縄に行くことになった。

 目下執筆中の沖縄の学術論文中で、データ不足の箇所が出てきた。Excelでいえば、ほんの2行分のデータが必要なのだが、筆が滑りコピーをしていないところまで話を広げてしまった。東京の大学図書館にも同種の文献はあるが、実はJRで国内を移動するよりは、沖縄へPeachで出かけた方が交通費が安価、宿代もリーズナブル、友達もいる、ということのほうが大きい。それに合わせてダイビングで冬用のドライスーツの講習も受けておこうという多目的で。

 それに冬の端境期でブログも画像や話題がないところで、今年は思案していた。でっ、小説スタイルのブログは、ストーリーが続くためでもあろうか、毎日書きやすいということを発見した。詩とか小説スタイルというのはブログにあうだろう。

 そんなわけで、3日程このブログも予約投稿にして、ミニ小説「小樽の翆」を続けることにした。なんとなく小樽の文章を書いていたら、至極普通のカップルの会話で、恋愛小説でもなくポルノ小説でもない、インターミディエイトな小説ができないなかと考えた。だから、そこに書かれているきわどい言葉もカップルだったら普通に会話をしている内容だろう。また明日から連載しよう。

 

京都市二年坂、祇園

Nikon Df、Carl Zeiss Distagon25mm/F2.8ZF

1)ISO800,焦点距離25mm,露出補正-0.67,f/8,1/8

2)ISO2200,焦点距離25mm,露出補正-0.67,f/8,1/8

3)ISO800,焦点距離25mm,露出補正0,f/8,1/8

4)ISO3600,焦点距離25mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/8

5)ISO2000,焦点距離25mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/8

 

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PEN LIFE1586.  小説:小樽の翆6. 昔プロポーズされた話・・・

2020年01月22日 | Sensual novel

 

 小樽は一時吹雪が収まっている。翆のカフェにでかけた。

 翆は、夜定期的に小樽市内のスポーツクラブでエアロビクスとストレッチをしている。なにしろ高校3年で出産を経験しているから、その後部活で体力を回復し、やめたら豚だとぐうたらなパパから脅されて、その後もずっとスポーツクラブに通っている。スポーツクラブのインストラクターも女の子が多いから、暗黙のうちに、お腹や腰の筋肉を引き締める運動を増やしてくれる。

翆「だって、高校3年のときにカズヒロを出産したじゃん、医者から、出産適齢期ですぅー、安産間違いなし!!、と太鼓判を押されて、スポンと産んじゃったわけ。」

まわりから、いいわねぇー、若い子は・・なんてうらやましがられたわけだ。

翆「白い目で見られたかのかも、だって30すぎで初産というお母さんもたくさんいたから、出産後に股間がいたただって!、ああ会陰切開したんだ。30すぎたらマルコウだからね」

30すぎたら高齢出産、滝クリなんか40で産んだぐらいだから。

翆「あれだけ大きいのがお腹を通過したから、膣はユルユルになるのよ、まして会陰切開なんかしたらどうなんだろ!、でッうちは、その後高校の部活をしたので体型は元に戻ったけど、膣はいささか緩いままなのよ。だから回りの筋肉を鍛えて締めつけるわけ。いまもそうだよ」。

そうね、一度出産すると膣は超ゆるゆるだよね。あちきは、入れやすいけどさ・・・なんか入れてる感覚じゃないよなあ。でっ、その後の男遍歴は!?。

翆「もちろん回りは独身だと思っているから、たくさんあったよ。プロポーズもされたし。でっ、プロポーズされたら、子供がいるって隠せないじゃん。だから初めて先方の両親が出てきて函館の料亭・・フモトね!、私の父はズボラだからこないのよ。私一人ででかけて、そこで正直に言っちゃったわけ。来年中学に入る息子がおりますけど・・・と。そしたら箸が止まってシーーンだよ。そのうち、お子様のお父様はどうされたのですか?、と尋ねるから、わからないですぅー!、と応えたら、またシーーンだよ。そのうちじゃそろそろ、お開きということで・・・お返事は後日で・・と相手の家族はしどろもどろだったな。あれは笑えたよ。料理だけたべて帰ってきた」。

それ、痛快だね。そんな固定観念で凝り固まった脳内ホルモン欠乏症みたいな男なんか蹴っとばしといてよかったね。男のプロポースのことばなんか全部インチキだったわけだ。

翆「まあ最初に子供産んじゃったら、世の中の恋愛とか結婚なんかインチキというのはよくわかるしさ、出産をいきなり経験すると、こっちもいきなり成長するんだよ」

てっ、君の息子のカズヒロ君は、どうしてるの?・・・

翆「今、カズヒロの高校生の彼女が大きなお腹抱えて卒業式にでるんだって騒いでいた。お腹が大きいでしょう、卒業証書もらいに壇上に上がるんだけど、ああっ生まれそう!、なんていって先生達を慌てさせているぐらいだから、多分数人でかつぎあげて壇上につれてってくれるんだって。カズヒロは卒業したら彼女と一緒に暮らすアパート探してたよ。仕事しているから家庭を支えられるし、あたしおばあちゃんだよ!」

翆「さて今日はお店のカレーが余っちゃったよ。寒いからスパイスたっぷりいれたから身体が温まると思う。夕飯代わりにたべてゆく!?・・・」

内発的に暖まるか、いいね・・・。

 

OLYMPUS E-M1,M.ZUIKO DG12mm/F2.0

ISO250,焦点距離12mm,露出補正0.3,f/2,1/4000 

 

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PEN LIFE1585. 小説:小樽の翆5. 結婚式にゆくんだってさ!

2020年01月21日 | Sensual novel

 

 翆の木賃アパートのカーテンの隙間から陽が射してきたので眼が覚めた。今日は小樽も少し空の青い部分がみえる。

 男の勝手な目線だけど、セックスした後の女は、一皮むけたように、あるいはつきものが落ちたように少しだけはつらつとしているようにみえる。翆は、朝飯の支度をしていた。

翆「今日は看護師のときの若い子の結婚式にゆかなきゃ。若いといっても、もう33よ。その彼女が結婚式をあげるまでが大変だったの・・」

大恋愛でもしたのかい?

翆「そうじゃなくて、恋して、その前に男捜しだけど・・・、結婚式にたどりつくまでが、決めた!、別れた!、といろいろと難儀だったよ、聞いている方が疲れた!、世の中じゃみんなこんなめんどくさいことをしているんだ・・・」

だって、女の子が社会出たら、男探した、つきあった、別れた、また男探した・・・これを繰り替えすようだよ。

翆「そうよ、彼女も何人も男渡りをして、こっちも、もう、いいじゃんあれで・・と納得させるのに骨折れた、もう嘘っぱちまでこいて・・・」

つまり意志薄弱ってわけだ。翆みたいに恋愛と結婚をはしょれば、いいのに(笑)。

翆「大体恋愛したいと考えるのがいけないのよ、恋愛なんて作家がでっち上げた妄想でしょ、恋愛ではなくて、お互いに脳内ホルモンが分泌しているから、ラブラブのグッドタイミングなのよ。そのときにお互いバクッとくっついちゃえばいいんだけど、それが当たりか外れかは、後の祭りよ!、そんな男の人の未来のことなんか女の人にはわからないんだから・・・」。

女って、いい男みつけて、大恋愛して、みんなから祝福されてゴールインして、そんな順序ができているみたいだね。

翆「ない、ない、そんな順序!、少なくとも私は!。あっ、この男フィーリング逢いそう・・それで十分じゃない!。お互いに脳内ホルモンが分泌されているタイミングが合うこと自体がラッキーだと思ってさ。でっ、彼女のお相手は普通のサラーリーマンだって。脳内ホルモンなんかなさそうで、回りから言い含められて恋した錯覚になっての結婚だよ。さて喪服・・じゃなくて結婚式のお洋服と・・・」

みんなそんなんで、インチキ恋愛をして相手をみつけてゴールするわけだ。運動会の借り物競走みたいですね。

・・・・・

およよ!、礼服だと二十歳の息子がいるとはとても思えない色気。いいじゃん、一発やってからゆけば・・。今、脳内ホルモンが分泌してるんだ。

翆「今時間がないから、帰ってきてからね((^_-)-☆)」

 

OLYMPUS E-M5,M.ZUIKO DG12mm/F2.0

1)ISO1600,焦点距離12mm,露出補正0,f/2.2,1/1000

2)ISO1600,焦点距離12mm,露出補正0,f/2,1/1000

 

 

 

 

 

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PEN LIFE1584. 二度と訪れる機会のない街

2020年01月20日 | field work

 

 

 大学へ新幹線通勤していた頃、まれに関ヶ原が雪の時があった。それも岐阜へ降りてくるとカラッと空がすんでいる。ならば今日は岐阜羽島で下車し、名鉄羽島線で岐阜市を経由して大学へ行こうと考えた。講義も会議もない1日だし、本の原稿も校了したので急ぎの仕事はなかった。そんな朝の気分転換に出かけた頃だった。

 岐阜羽島駅周辺は、岐阜市の副都心をつくろうという意気込みで整備された街。古い寺があり、比較的民家が新しい。この名鉄羽島線は、新幹線が開業して18年後に開通した。当時は田畑が続いていたことだろう。もちろん副都心なんか政治のはかりごとだから、できるわけもなく、僅かなオフィスとホテルが、なんとはなしの駅前の顔をかろうじてつくっている。

 私が乗ってきたこだま号が眼前をゆき去る。いまは走ってない700系か。あいつに乗り続ければ7分で名古屋駅につくが、今日は大回りだ。

 2両編成の名鉄電車の運転席の後ろにすわり、すんだ空でも撮りながら岐阜市内へゆこう。どうせ期待していない車窓なのでモノクロームでいいさ。その通り期待されない郊外の風景が続いていた。ただ、青い空だけが被写体になっていたし、高性能レンズが絵にしてくれた。

 岐阜市内の柳ヶ瀬商店街は、規模も大きいが、朝だからシャター街だ。だが、昼もこの状態が続いているのでは、なかろうか。全国の中心商店街低落傾向が、ここにもあるだろう。朝からやっている喫茶店で暖をとったが、やるせない空気が漂っているのは、そうした現象の反映だろうと考えていた。

 岐阜市民が新幹線に乗るのは、全ての列車が停まる名古屋駅からだ。その名古屋駅までJR快速で20分。東京ならば中野から東京駅へ行くようなものだ。だから岐阜羽島駅の存在は希薄だ。

 岐阜市は、多分二度と訪れる機会のない街だと思いながら後にした。

 さて、訪れる機会のある街があれば、訪れたいが訪れる機会がない街もある。ふと「小樽の翆」という文章を書いたときに、このブログも素材がない今年の冬の端境期は、ミニ小説の連載にしよう。私がイメージしている小樽の街の心象風景、いつまで続くかわからないが、ボチボチと・・・。

 

東海道新幹線 京都-米原、名鉄羽島線、岐阜市(2016年2月16日)

OLYMPUS E-M1,M.ZUIKO DG12mm/F2.0

1)ISO200,焦点距離12mm,露出補正-0.3,f/2.2,1/4000

2)ISO200,焦点距離12mm,露出補正0,f/5.6,1/2000

3)ISO200,焦点距離12mm,露出補正0,f/5.6,1/1400

4)ISO200,焦点距離12mm,露出補正0,f/5.6,1/400

5)ISO200,焦点距離12mm,露出補正0,f/5.6,1/200

 

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PEN LIFE1583. 小説:小樽の翆4. 子育て・・・

2020年01月19日 | Sensual novel

 

 さて、吹雪いている小樽の翆のカフェでの会話の続き。

 つまりマサヒロ君の育児を全部親任せにしたんだ。それって不案はなかった?

翆「当時、それしか選択肢がなかったから。でも親は経験者だし、時間が経つと親たちも孫だ!、といって楽しんでいたよ。今のサラリーマン世帯だったら、子育ては夫婦で試行錯誤して猛烈に神経質になっていると聞くけど、あれはもう異常な感じだよね。そんな話をきくと、うちはそんなこと全然なかった。」

 でっ、教育は?

翆「なにもしてない、その頃私は花の独身時代だったから、私もほったらかし。だっておむつなんかとっかえるぐらいならディスコいっちゃうよ・・・。乳児の時は母親が面倒をみてた。でっ、父親が高校のズボラな美術の先生だったの。教育といっても、息子に72色の絵具と画用紙をあたえて、好き勝手に絵を描かせていた、それだけ。ただ父親のしょうもない絵が家に転がっていたから、なんか刺激になったのかな?。」

 子供って身の回りの物から世界を広げてゆくから、そりゃ刺激になったと思うけど・・・。

翆「小学校にはいったら手間がかからなくなったし、それに絵がダントツにうまいと先生からいわれたよ。あとはほっといても中学、高校と進学してくれて、印刷会社に就職しただけ。」

 美大にゆかなかったの?

翆「本人の希望なのよ、実は高校時代から彼女がいて最近孕ませたって聞いたよ。親のDNAだねー。こんどはひ孫かよー、とリタイアメントした親も叫んでいた。でね、まかせろ、まかせろ、3回目の経験者だって親がいうわけよ!。

 我々の世代の親って子育てを苦労とは思ってないのよ。あれ不思議。使えるものは、親でも使え!、という言葉もあるしさ。

翆「実は、息子は高校時代に県の展覧会などで、いくつも特賞にはいったのよ!」

 なんだ才能があるんだ、じゃ美大にゆく必要がないじゃないか。美大ってさあ、うますぎる人は教える必要がないから自分でやってちょ!、でとらないのよ。それに教授より絵が旨かったらまずいじゃん。

 多分才能の育て方があると思う。今の親だったら子供が野球に熱心だと思ったら、さっさとクラブに入れたりして将来を期待するけど、それ間違い教育。というのも教えてもらえば上達するという受け身意識の子供になっちゃうでしょう。私も経験があるけど、大学院の授業に出たらノート広げて、さあ一杯教えて!、という女子学生がいたの。だから私は大学院は自分で研究するところで、大学のように教えるところではありません!、といってやった。こんなのもいた、私の同級生で自分の子供に早期教育でデッサンを教えたら、大きくなって床屋になっちゃったと嘆いていたよ(笑)。

 本来は、自分で勉強しないとなんにもわからないのだというアクティブ意識の子供にしておかないとね。受け身意識と、アクティブな意識の違いは大きいと思うけどな。自分の意図した方へ誘導したければ、仕掛けだけしておいて、あとはなにも教えないことだね。

 さて、もう夜だ、吹雪も納まり気味かな!、夕飯、花街銀座の宝すしへゆこうよ、それから大正湯にいってから、翆の木賃アパートだな。

 翆の布団に入ると鼻水が出そうなほど顔は冷たいけど、身体は翆の体温でホカホカさ。その落差が寒い国の感覚だ。

しようよ・・。

「うん・・・」

 

東海道新幹線 米原-岐阜羽島

OLYMPUS E-P5,LEICA DG Elmarit Asph 45mm/F2.8

ISO200,焦点距離45mm,露出補正-0.3,f/3.2,1/4000

 

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PEN LIFE1582. 小説:小樽の翆3. よくある話!?

2020年01月18日 | Sensual novel

 

雪の降り続く小樽、翆が雇われマスターをしている古いたたずまいのカフェにゆく・・・

カウンターに二十歳ぐらいの先客がいた・・・、

地味な格好で真面目そうな空気は、俺、苦手。でも椅子に大きな画板がたてかけてある。もしかしてうちとご同業?。

そうしたら、翆が、マサヒロ、だと紹介してくれた。働きながら絵を描いているんだって。そんなわけで私も紹介された。

マサヒロ「ボッ!、ボク!!は、油絵を勉強しています、小樽の美術研究所で、えっー!、アート系ですか、なら一寸デッサンをみてくれますか?」

人のよさそうな顔をして純情そうなわりには図々しい奴だ、そんなの研究所で見てもらえよと思ったが彼は画板を広げていた。そこには石膏デッサンが描かれていた。ブルータスか・・・。

俺は、なんで眼の所だけ白く抜いてあるのかい?、と尋ねた。

マサヒロ「そのほうが綺麗だと思ったんですーーー!!」

アチャー!、こいつは勘違いも甚だしい。デッサンは絵画ではなく訓練なんだから、そんなこと必要はないのに、勘違いしやすい純情屋か・・・と内心思っていた。だから意見もいわず彼に画板を返した。そして彼は仕事場へ戻っていった。

あれ!、だれ?、翆の弟??

翆「いいえ、うちのム・ス・コ!」

息子!!、翆は今30代半ば過ぎだから、翆が高校生の時に生まれた子!!・・・。

翆「そうよ、高校3年の時に同級生とやっちゃったの、みんなやっていたし、やるのが流行っていたのね、私も遅れちゃいけないというので、そしたら1発でできちゃったのよ・・・」

そうなんだーー。

翆「そのあたりの事情はいろいろあって、結局1年休学してポンと赤ちゃんが生まれちゃったわけ、赤ちゃんは私の両親が育てたわ、でっ、私は復学して高校の部活に猛烈に励んだの、そしたら産後の体型が元に戻って誰から見ても子供を産んだなんてわからなかったのよ、高校の部活って便利だね」

そんな高校の使い方があるんだーーー。

翆「でっ、高校卒業して札幌へ出てきて看護学校へいったときも、病院へ勤めたときも履歴書には、子供のことは書かなかったの、だって全部書けなんていわれてないし、面接では体調が悪くて休学しました・・、で済んだし。実際に出産したんだから体調が悪いというのも嘘ではないしさ。でっ、ナースになって病院勤めをしていたわけ。やったあ!、という感じだったね。ナースって派手好きなの。だから人並みに遊んで独身ライフを楽しんだよ。同窓会で子供の父親にあうとさ、妻子持ちの彼は笑っているよ。子供には父親はわからないといってあるしさ」。

 でっ、今も独身なんだろ?

「そうよ、女って先に子供産んじゃうじゃない、そうすると貴方の義務は終わりましたっていわれたみたいで開放された気分になるの、だから独身だの結婚だのってもう関係なくなるのよ。私の友達が、翆!、彼氏は?、結婚はって?、いってくると、もう子供作っちゃったし大きくなったから、そんなのは卒業よ!、というと、みんな引いちゃうの。つまり自由の身よ、途中飛ばして一番重要なことを最初にやっちゃったからね(笑)」。

・・・・・

 そんなストーリーを考えてみたが、もしかしてこれって実際によくある話!?、ではないですか。であれば賢い生き方ですよね。

 

 PEN LIFEの撮影機材の1つ。大変格好が良かったが、画質の悪いズームレンズが多かった。やがて単焦点の優れたレンズが登場してきたので、その頃からPENの画質がすこぶる良くなった。もちろん今でもレンズを選べば、優れた画像を撮影してくれる小さく軽い機材だ。

  さてブログも画像と話題の端境期なので、PENの過去画像を引っ張りだしてみた。しばらくこれで冬をしのごうか。寒いしさ・・。

 

OLYMPUS E-P5,M.ZUIKO DG17mm/F2.0、E-PL1,M.ZUIKO DG14-150mm/F4.0-5.6

1)東京都神田:ISO1000,焦点距離17mm,露出補正0,f/1.8,1/60

2)ISO1600,焦点距離25mm,露出補正0,f/10,1/15

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PEN LIFE1581. 熱海再訪

2020年01月17日 | field work


 熱海は、昔からの温泉保養地であったが特に風光明媚というわけではない。だが急傾斜地の多い土地でありアップダウンが続き、静かな屋敷と民家が連なり、そこへマンショが建ち並び、少し面白い人工的なタウンスケープをつくりだしている。

 それに熱海は洪積層なので地盤が固いというのが地元の見解だ。それであのような急傾斜地に民家が建てられるわけだ。因みに東京は軟弱な沖積層だから中高層以上の建築物は、地下30mに及ぶ建築杭が必須だ。だから東京を遠目に見ると、無数の爪楊枝の上に建築が建てられていることになる。

 熱海に話題を戻すと、今時流行らなそうな夜の街などもあり、結構狭いところに興味深い被写体が数多く埋もれている。下宿屋風や、川の一角のアパートなんか年中川の流れる音がするし、変形の二間続きの部屋だけど、どんな人たちが暮らしているんだろう。この頃早咲きのあたみ桜が散り始めていた。

 歩き回ると、東京の近くに、こんなに面白い撮影スポットがあったのか。

 温泉街の輻湊した迷路のような道の奥の狭い民家の一間に、ひっそりと棲むというのも面白いかもしれない。そんな民家のうち懐に分け入って、坂道を遠目にみつつ、ここの日常の暮らしを撮ってみたいと思うけど、熱海には恋人がいない(笑)。

 さてこの街を徘徊した後は、当然のごとく駅近くの共同浴場で温泉につかり、新幹線のひかり号が常に満席なので、空いているこだま号でトロトロと京都へ帰った。

 

静岡県熱海市(2013年3月3日)

OLYMPUS E-PM2,M.ZUIKO DG12mm/F2.0、OLYMPUS E-M1,Leica DG Macro-Elmarit Asph 45mm/F2.8 

1)ISO640,焦点距離12mm,露出補正-0.3,f/11,1/80

2)ISO400,焦点距離12mm,露出補正-0.3,f/11,1/100

3)ISO200,焦点距離45mm,露出補正-0.7,f/3.2,1/125

4)ISO800,焦点距離12mm,露出補正-0.3,f/11,1/60

5)ISO400,焦点距離12mm,露出補正-0.3,f/11,1/60

6)ISO200,焦点距離45mm,露出補正-0.3,f/4,1/200

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