翠「今日は海へ散歩にゆこうか?」
「OK。今頃は引き潮かな!」。
今日は翠も休みだ。平日に休みをとるのが習慣化している我が家である。
・・・
翠「アチキが小樽にきたのが2020年1月10日だった」。
「よく覚えているね」。
翠「だって忘れられない記憶だよ。だってその後私は看護師に復職して南小樽の病院に勤めたじゃん。それから新型肺炎が発生したんだよ。それから3年間はコロナ過だったよね。アチキだって大学が閉鎖されてリモートで授業してたじゃん。パソコンの前であらたまった声で・・・」。
「そっか、コロナ過で我々の仲は親密になっていったんだ」。
翠「そうだよ。どこも出かけられない時だったもん」。
「それでも、アチキはレンタカーでニセコあたりまで出かけてスケッチしていたり、地獄坂で定点スケッチしていると菁園中学の小春がやってきたり、築港のマクドナルドで美希姉ちゃん達のカップルにであったりと、ツカモッチャン家の子供達がコロナ過にも負けず元気だった。コロナ禍の暗い空気を吹き飛ばしてくれた。そして翠の実家のクロッキー教室は意外に早くから開いていたから、デザイン事務所のマサヒロ君とでかける時に途中で立ちそばをすすった記憶もある。あの蕎麦旨かった。コロナ禍にしちゃ思い出が沢山あっる」。
翠「私、もろコロナ禍の病院勤務だったから緊張感の連続だったよ。でも家に帰るとアチキの陽気な顔をみると心が安らいだ」。
「歴史的に見ても凄い時代を俺たちは通り過ぎていったんだ」。
翠「そして沢山のラブラブが生まれた」。
「我々もだ・・・」。
翠「そいでね、アチキー・・・、私妊娠したの。今3ヶ月だって。アチキの子供だよん・・・」。
アチキの力強いサムズアップがかえってきた。
-完-