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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

番外編521.From Philippines17.  普段着の街

2021年12月28日 | Sensual novel

 

 12月はじめのフィリピン。私には、人々の格好から南の島であることを感じさせる。普段着のブラカンの街だ。

日本の沖縄の夏だったら、こんな格好も見られるかもしれない。街の風景だって日本と変わらない。

私達は観光に訪れる。そこで最も良い景色、観光用に整備された施設で、訪れた国の印象を持つだろう。しかし観光地を外れれば、どこにでもある普段の生活の風景が延々と続く。それが東南アジアの特徴。

だから沖縄もフィリピンも似ていたりするのも、こうした特徴が背後にあるからだろう。

だが人々は英語とタガログ語を話す。私には異邦人に思われる。

国家は、民族や歴史のカテゴリーに属する。しかし風土は、国家という単位を越え、広い範囲に及ぶ。国家よりも環境という概念の方が上位にある。

人間の住む環境とは、そのようなものだ。

そう考えていたらNIKKAからクリスマスの続編がビデオで届いた。

場所は、マロロスのマティンボブラカンとメモにあった。

マロロスといえば、あの市場の近くか?

クリスマスの日のお祝いの行事だった。人が集まり、きゃーという歓声が響いていた。

NIKKAは私の家族を紹介しますとコメントに書いてあった。私はビデオのなかにいとこや姪を探した。つまり、ここに写されているほとんどの人達が親戚であり、友人達ではなかろうか?。

来年は一緒にクリスマスをしようと、私は誘われている。

撮影及びディレクション:NIKKA PAGUTALUNAN

 

(In English)Town of everyday wear

Philippines in early December. It makes me feel that it is a southern island because of the appearance of people. It's the city of Bulacan for everyday wear.

If it's summer in Okinawa, Japan, you might see something like this. The scenery of the city is the same as in Japan.

We visit for sightseeing. With the best views and facilities for sightseeing, you will have the impression of the country you visited. However, if you go outside the tourist spots, the scenery of everyday life that is everywhere continues endlessly. That is the characteristic of Southeast Asia.

Therefore, the reason why Okinawa and the Philippines are similar is probably because of these characteristics.

But people speak English and Tagalog. Seems to me a Gentile.

States belong to ethnic and historical categories. However, the climate goes beyond the unit of a nation and extends over a wide range. The concept of the environment is higher than the nation.

The environment in which humans live is like that.

With that in mind, NIKKA sent me a video of the Christmas sequel.

The location was in Malolos' Matinbo Bulacan and Memo.

Is Malolos near that market?

It was a celebration of Christmas day. People gathered and cheers were echoing.

NIKKA said in a comment that he would introduce my family. I searched for my cousin and niece in the video. In other words, aren't most of the people shown here relatives and friends?

I'm invited to have Christmas together next year.

Shooting and direction: NIKKA PAGUTALUNAN

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ドローイング231. 小説:小樽の翆162. 優子さん

2020年09月03日 | Sensual novel

 

 翆と夕飯の時の話題。

いつも夕方、公園でデッサンをしているときに、ツカモッチャン先生の小春君が、帰り道なので立ち寄ってくるんだ。

いつも海の色が違う、オジサン色盲なんだとからかわれている。

翆「そういう、年頃なのよ。見たり聞いたりしたことが新鮮だからなんでも話すのがすきなのね」

ツカモッチャン先生の所の一太郎君と彼女がいい仲なんだってと、小春君がいっていた。

翆「ああっ、優子さんね」

えっ、なんで翆が知ってるの?

翆「優子さんねぇ、美容師やりながら、絵のモデルクラブに所属しているのよ。あの人綺麗でしょう。それで父が、時々クロッキー教室をひらいて、絵の好きな人達と裸婦のデッサンをしているの。モデルさんがいないときは私もモデルをしたけど・・・。それは、いいか・・・。それでね、あるとき優子さんがモデルでやってきて、父がとても気に入ったのね。うちの嫁に欲しいといったんだけど、マサヒロに、うちはあいている男がいないよ・・、で笑い話になったの」

そんなつながりがあったんだ。でっ、どうしてツカモッチャン先生の一太郎君とつながつたの?

翆「仕掛けたのはマサヒロじゃない。彼が、アイツがいるじゃないというので、どこかで一太郎君とのお膳立てをしたんだと思う。だって小学校の同級生でしょう。そしたら一太郎君はいたく気に入ってしまった、みたいだよ。」

仕掛け人は、マサヒロ君かーー。

翆「優子さん、気立てもいいのね。だから好いお嫁さんになると思う。それに札幌のモデルクラブから、本格的にモデル稼業をしませんか、と誘われたぐらいだもん」

もったいないような・・・・

翆「優子さん綺麗といっても、モデルさん達の世界からみれば、またまだ痩せてトレーニングしなきゃという感じなんだって。それってものすごくきついトレーニングらしいの。だから優子さんは、絵のモデルさんで十分ですといって断ったんだって。多分その後ぐらいよ。マサヒロが仕掛けたのは」

タイミングがよかった。

翆「私だって、優子さん綺麗だと思うもん。一太郎君やったねっ!、て思った。父の所に裸婦のデッサンがあると思うよ・・・。なれそめはマサヒロが詳しいと思うよ・・・」

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ZEISSの空気111.  小説:小樽の翆:138. 幕間11.

2020年07月22日 | Sensual novel

 

 ついに「小説:小樽の翆」も、冬物語から夏に突入してしまった。

純文学であれ、官能小説であれ、ジャンルを問わず小説は、そこに数多くの登場人物がいて、彼らとすぐそばで話をしているようでもあり、そうした会話が聞こえてくるようでもあり、そこが小説を書く面白さの一つだろう。まして人との接触をするな、という新型肺炎による制約があるなかで、小説の登場人物達との会話は、心安らぐ数少ないコミュニケーションだと思っているし、それが小説「小樽の翆」を長く続けてきた理由だと思われる

 それにしても夏に雪の画像だから違和感はぬぐえない。小樽の5月、6月は、一斉に花も咲き、青い空と新緑と相まって、美しい風景だろうということは容易に想像できる。だから「小説:小樽の翆」にも夏の章があっても面白いと考えていた。

 だが今小樽へゆくのは大変リスキーだ。というのも先日、昼カラオケでクラスターを発生させてしまったからだ。目下感染者59名を数える。山と海に囲まれた狭い街小樽も、ついに感染地になってしまった。これでは取材にゆけない。

といって、この柔らかい空気があって好きだった官能小説の登場人物達との会話を止める気分でもない。どうしようかな・・・。

 官能小説も、朝起きて書いている。それで濡れ場などを書いたりすると、ホットな気分になって、その後の仕事がはかどる。多分私には、頭を柔らかくし気分をリラックスさせてくれる効果があるのだろう。セックスを日常感覚で書きながら、つまんない自己規制やモラル意識から乖離できれば面白い。だから官能小説は、癒やし系だし、気力回復薬だろう。

 さらに現代人は、仕事、結婚、出産、キャリアな仕事、晩婚、超高齢期出産といったように、全てを後ろ送りにするライフスタイルを選択し、そして誰しもそれに右へならい!、多くが追随してきた。それはステレオタイプ化した現代人の意識のなせる技だろう。

 しかし小説では、左へならい!、なのである。万事早送りをするライフスタイルを提案している。超といってよいぐらいの早婚であり出産であり、核家族ではなく大家族といった具合にである。そして早送りライフスタイルは人生の負担が少ないということも発見した。そんな左へならいの早送りライフスタイル、そこがこの小説「小樽の翆」で変わることがない基本的考え方なのである。

 もう一つある。それは核家族への疑問だ。

 私の父の実家は11人、母の実家は8人の子供がいた。小学生の頃夏休みのお盆でよく母の実家にゆかされた。実家のお盆の時は、三間続きの農家に雑魚寝である。そして8人の子供達が総出でお盆の料理をつくり宴会の準備をしていた。もちろんそれはすごいご馳走だ。8人の子供達がさらに子供をつくるから、もう遊び友達だらけで、なかには色っぽいお姉ちゃんが川へ魚釣りにつれていってくれたこともある。多分女の色気を感じ始めたのはその頃だろう。そう思っていたら、翌朝お姉ちゃんはお腹が痛いといいだし、回りがよってたかって、これ盲腸だなと推察して、農家のトラックで遠くの病院へつれられていった。もちろん盲腸だった。

 そんなふうに、いろんな人間達がいて沢山のコミュニケーションがある、それが田舎のお盆の頃である。いま考えても、それは最高の夏休みだったと記憶している。だから日本のリゾートなんてものが実にアホらしく思われるのであるが・・・。人間が生きてゆく基本には、たくさんの人間達とのコミュニケーションがある。それが一つのファミリーのなかで充足されていた。

 そんな原体験をしてくると、現代の核家族社会への疑問がわき上がる。それがもう一つの基本的考え方としてある。つまり左へならいのライフスタイル、脱核家族、これが書き始めた動機だろう。書いてみたら、つまりシミュレーションしてみたら、多数の人間の生き様が重なり、様々な事が起きる、それは面白いではないか。歩き去るカップルの背中をみながら、そんなことを考えていた。

 

小樽市

SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6OSS

1)ISO800,焦点距離33mm,露出補正-0.3,f/13,1/50

2)ISO500,焦点距離135mm,露出補正-0.7,f/13,1/250

 

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ZEISSの空気110. 小説:小樽の翆137. 玲香さんの出産

2020年07月21日 | Sensual novel

 

ゴトッ!、と音がした。

玲香「しまった!、スマホをベッドの下におとした。ベッドの下は物で一杯だから手を伸ばしてもみつからない。最悪!、隙間に落ちた。ウウッ!!、お腹いたたたっ!!!、動けない」

 ツカモッチャン先生の長女の玲香さんは、出産が近いので実家に里帰りしていた。子供達は、みんな学校だ。ママも買い物にでかけている。

玲香「助産院へ電話!、アカン、電話番号はスマホのなかだ。誰もいないのか・・・」

またゴトッ!と音がした。

階下から聞こえてくる。誰か帰ってきた。

玲香「誰かぁー!・・・・いる!!!、痛ったたた・・・・」

小さな足音が階段を上がってくる。

小春「お姉ちゃん・・よんだぁー!!、あらなんか苦しそうだよ!!!、病気!?」

玲香「生まれそう!!、ママ呼んで!!!、そうかスマホ持ってないかぁーー」

小春がバッと走っていって赤ちゃんの本をもってきたまではよかったが、それって生まれた後の話。

小春「書いてないよ」

玲香「それよか、スマホ探して・・・」

小春がベッドの下をかき回したがみつからない。そんな時またゴトッ!と音がした。

・・・

玄関では、グラサンしたマサヒロ君がお寿司を持ってたっている。

マサヒロ「いないのか、じゃ、お寿司をドアにかけて帰ろうかなぁーー」

帰ろうとした矢先、「帰らないでぇー!!!」・・・と悲痛な声が上の方からした。

小春「お姉ちゃん、お腹が痛いって、家、誰もいないの・・・」

マサヒロ「ハアッ!、ああっ、出産が近いんだ、あがるよ」

玲香「助け星ー、ママに電話しぇーー」

マサヒロ「電話番号は?」

玲香「覚・え・て・な・い」

マサヒロ「じゃあ、登録してあるのはツカモッチャン先生だな・・」

そんなわけでツカモッチャン先生からママに電話が飛んで、すぐ帰るよという返事。

マサヒロ「助産院の先生の所に行く?」

玲香「動けない!、お腹が痛い!!」

マサヒロ「じゃあ、僕が呼んでくる・・・」

そういってマサヒロ君は、1kmほど先にある助産院の先生の所までダッシュした。

・・・・

ほどなくしてママが帰ってきた。マサヒロ君が助産院の先生を担いで戻ってきた。遅れてツカモッチャン先生も帰ってきた。

助産師さん「もう鎮痛が始まっているし、動かせないから、ここで産みましょう。それにしてもここは狭すぎるね」

ママ「下のソファがベッドになる」

みんなで玲香さんを担ぎ上げて下のリビングまで下ろした。ここが分娩室がわりだ。

そのうちにツカモッチャン先生の子供達が順次帰ってきた。

ママは非常食のおにぎりをこしらえている。ツカモッチャン先生はマサヒロ君と物置でタライやらを探している。

マサヒロ君と遊んだ長男の一太郎君、次男の小太郎君、次女の美希さん、三女の明菜さん、三男の翼君、それに三女の小春さん、これでツカモッチャンファミリーは、そろった。

・・・

助産師さん「おこたち!、ウロウロしてないで、かわりばんこにお姉ちゃんの腰を押してあげてねぇー・・・」

美希さんと明菜さんが玲香さんの腰を押している、小春が小さな手で団扇をあおいであげてる・・・・。一太郎君と小太郎君と翼君は、ストーブをおこしお湯を沸かし始めた。

助産院さん「長丁場だからゆっくりやりましょう」

ママ「手が空いたものからおにぎり食べてぇー、今夜は長いよーーー」

夕方遅く、翆がお産グッズを抱えてやってきた。

翆「マサヒロから電話があったの。賑やかなお産ねぇー」

ツカモッチャン先生が頭をかきながら「我が家の晴れ事みたいですぅー(笑)」

実際晴れ事だしね。

6人の子供達の12本の手が、かわりばんこに玲香さんの腰をさすったり押している。助産院の先生がおとぎ話をしたり歌を歌ってくれている。

そんななかで玲香さんは、痛い!、痛い!、と叫び続けている。そんな声には飽きたとばかりに、子供達はもみ疲れで寝ているものもある。

・・・・

・・・・

助産師さん「さて、ソロソロかなぁーー、はい!、生まれるよ!!!。じゃあ息んでみますか。ほら!、みんなでお姉ちゃんを支えていてね。ハッ!、ハッ!、フゥーでいってみますか・・・」

12本の手が玲香さんり身体を支えている。

玲香「ハッ、ハッ、ハッ、フゥーー・・・」

助産師さん「その調子で、そのうち赤ちゃんとタイミングがあって来ますよ」

ツカモッチャン「小春がしたってダメよーー(笑)、みんなでやろう・・・」

そのうちに子供達の大合唱になって、ハッ、ハッ、フゥー、が真夜中の家を振るわしている・・・・・。

ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー・・・・・・・・

玲香「ハッ、ハッ、フゥー、・・・・うーーーん、こなくそ!!、ぎゃーー!!!、痛い・・・・

助産師さん「おっ、頭が出てきた、その調子・・・・」

ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー、ハッ、ハッ、フゥー・・・・・・・・

助産師さん「出た!!!、」

子供達はぎゃー!!、といって後ずさり。助産師さんが赤ちゃんの背中をたたくと・・・・・

ぎゃーーーー、ぎゃーーーー、ぎゃーーーーー・・・・

助産師さん「はい!!!、おめでたです。母子ともに順調だね」

後ずさりした子供達は、おびえるような目つきで眺めている。

そのあとは、へその尾を切ったり、胎盤を戻したり・・・・・ぬるま湯で赤ちゃんの身体をあらったり・・・と助産師さんと翆が手伝っている。

そしてタオルケットにくるまれた赤ちゃんが玲香さんのところにはこばれて、教えるともなく小さな手がお乳を探している。

そんな光景に、子供達はあとずさりして、目だけは赤ちゃんに注目。

小春「エイリアンの子供みたい」

ツカモッチャン先生「それをいっちゃあ、お姉ちゃんが可哀想祖よ(笑)、こっちはエイリアンのお爺ちゃんズラ・・・・

(笑)・・・・

助産師さん「こんなに大勢の家族に見守れながら出産するなんてのは、私も初めてだよ。いい出産だったねぇー」

玲香「あっ、忘れてた!!。パパに連絡するのを !!!!」

パパは仕事でいなくても、玲香さんの下の子供6人、ツカモッチャン先生と奥さん、それに翆にマサヒロ君、総勢10人のファミリー達が支えたお産だった。

・・・・・

小樽の地平線が少し明るくなってきた。

 

小樽市

SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6OSS

ISO6400,焦点距離18mm,露出補正-0.5,f/4,1/6

 

 

 

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ZEISSの空気109 小説:小樽の翆136. 核家族

2020年07月20日 | Sensual novel

 

 翆「マサヒロがお爺ちゃん寿司を持ってくるから受けとっておいてね」

そういって翆は病院へ通勤していった。といっても徒歩10分もかからないのだが目下突然の高齢者クラスター発生で、てんやわんやだろう。

昼前にマサヒロ君がお寿司をもってやってきた。だから散歩に誘い出した。

ナンタルの坂道を東の方へ降りてゆきながら、ここも感染地になっちまったな。

マサヒロ「狭い街ですから、そりゃすぐに感染地ですね」

どうして、こんな時期に、あの高齢者達が昼カラオケなんかにつどったのだろうか。

マサヒロ「多分みんな核家族のなれの果ての一人暮らしで寂しいんですよ。だからつられると、ついつい便乗しちゃうんでしょう」

核家族のなれの果てか。寂しいライフスタイルを現代人は選択しちまったな。

そういえば、マサヒロ君とこのジュニアは元気かい?

マサヒロ「もちろん元気でパパ達のクロッキーのモデルになっています」

パパ?、正確にはお爺ちゃんだよね。

マサヒロ「生活上パパですよ。だってオジサンのこと義理のお父さんって呼ばれたいですか?」

それも変だな(笑)。

マサヒロ「呼び方なんかどうでもいいんです。それよか家族が沢山いることの方が大切ですよ。それでパパ、つまりお爺ちゃんが指5本だして、後これぐらい欲しいとサインをくれるんですよ。もうつくれといわれているようで(笑)」

ツカモッチャン先生の所の7人ファミリーが頭にあるからな。

マサヒロ「あれが正解だ。はよ作れだって。だから上さんが高校を卒業したらバスバスと・・・・(笑)」

たしかにお爺ちゃんは翆一人しかつくらなかったけど、翆の子供、つまりマサヒロ君が生まれて気がついたわけだ。

核家族なんかくだらん。やはり多産系が面白いということを。

絵描きの感性だね。

あるいは人間の本来の感性というべきかな。

 

小樽市南小樽

SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6OSS

ISO100,焦点距離48mm,露出補正-0.7,f/5.6,1/1000

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NIKON FREAK470. 小説:小樽の翆88. イレギュラーな事

2020年05月04日 | Sensual novel

 

 翆は日勤の日だ。

 外へ出るなという戒厳令みたいなものが発令された。看護師の翆だけが静かな戦場へ出かけている。戦場の様子はうかがい知ることもできないが、まだ小樽は局地戦のようだ。

 そうはいっても、1つの原稿に集中していると気がついたら一ヶ月経った、というぐらいに時間の感覚がないこともある。だが私の小樽暮らしでは、すこし事情が違うのだ。生活の節目がある。その節目が翆とのセックスだろう。そこを基準にすべてのライフスタイルが組み立てられている。それに夜勤がある翆の不規則な生活が素晴らしい。それによって夜中に遊びに出かけたり、朝のセックスをしたりと、変化がある。

 そんな変化のなかで翆の日勤の日が続くと、その辺の棒給生活者と同じで、生活時間帯も同じだから感染リスクが高く、そして一番退屈なのだ。さて今晩は、どうしようか。

・・・

 夕方翆が鉄道の時刻表のように正確に生協の袋を持って帰ってきた。

・・・

 食後、翆が手を伸ばしてアチキのイチブツを握っている。実をいうと最愛の女から誘われるというのが、男にとっては快感なのだ。だから綺麗な大臀筋がついている骨盤を抱えて、うしろから翆の乳房をもみしだき、股間のオサネをなでる頃には、翆は十分燃え上がっている。だがまだ生理中だ。

翆「・・・ア・ナ・ル、にしようか・・・、さっき浣腸して洗浄したから綺麗だよ・・」

そういって翆がジェルをよこした。

アチキの切っ先を翆の肛門に当てる。もし肛門を締め付けている括約筋が切れたら人工肛門だ。翆の肛門を壊わして、人工肛門をお腹につける姿は悲しい。それに感染も心配だ。でもぴたりと締まっている肛門に切っ先をあてて少し腰に力をいれると、ジェルが塗ってあるので、穴を捉えたかのように沈み出す。アチキはゆっくりと、じわりと奥へ差し込んでゆく。

 翆の手がアチキの手を握り、眉間に血管を浮気だたせて、赤い顔をして、痛さに耐えているようだ。そのまま中空の空間にイチブツを差し込んでゆく。アナルのしめつけを感じながら、奥へ進んでゆくのは、洞窟のなかを手探りで歩いているようで、心許ない。

 翆の肛門の締め付けが強い、おっ、ぉっ感じる・・・、アチキはそのまま翆の肛門の中へ射精してしまった。

翆「でたのーー?」

うん、いっちゃった。そういってゆっくりと翆の肛門から、抜き去った。翆の少し赤く晴れた肛門がゆっくりとしまってゆく。

そういって翆はアチキのイチブツを、洗浄し消毒と清拭をしてくれた。そこは看護師だから手慣れている。

翆「肛門の中もウィルスが一杯だからね」

・・・・・

退屈な規則正しい日常のなかで、少しイレギュラーなことを試みるのもバランス感覚か。

憲法記念日、翆のアナルへ初トライ、オキシトシンを確認、記念日だからスマホのスケジュール表に書いておこうか。

翆が少し股間をひきずっている。例え翆が人工肛門になっても可愛がるだろうな、という実感を感じながら腕を組んでくる。

翆「こんなの、よかったぁー?」

(笑)

・・・

小樽の夜も、寒の戻りだから冷えている。

 

小樽市花園

NIKON Df、AF-S NIKKOR28-300mm3.5-5.6G

1)ISO1000、焦点距離170mm、露出補正+0.67、f/5.6、1/8

2)ISO400、焦点距離28mm、露出補正-0.67、f/6.3、1/80

3)ISO400、焦点距離48mm、露出補正+0.67、f/6.3、1/500

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ZEISSの空気84. 小説:小樽の翆87. 出勤前

2020年05月03日 | Sensual novel

 

 朝早く起きて夜早く寝るという世の中が進める健康スタイルがあるらしいが、こちらはお寺ライフではないので、アチキはテレワークで夜更かしなどザラであり朝寝ることもある。多分夜勤などがある翆とのセックスが節目になって、ライフスタイルがつくられているように思われる。それが翆と生活習慣が合う理由だろう。男と女の相性は、生活習慣できまる。今日は翆が準夜勤だから昼をすぎた頃の朝食だった。

・・・

 いつものように翆はシャワーを浴びて、全裸でインナーを物色している。看護師は、およそ裸になることに抵抗がない。だからアチキは、いつもそんな翆のクロッキーを描いている。生理止まった?

翆「まだ一寸ある、最初の1日が多くて次第に少なくなるパターンだね、アチキが買ってきてくれたタンポンをつめているよ」

そういう翆の言葉に、ホットな生物の息吹を感じている。

お茶しにゆこうよ・・・

病院の近くの茶店でお茶ですぅーー。

翆「あら晃子さんがいる。これから夜勤?・・・」

晃子さんはチョコレートとクッキーをつまんでいる。

・・・

晃子「これから感染症の患者相手だから水分補給を控えているの・・・」

なんでぇー?

晃子「閉鎖病棟勤務は、防護服着るでしょう。そうするとトイレにゆけないのよ。あるとき若いナースが機器を操作中にガマンしきれずに足をピタリとつけて腰をかがめてトイレ!、と騒いだら、先生がそのまま漏らせ!、といわれて、漏らしたという話があるもん。それは格好悪いぜ・・・」

さすが即物的な医者達の世界・・・

晃子「それに静脈内点滴になると、あのゴーグルに悩まされるのよ。血管が見えにくくて針がさせないのよ!、まして患者さんによっては細せぇーー、血管ないですぅーなんて悲鳴をあげる若いナースもいるわけ。だからさあ骨が折れるぐらい腕をぎゅーーっと握ってやるわけ。それでほら!、今だ!、イケーだよ。こんな話って面白い?、当然つまんないよねぇーー」

(笑)

晃子「じゃ、研修医でやってきた小児科の若い先生、もうナースの希望の星だもん。そう思っていたら学生結婚して奥さんいるんだって。見かけは若いんだけどね。それでも果敢に誘惑するナースもいるの。相手は若い、やりなおしできるじゃん、よし!、もぎ取ったろ!!、というので。でっ、誘惑が功を奏していい仲になって、コンビニでも手をつないで、本人達は隠しているつもりでもナースの間ではバレバレなのよね。しらぬは奥さんばかりっていうやつよ。

 あるとき研修医とそのナースと年配の先生が連れだって回診をしていたら、子供が、先生とこの看護師さん、階段ででチューチューしてたぁーーー、とゆっちゃったわけ。まわりは目が点になって・・・・、年配の先生が、あら!、君奥さんいたよねぇーー?、とまた余計なことを口走って。子供から不倫なんだぁー・・・とはしゃがれて、フリン!、フリン!・・と病棟内をはしゃぎ回っていたのよ。ディズニー映画にフリンという名前が登場するから、子供もすぐ覚えちゃうのよ。それで院内全部にバレバレ。もちろん研修医はさっさと別の病院に移ったけど。小児科の子供って実は同学年の子供達よりもませているんだよ。そんな話は、ままあるんだ」

(爆笑)

晃子「さて修羅場に行くか・・・・」

晃子さんは裏返しにしておいた手袋をひっくりかえして翆と戦場へ、いや病院へ向かった。

 

小樽市南小樽

クロッキー帳NO48.

SONYα6600、SEL3.5-5.6/18-135mm

1)ISO640,焦点距離97mm,露出補正0,f/5.6,1/160

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PEN LIFE1616 小説:小樽の翠36. 幸せな予感といったらよいか・・・

2020年02月26日 | Sensual novel

 

 夕方から、翠は札幌へ出かけていたので、木賃アパートに戻ってきたのは、夜遅くだった。

翠「今日は、看護師さんの定年パーティーだったの。渡り鳥のトシコさん・・・」

各地の病院を渡り歩く看護師さん!?

翠「男の渡り鳥ね!」

ホウ!!・・・。

翠「トシコさんは、早くに結婚したんだけど、子供が小学校に入る頃、旦那さんが脳卒中で突然無くなくなったんですって。それから、いろんな男と渡り鳥をしながら、仕事にも精を出して、出世コースにのって、アメリカ系病院の看護師長までいったやり手なの。だって人生は、男と仕事!だって、明快!。もちろんナースのあいだで、しらない人はいないぐらい仕事と恋でお盛んだったの。定年後は、老人ホームで看護師やりながら暮らすそうよ、私のライフスタイルの憧れみたいな看護師さんなんですぅー、でっ外見は、とても60歳には見えなくて、若く見えるの・・・、」

どんな男遍歴!?

翠「全部恋人はアメリカ人なの、だって猛烈に英語を勉強して、ベッドの上でスラングは覚えたわ!、といってたし。だって娘さんなんか、途中からアメリカの学校の寄宿舎に入れちゃったの、お金はかかるけど。」

わっ、賢い!。子供を育てる必要がないから、仕事に専念できるんだ・・・

翠「寄宿舎暮らしをしている子供には、『人間は一人では寂しいでしょ、早く自立して愛するに値する男をみつけなさい!』、っていつもいうんだって」

人間は、人間をもってしか、癒やされない、ということか・・・。。

翠「それでトシコさんはもう六十歳でしょう、でっ、『翠!、恋人いる!?』って聞くの、それでいるよ!、といったら『それは素晴らしいことじゃない!』、っていうわけ。それでいつまで恋人暮らしができるかなって尋ねたの、そしたら一生よ!、っていうわけ」

ホウ!

翠「でも、女は更年期がくるから、そのあとはどうしたらいいの?、そしたらトシコさんは・・・

『そんなの関係ないわ。あのねえ、翠、更年期すぎたら自然妊娠をしないだけなのよ、そうすると排卵しないから、いつでもセックスできるでしょう。物わかりのよい男の人だったら、ゴムもいらないし、面倒がなくて喜ぶわ、もちろん女にとって感度は鈍くなるけど、でも好きな人が、いつもそばにいるっていう安心感のほうが大切よ!』

というわけ、私は、はっはぁーーんだよ」

アチキは、幸せな予感といったらよいか・・・、

 翠を抱き寄せて唇を合わせながら、翠の唇がうごめいてくる感触が、心地よい・・・。多分女とキスしたときの感触で、長くつきあい続ける女か、今宵限りでよい女か、人間はそうやって相性の良い女を捜す本能があるのか・・・。

 小樽の冬は長い、いきおい室内での暮らし方になる。だから男と女がラブラブでいることが、大切になってくる。そうしたいつもいる相手が一人だけ、いればよいのである。

 小樽の雪明かりの街が見えている。

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